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    #ノスクラ

    nosucla.

    🌱(め)

    MEMOクラさん誕生日祝いのノスクラを書こうとしていたんですが最初の数行で詰んでしまったのでプロットだけ放流させてください 1日オーバー…
    清書を諦めたプロットになりますのでご了承ください…
    黒杭時代の過去を勝手に捏造しています 黒杭さんも昏夢のクラさんもみんなひっくるめて生まれてくれてありがとうおめでとう
    ※ノスクラです 要素は薄い
    全ての貴方が祝福されますように。教会の鐘が鳴る。

    カソック姿で振り向く。一瞬黒杭時代の自分を幻視する。懐かしい故郷の土の匂い。手の中には杭がある。
    ーーーすぐに我に帰る。
    ここはビルの屋上である。200年前のルーマニアでは、ない。握っていた拳を開いた。足元ではクラージィが引き千切ってやった下等吸血鬼の腕部が灰になってあっという間に強風に攫われていくところだった。吸血鬼の聴覚が地上の喧騒を捉え、屋上の端へ寄ってみる。眼下には吸血鬼対策課の制服を着た男女が何人も集まって来ているのが見えた。下等吸血鬼に囚われていた成人や子供たちは皆一様に屋上に倒れ伏している。じきに発見されるだろう。
     
    クラージィが街を歩いていたところで路地の奥から子供の母親を呼ぶ悲痛な声が聴こえたのだ。目をやると母親が縋り付く幼児の手を振り払いふらふらと人形のような足取りで異形の手を取ろうとしている所だった。クラージィの背丈の数倍はあろうかというその吸血鬼は襤褸を纏って人間のような背格好に見えたが、覗く顔と母親に伸ばす手は人間のものではなかった。クラージィが駆け寄ろうとすると吸血鬼は母親の身体に前腕を巻き付けてビルの壁伝いに上方へ飛び上がろうとした。おそらくそれが『狩り』の方法だったのだろう。咄嗟に軟体生物じみた脚部のうちの1本を掴み、そのままクラージィもビルの屋上へ引き摺り上げられたのだった。
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    shakota_sangatu

    MENU12月に無料配布するノスクラ本のサンプルです。
    配布のため、部数は少量となります。無料配布という特殊な形での配布となるため、プロフにつけた🔞垢で告知致します。成人の方で、興味のある方は頒布時期だけフォローしていただけると、手配がスムーズに行えるので助かります。
    Gra Go Deo -Gra Geal Mo Chroi- お前という善を、ただの悲劇のままにしたく無かったのだ。

     その男のことを考える時、私の心はいつだって、200年という時を遡る。
     春には祭りを催す静かな村の、郊外に構えられた貴族の屋敷。かつて私はその屋敷で、大切な親友の子どもを預かり、その子の師匠として研鑽の日々を送っていた。
     その屋敷は、いくつかある拠点の一つでしか無かった。
     吸血鬼として、長き時を生きる我らにとって、一所に留まることは悪手でしかなく。食料である人間達のコミュニティに紛れながらも、昼の光を厭い生きる姿にいかに違和感を覚えさせないかは、吸血鬼としての力量にも比例していた。
     人間達は異端を厭い、一瞬の綻びが災禍を招く。大切な親友の子どもを預かっていた私が、その屋敷を一時の拠点に選んだ理由は、その村が戦禍や飢饉といった事象から遠い場所にあり、日が暮れてからしか顔を見せぬ住人への違和感を、「お貴族様だから」という簡単な暗示で丸め込める素直な気質の者達が多かったからだった。
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    🌱(め)

    DONEノスクラ。
    悪夢に迷い込むクラさんの話。
    あんまり捏ね回しすぎて溜まっているものが多すぎるので考えすぎないでどんどん上げていって練習量を増やそうの試みです…
    ※都合により時期外れのクリスマスの話が挟まります。季節を反復横跳びしている。手記の内容及び野犬関係の描写あります。
    氷は熱い、狼は冷たい、春の夜は、『お前の能力は美しいな』
    『…なんだと?』

    指揮者のようにくるりと指先を踊らせていた男が訝しげにこちらを見返した。

    窓の向こう、雪深い古城の庭で雪だるまが踊るように荷を運んでいる。
    御真祖様からお前へのクリスマスプレゼントだそうだ、とノースディンは言った。
    先日一族への面通しだと言われ小さな宴へと連れられたのは記憶に新しい。小さな、とは言ってもクラージィが知る教会の祝祭や村の宴に比べればずっと賑やかで華やかで、驚いてばかりの私にノースディンは「一族全員が集まればこんなものではないぞ」と苦い顔をしていたの覚えている。

    私は子供ではないが、と言ったら「受け取っておけばいい、私の仔であることは確かだ」と笑われた。ひどく気恥ずかしい思いではあったが、せっせと運ばれていく大小様々な荷物の中に"Northdin"の名が刻印された物も含まれているのが見えて、それ以上を言うのはやめた。隣に立つ男も似た思いをして複雑な顔をしているのだろうと思った。
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    おもち

    DONE同棲中のノスクラ成立前の二人です。黒い杭の後に書いたもの。そのため、ノースがわりとまだ格好つけています(当社比)
    冷え性クラさんにノースがマッサージしています。下心は無いとまだ言い張る時期のノースです。
    この頃はノースと再会しているのかすら分からない時期でしたね…。今となっては懐かしい。
    吸血鬼は何に祈り、何に誓うのだろうか。ノースディンは、とうの昔に人間であることを辞めた頭の片隅で考える。
    つい先日目覚めたばかりの、吸血鬼としてはまだ赤ん坊同然の我が子を保護し屋敷へと連れ帰ったのは、血を与えた親吸血鬼として当然の成り行きだった。
    誓って――――あえて誓うとすれば、クラージィに誓って、やましい気持ちなど何一つ無い。
    そう誰に言い訳するでもなくノースディンは、ベッドヘッドに背を預け戸惑った様子でこちらを見る赤い瞳に気付かないふりをした。
    再会したクラージィは体が酷く冷たく、どれだけ部屋を暖炉の炎で温め、その瘦せ細った身を毛布でくるんでも末端が冷えるらしく、寝付きが悪い。
    ノースディンがそれに気付いたのは、クラージィの目元にくまが出来てからという事実は、思い返す度に無意識下に室温を下げてしまうほどに許し難いことだった。
    2029