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    オサハタ

    長い文章はpixiv↓
    http://pixiv.net/users/35609325
    カプものR18はピクブラにだったり↓
    https://pictbland.net/beak_of_crow
    マシュマロ
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    オサハタ

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    先生のポストでクラージィさんの誕生日がふたつあると知って書いたメモ的なもの

    #ノスクラ
    nosucla.

    誕生日を尋ねられた。
    私は
    『分からない』
    と真実を口にした。
    それを受けて、ふたりは
    『ふぅん』
    と、何の抵抗もなく納得した。
    程なくして私の誕生日が定められた。ふたりの意見と、そして私の考えも汲まれた日だ。
    有難いと成るが儘に頬を緩めた一方で、ふと、ひとつの可能性も頭に浮かんだ。


    故に、問うた。
    『私に誕生日はあるのか』
    と。
    誕生日の定められた日から少しばかり経ったとある逢魔時、その輪郭を夜闇に溶かしながら姿を見せたその人に。
    聞いた刹那、周囲の空気が僅かに冷えた。
    その人の表情に変化はない、が、紅い相貌が、微かに揺れた。
    『     』
    ぽつりと告げられた日付。それは先日、友人たちと定めた日とはかけ離れている。
    当然だ、知らなかったのだから、致し方ない。だが──
    『どうした』
    私が黙り込んだからか、それとも何かしらの感情が顔に現れていたか、分かりかねるがそう聞かれてしまっては答える他ない。
    私は全てを話した。
    すると、その人は
    『ふぅん』
    と、何の抵抗もなく納得した。
    これには私の方が喫驚した。てっきり──そう例えば、機嫌を損ねるだとか、ともすれば憤慨するだとか、懸念していたものだから。
    呆気に取られてしまった私に、その人は
    『ならばその日を大切に』
    と、言った。
    周囲の空気は既に元通り。
    そして、その声は先の質問の答えよりも柔らかく、また、瞳は確かに、撓んで、いた。
    『では、またいずれ』
    声色の意味、溢した笑みの理由、それらを理解し損ねている私に背を向けて、その人は外套の裾を翻す。
    『ノースディン!』
    私の声は夜に溶けた。彼の人は蝙蝠に姿を変え、既に遥か遠く。
    我知らずついた溜息。その白さが消えるより早く漏らしてしまった独り言。
    「私にとってはどちらも、大切なものだというのに」
    せめてそれを私が伝えるまで帰るのは待ってもらいたかったものだ。
    「……また、と言っていたな」
    別れ際の言葉を反芻し、月を見上げた。
    「そのときに、必ず」
    成るが儘に頬を緩めて、私は帰路についた。
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    オサハタ

    DOODLE半サギョSS、ピクブラからの移動、ドチャクソに酔っ払った半田くんとまだ正気が残ってるサギョくんの話が好きなんだけどさ、って話

    【以下経緯(こっちの方が本文より長い)】
    ヘロヘロになってる半田くんが
    「さぎょう、さわりたい、したい、すきだ、さぎょう」
    って呂律の回っていない口調でぺたぺたに甘えてきてソファに押し倒されて、サギョくんも悪い気はしないというかそれなりに酔っ払ってるから
    「んー、ぼくもすきー」
    みたいな感じでぎゅうっとするんだけど、半田くんはもう正体を無くしていると分かっていて、この状態で致しても合意とはならないし自分が受け入れる側であっても強制姦淫になるなぁ、それ以前にこの人具合悪くしそう悪酔い的な意味で、とか考えているので
    「じゅんびしてくるから〜まってて〜」
    みたいなこと言って半田くんを寝床に誘導し、やや暫く己を落ち着かせてからそおっと部屋に戻り、目論見通りあどけない寝顔で眠っている半田くんに安堵しながら
    「他の人にこんなとこ見せたらダメですよ」
    なんて微笑みながらほっぺたにちゅうして自分も眠るやつ見たいママ 

    翌日サギョくんが目を覚ましたら半田くんがぎゅーっと抱き着いてて
    「どうしたの?」
    って聞いたら
    「……寝てしまってごめん」
    て悲しそうな声が聞こえたから
    「僕が寝かせたの、心配だったから」
    って半田くんの腕の中に潜り込むんだねサギョくんはね。

    ママー!!!!!!!!ママーーーー!!!!!
    宝物酒に酔って眠っている状態を、正体をなくす、というらしい、が。
    正体って、なんだろう。
    その人そのもの、素の姿、だとすれば、酔って本性が出ている状態こそ正体なんじゃないのかな。
    それを無くす?酔って?どういうこと?
    そんなことをぼんやりと考えながら眺めた寝顔はあどけなくて、柔らかくて、微笑ましくて、普段と全然違う。 
    正体を、無くす。
    正体、とは──
    もしかして、その人がその人らしくあろうとする、これが正しいとその人本人が信じ、取り繕う姿、だろうか。
    だとすれば、説明がつく、気がする。
    それが取り払われた、今。
    目の前に開け広げられている、この愛おしい寝顔は、許しのしるしだろうか。
    そうであるなら──
    「……他の誰にも、見せないでね」
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