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    Sum41Arisa

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    Sum41Arisa

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    歌姫はある事を伝える為に婚約者を家に呼ぶが……。家に居たのは婚約者ではなく、五条悟だった。

    ※五→→→→歌。歌姫の婚約がヤバいので、五条の行動にも正当性が……

    濾過できない病「……何であんたがここにいんのよ」
    「さぁ、なんでだと思う?」
    自宅に帰ってきた歌姫を出迎えたのはストレスとして避けている男、五条悟だった。帰ってきて早々、家に呼んだ事もない男が自分のベットに我が物顔で横たわっている。
    無礼で煩わしい男に住所も部屋の番号すら教えたことはない。当然ながら、合鍵も渡した記憶もない。立派な不法侵入だ。だが、残念なことに法律は人々に平等でも適用されなければ意味がない。生憎、五条悟は不法侵入しただけでは罪に問える存在ではなかった。

    肺いっぱいの酸素を吐き出したのち、額に手を当てた。
    「色々突っ込みたい事が多いけど、とりあえず先に聞くわ。アンタより先に先客がいなかった?」
    「ん?あぁそれならさっさと帰らせたよ。僕が歌姫に用事あったしね」
    さも自分が一番優先されるのだといけしゃあしゃあと言う。呆れる、この傲慢な態度こそ歌姫が五条悟を嫌いな一つの要因だ。
    「マジで余計なことしてくれたわね。彼とは話があったのよ。アンタとは何も話すことはない。分かったなら出て行け」玄関の方向を指でさすが、五条は肩をくすめるだけだった。
    「僕がこうしてわざわざ出向いたのに理由がないと思わないわけ?」

    「じゃあ聞くけど、連絡もなしに家に上がり込んだだけではなく、人のベットに上がるバカな行為には何も思わないのかしら。寝室なんて人に一番近寄らせたくないプライベートだっていうのも頭に入らないのわけ?」
    「え、何でそこまでキレてんの?」
    「ほっっんとに、アンタはッ……!」
    今日こそ彼と話す為に準備してきたのにアンタのせいでめちゃくちゃよと口に出かかった文句を堪え、舌打ち一つで苛立ちを収めた。

    「……で、重要なことって なに」
    さっさと帰ってもらうべく真っ先に本題を持ちかける。しかし、話があると言い出した本人は何も言い出さない。歌姫もあえて口を開かなかった。
    暫時の沈黙。やがて男はニッと口角を上がらせ、明らかに小馬鹿にした笑みで歌姫を挑発した。

    「それより、僕ビックリしちゃった。まさか歌姫に自慰行為あるの知らなかったよ。うーん、鍛錬が足りないからそういう弱さが出ちゃうのかな」
    「はぁ?なんのこと」
    「あ、とぼけちゃう?」
    「しらねぇよ、エロいことで頭いっぱいなアンタと同じにすんな」
    「え〜…本当かなぁ」
    五条が徐にアイマスクを外せば、隠されていた青の視線とぶつかる。

    歌姫は視線を動かさず真正面から対峙する。腹立たしい。いつもこの男は重要な事を何も伝えてこないくせに、その慧眼に歌姫を捉える。物色されているような居心地の悪さと、愛玩動物を見るような薄気味悪い瞻視で観察されている。歌姫に出来ることと言ったら、無視を決め込む事しかない。でもいい加減煩わしいたら、ありゃしない。

    「……まっ、当然か。殺しておけばよかった」
    「アンタさっきから何言ってんのよ。はぁ…もういいわ」
    会話にもならない話し込むだけ無駄だと、部屋を出ていこうと背を向けた瞬間、歌姫の身体が崩れた。全身から力が抜け落ち、立つ事もままならない。自分の身に何が起きたか混乱する。床に這い蹲らないように震える腕で姿勢を持ち堪える。
    「ご じょう…」これは一体なに。

    「大丈夫、一時的なものだから」
    傍観していた男が動いた。ギシッと木が軋む音に鼓動が早くなる。嫌な予感しかしない。
    「悪いようにはしない。それに、歌姫の為になる事だから」

    理由になってない。何か言ってやりたいのに、喉に大きな塊がつっかえているようで、中々言葉が出てこない。混乱する頭で導き出した一つの可能性に汗が頬を滴る。

    まさか縛りの効力…?

    「気づいてると思うけど、縛りによってこの部屋から出られない。歌姫にかかっているのは命とか奪うモンじゃないから、安心して」
    「ぁっ…あんしん、…ッできるか」掠れたの声が出る。
    「だよね〜。じゃぁ、教えてあげる。この縛りには幾つかの項目がある」
    五条は人差し指をまっすぐ天井に向けた。

    一つ、庵歌姫が決められた範囲に足を踏み入れない限り、縛りは発動しない。
    二つ、縛りが発動した場合には庵歌姫は必ず五条悟と性行為しなければならない。
    三つ、この縛りは、庵歌姫が五条悟に降伏又は意識化で服従した時点で縛りの効力は消滅する。ただし、その場合はどんな命令や縛りも承認しなければならない。
    四つ、降参と五条悟に言わせた時点で縛りは無効になる。

    まっ、簡単に言えばセックスしないと出られない部屋になったんだ。と到底聞き入れられない内容を丁重に説明される。

    「待って、待て待て待て……っ、そんな無茶苦茶な縛りが出来るわけ」

    焦る歌姫を嘲笑うかのように男は口を開いた。
    「できるよ。他人ではなく、夫婦に近い縛りを結んだ者同士なら…相手の許可無しに一定の縛りを設けるのは可能だ。婚約者とかね」

    五条はその後も言葉を続けていたが、呆然とする歌姫の耳には入らなかった。五条は細い首を掴み上げ、強制的に歌姫の意識を引き戻す。

    「だからさ、互いに楽しもうよ。あー興奮する。許可もらって男がいる女を犯すの僕、初めて」

    彼、いい趣味してるね。
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