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    ゆゆしきゆく

    @yysk_daimondai

    節操がねぇ
    〜ようこそ変態の森へ〜

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    ゆゆしきゆく

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    ヴェラン気味
    だから怒られてんだよ!ってのを自己肯定感が低すぎる故にわかってないヴェの話
    途中あんまりしっくりきてないからそのうち書き直したい

    #ヴェラン
    veranda

    ランちゃんは、かっこいい
    かっこいいし、強いし、賢いし、俺みたいな泣き虫じゃない
    「ランちゃん!!!」
    体、動いてくれ
    良かった、間に合った
    そう思うと同時に体に衝撃が走る
    口から声にならない音が出た
    「ヴェイン!!!!!!」
    後ろからランちゃんの声が聞こえる
    今どんな顔してんだろ
    でも間に合って良かった…
    ごぷと口の中に熱くて鉄臭いものが迫り上がってくるのを感じる
    あ、これやばいかも
    体に力が入らなくて立ってられない
    もう上向いてるのか下向いてるのかどうなってるのかすらわからない
    ごめん、ランちゃん
    俺…もう、ダメかも…
    崩れ落ちる視界の横で黒と青が明滅して消えた



    「…ってぇ…」
    めちゃくちゃ痛い
    起きあがろうとしたけど腕あがんない
    何これ、何でこんな痛いの?
    そうだ俺、ランちゃんを庇って…ってあれ?俺、生きてる?
    めっちゃ痛いけど
    うわー俺ってめっちゃ頑丈…
    そんなことを思っていたら聞き覚えのある声がした
    「ヴェイン!!!」
    「ラン…ちゃ…」
    痛む顔をどうにか動かして声のする方向を見ると見慣れた黒い髪が見えた
    でも、あれ?もしかしてランちゃん怒ってる?
    親の顔より見た幼馴染の顔は戦場でもないのにとても険しかった
    「痛みは」
    「う…ん、ちょっと」
    本当はめちゃくちゃ痛い、起き上がれないくらい痛いけど嘘ついた
    「そうか…」
    ランちゃんは安心したようにため息をつく
    そしてキッと俺を睨んだ
    「——ヴェイン、お前はあの時俺を庇ったな
    丸腰で敵の前に躍り出るだなんて何を考えている!!」
    そう、俺はあの時丸腰だった
    だって武器は大破してしまったから
    「簡単に命を盾にするんじゃない…!!
    お前が犠牲になって俺が喜ぶとでも思うのか?!
    もう…もう二度とあんなことをしてくれるな…!!!」
    ランちゃんが怒った
    いや、怒ってたのはわかってる
    でもこんな風に感情を爆発させるランちゃんなんて久しぶりで
    こんな風に俺に怒るランちゃんは初めてで
    「うん…ごめ、ランちゃ…ごめん…!!」
    「いい、お前が無事で良かった…ヴェイン…!!良かったっ…!!」
    俺の目から涙が溢れ落ちた
    傷が痛かったからじゃない
    ランちゃんが泣いていたから、ランちゃんを泣かせてしまったから、心が痛くて、悲しくて涙が出たんだ
    ランちゃんは普段絶対泣かない
    小さい時も泣いてるところなんて見たことなかった
    なのにそんなランちゃんが今泣いてる
    俺の為に泣いてくれている
    初めて見たランちゃんの涙
    ごめんね、ランちゃん
    ランちゃんが泣いてるの見たら心が痛くって、悲しいのは本当だよ
    でもね、それとおんなじくらい嬉しいって思っちゃう
    最低だよな、ごめん
    泣いててもランちゃんはカッコいいし綺麗だった
    もうあんなことするなって怒られたけど、やっぱり俺、ランちゃんが死ぬくらいなら俺が盾になる
    俺、ランちゃんに死んで欲しくないんだ
    俺なんかはどうなってもいい
    けど、ランちゃんはダメだ
    この人はこの国に必要で、俺の、俺の大事な人なんだ
    だから神様、俺に力を貸してください
    ランちゃんを守れる力をください
    ランちゃんが長生きできるように、俺、強くなるから…
    「…ごめんね、ランちゃん…」
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    69asuna18

    MAIKINGお題サイト『確かに恋だった』様

    【キューピットは語る】
    1.いい加減くっつけ
    2.見てるこっちがハラハラ
    3.我ながら完璧な舞台設定
    4.照れ屋もここまでくると病気
    5.ようやくこの日が
    おまけの6.惚気は他でやってくれ
    (わたし/俺のおかげってこと忘れてない?)
    全部書けたらpixivにあげるつもり
    3.我ながら完璧な舞台設定「なんで俺達まで」
    暦は大きなため息をついていた。
    「暦は気にならないの?」
    唇を尖らせて、ミヤは問い詰めた。すると暦はう〜んと唸りながら、気にはなるけどその内仲直りするんじゃねぇの。と頭を掻いた。
    「でも、俺達の時も気にしててくれてたよ」
    今まで話さずに様子を見守っていたランガもポツリと紡ぐ。二人でじっと暦を見ると、吹っ切れたのか、自棄になったのか。
    「あー!もう、仕方ねぇな!」
    そう言って、彼はミヤの立てた作戦に応じたのだ。と言うのも、例のあの一件から仕事のせいなのか喧嘩のせいなのか、チェリーはSには現れず。ジョーのお店に集まる話をしても、悪いけれどまた今度と断られる。ジョーに聞いても「連絡とれねぇ」っていうだけで。会いに行ったの?と聞いてもだんまり。もう、無理矢理にでも会わせるしかない。そうでもしないと進展しないと思ったミヤは、二人で会わせるべく作戦を立てた。作戦と言ってもチェリーには、一緒に出かけようと行って出てきてもらって、ジョーにはあらましを話して二人で時間を取ってちゃんと話してもらう。二人で会えば、ジョーがなんとかしてくれる…という、あくまで呼び出すだけであとは本人たち任せなのだが。人が多いところで話をすれば、少しは冷静に話してくれるだろうなんて、少し安易すぎるだろうか。そう思いながら、ミヤはチェリーへ一緒に出かけてほしいと連絡し、暦はジョーに、作戦を伝えた。
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