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    spring10152

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    spring10152

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    烏丸さんに好意のアピールをする芽衣ちゃん

    #彼女の箱庭
    #人でなしの箱庭

    いつまでも子ども扱い「ねぇ、宗司ってさ、独身だよね?」
    「ええ、そうですよ」
    「宗司って何歳だっけ」
    「39歳です」

     暴行事件を起こしすぎて親に見捨てられたあたしの実質的な保護者、烏丸宗司。あたしは彼の事が好きだ。彼に保護されたのは小学校中学年くらいの時だったから、最初は純粋に義理の親として好きだったけれど、最近はそうではない。彼のどの手にも指輪が嵌っていない事、家の中にあたしと宗司以外の生活用品が無い事を確認して問いかける。こんな質問をすれば彼の歳なら好意があることくらいわかるだろうに、あえて無視しているのか、あたしを子供としてしか見ていないからそういう発想に至らないのか、ニュースを見ながら淡々と返事をする。

    「彼女とかいるの?39で独身って結構婚期逃してない?」
    「まぁ、そうでしょうけど居なくて困るわけでもありませんし」

    ソファに座ってiPadの画面を眺める彼の腕にほのかに膨らみ始めた胸を押し当てながら問を続けるが全く反応は無い。とりあえず彼女がいないらしい事は確認できて安心した。事実として彼は自分とあたし一人の面倒を見ることができるくらいの経済力と生活能力があり、わざわざ彼女や妻を作って家事をしてもらう必要も共働きしてもらって経済援助を受ける必要も無いのだ。

    「でもいたらきっと幸せだよ」
    「幸せの形は人それぞれですよ。私は一人で暮らすのが好きなんです」
    「じゃあ何であたしを泊めてくれるの?」

    小学生の時から変わらず宗司は週末に同じ場所に迎えに来てあたしを家に泊めて世話をしてくれる。長期の休みで学校が無い時なんかは1カ月近く宗司の家に居座ったままというのもざらだ。

    「あなたは私の娘みたいなものですから」

    『娘』と言われてあたしは頬を膨らませ、宗司の手からiPadを奪い取る。

    「ねぇ!こんだけ言ってもわかんないわけ!?こんなに可愛い女子中学生が家に居るんだよ!?手を出そうって気にはならないの!?」
    「貴女は私を犯罪者にする気ですか」
    「バレてないだけで世の中中学生に手出す大人なんていっぱいいるじゃん!ねえ知ってるでしょ?あたし生理だって来て子供ももう産めるんだよ。中学卒業すれば結婚だってできる!あたしもう子供じゃない!『女』なんだよ!」

    宗司から取り上げたiPadを床に投げ捨てると宗司の胸倉に掴みかかりながら服を捲り上げてブラを見せつける。大きくは無いけれど、もうきちんとしたブラジャーが必要なくらいには育っている。しかし宗司は小さくため息をつくと服を捲り上げるあたしの手を掴んで服を下ろさせる。

    「さっき私の年齢を聞いたでしょう。貴女のお父さんと大して変わらないんですよ」
    「だったら何だっていうの。今時年の差婚なんて珍しくないじゃん」

    宗司は困ったように目を伏せてあたしから顔を背けながら眼鏡のブリッジを軽く抑える。

    「私はあくまでも貴女を娘として愛しているんです」
    「じゃああたしに彼氏ができてもいいわけ?あたしが援交してよその親父とセックスしてても気にならないの?」
    「後者は犯罪だから止めますよ」
    「今の状況だって同じようなもんじゃないの?宗司はあたしとは血縁関係ないただのおじさんだよ」
    「それじゃああの家に帰りますか?」
    「…………」

    宗司は意地悪だ。あたしが自分の家に絶対に帰りたがらないのを分かっていて、通報しないのを分かっていてあたしの恋心を無視したまま一緒に過ごすという美味しい思いだけを享受しているのだ。

    「うるさい!うるさいうるさい!いいからあたしを愛せ!」

    やけくそになって歯がぶつかるような勢いで宗司にキスをすると、口の中に舌を差し込まれた。肉厚な舌で口内を犯され、息継ぎのタイミングが分からず酸欠で痙攣する手で宗司の服の袖を掴むとようやく解放され、突然の酸素の供給にむせ返る。

    「キスもできないお子様はそれに相応しい態度でいなさい」

    宗司はそう言い捨てて床に捨てられたiPadを拾い上げ、画面の割れ等が無いかを確認していた。
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    spring10152

    DONE烏丸さんが芽衣ちゃんを育てて食べようと決意する話
    捕食者と被食者の出会い「おじさんあたしを隠して!」
    彼女との出会いはこの一言だった。私は彼女の通う小学校の学校医で、職務を終えて自分の病院へと帰ろうと丁度車のドアを開けたところに彼女が飛び込んできたのだ。何事かと事情を問おうにも彼女はしっかりと車に入り込んでしまい後部座席の足元に姿を隠して早く発車しろと怒鳴るばかりで取り付く島もないので、仕方なく私は彼女を車に乗せたまま出発した。
     到着するとひとまず彼女を病院に上げて事情を聴くことにした。何でも担任が気に食わなくて鋏で刺してきて追われていたところを私は保護してしまったらしい。そういえば健康診断の時に問題児が居るから怪我を負わされないよう注意しろと言われていたが、もしやこの子の事だったか、と面倒事を抱え込んでしまった事にため息を吐いた。食べて隠蔽しようかとも思ったが、事前準備もなく連れてきたのでは警察に捕まってしまうかもしれないし、聞いてみれば4年生だという彼女は食べるにはやや大きい。どうしたものか、とりあえず学校に帰そうかとすると「どうせ明日には処分が決まるんだから今日はここに居させてよ」とふてぶてしい態度の彼女は病院内の備品に張り付いて離れない。しぶしぶ私は彼女を病院に置いたままその日の診察を終わらせた。
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    spring10152

    DONEひなたに彼氏の肉を食わせる静さんの話
    幸福な食卓私はルームシェアをしているひなたの為に毎日食事の用意をする。それが私達の役割分担だったから。私は正直料理の腕には自信がある。毎日一汁三菜、ほかほかと湯気を立てる温かい食事を、愛を込めて用意していた。そう私は彼女の愛していた。
    私が彼女の愛していたというのは、友愛や親愛ではない。恋愛感情だ。私は彼女が欲しいと思っているし、彼女が他人と話していれば嫉妬する。正真正銘欲を持って愛していた。
    けれど彼女が同性愛者でない事は分かっていたし、私はこのルームシェア生活が続きさえすればそれで良かった。想いを伝えるつもりなどなかった。あの日までは。
    彼女が男の恋人を作ってきたのだ。今まで恋愛にはあまり興味が無い、彼氏はいらないと言っていた彼女が。私の見知らぬ男の隣で幸せそうに笑っていたのだ。許し難かった。そんな男の何がいいのだ。背なら私だってひなたよりも高いし、性格だって女の子に好かれやすい。顔だって悪くないはずだ。私の方がひなたの事を何でも知っていて気遣いができて最高の恋人になれる筈なのに。それなのに、あいつは男というだけで私からその座を奪い取ったのだ。
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