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    fuji_u2dch

    「藤浪」名義で支部をメインに活動しています。此処には支部に置かない/置けないものをぽいぽいしていきます多分
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    fuji_u2dch

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    亡国の死神のおはなし。或いは何処かの国にいる情報を一手に担った、爪を出さない鷹のおはなし。

    完成させる未来が一切見えないので供養しておきます。古参ふぉろわが覚えているか分かりませんが一応説明すると「一族シリーズ」です。なお文章ではないです。文章ではない。これは(書きたいところしか書いていない)箇条書きと言うんだ

    ##一族シリーズ

    亡霊の墓を暴く夢の中だ。
    そう、これは夢の中だ。或いは過去の懐かしき記憶の回想。
    自分も彼も、今よりほんの少しだけ背丈が低くて、今よりもっと若いときなのだろう。
    対面する彼の顔は見えない。長い前髪が目を覆い隠してしまっているのだ。深い深い海の底のような瞳を。
    彼が口を開く。
    常の軽々しい声とは異なり、それは重く、決意に満ちた声だった。
    「これだけは、譲れへん。例えグルちゃんの頼みでも、僕は絶対にこれだけは曲げん」
    思えば、彼が明確な意思表示をするのはとても珍しいものだった。確固たる意思なんて持ち合わせていないように見えて、その実、磐石とした決意とプライドを持ち合わせている彼は、それを他者から隠す。何枚ものヴェールを重ね、煙に巻いて、その中身を決してわからせない。性分なのか、誰かからの教えなのか。まぁそんなことはどうでもいいのだ。大切なのは、そんな彼が自分に言い放った内容。
    「もし、グルッペン・フューラーが、総統閣下が僕の大事な…を…たら、」
    風が吹く。なんともいいタイミングで吹くものだと笑いたくなる。彼の言葉が僅かばかりにかき消えた。彼の長い前髪が風に靡いて、険の宿った鋭い目が此方を射抜く。
    「そん時は、——僕が。たとえ、グルッペン・フューラーを殺してでも」
    ああ!と内心で感嘆を吐く。背筋が震える。
    劣勢を味方の機転で切り抜けたときのように、生と死の狭間を駆け抜けたときのように、冴え渡る剣技を見たときのように。
    そう、誤解を恐れず言うなら興奮したのだ。常に穏やかな瞳で此方を見守っていた彼が、研ぎ澄まされたナイフをチラつかせたから。あんなにも美しい殺意と敵意を見せつけたから。だって、仕方ないだろう。なにせ自分は戦闘民族とも蛮族とも言われるほど、戦争を愛してやまないのだ。
    さぁその目をもっと見せてくれ。その言葉の続きを聞かせてくれ。
    身を乗り出す。続きをと望み、彼の口がゆっくりと音を発しようと——

    ——そうして、真白い天井を見上げた。
    外からは長閑な鳥の囀りが聞こえている。

    なるほど。最悪な目覚めだ。

    寝起きのぼんやりした頭でなお、彼は悪態を小さくついた。


    「ちょお…、なんで今日こんなにグルッペンは不機嫌なん?一般兵とか怯えとるやん」
    「わからん…」


    「…大先生。お前、最後に戦場に出たのはいつだ?」
    「は、
    …何言うてはりますのグルちゃん。僕の戦場は電子の世界や。そうやろ?そないならついさっきまでおったけど」
    「ほう。では実戦訓練したのは?」
    「えーと、スナイプなら数週間前やで?」
    「接近では?」
    「⁇ ちょ、ホンマにどないしたの? ねぇとんち!グルちゃんの様子おかしない⁈」
    「お、おう…」
    「答えろ大先生」
    「ひぇ⁈ ままま待ったってくださいよ! 僕の戦闘スキル知っとるやろ⁈ 幹部のみんなとなんてついて行けへんこと分かり切ってるやん! 軍人ですらなかった引きこもりやで⁈」
    「……ふむ。そうか」

    「では大先生、この前のA国幹部の暗殺事件についての詳細が知りたいんだが」

    「……暗殺と戦闘では、必要なスキルがちゃうってしっとるやろ」
    困ったように彼が笑う。
    それに頷き、応える。
    「ゾムの暗殺とお前の暗殺では明確な違いがある。
    例えばゾムの場合は敵地への侵入、対象へ忍び寄り、破壊若しくは抹殺を行う。
    対してお前はパーティ会場などで相手に擦り寄り、敵意がないことを示し、相手の懐に入ったところで相手を破綻に追い込んだり毒薬などを使用した殺人を行う。
    即ちゾムが力による暗殺だとしたら、お前は力を見せないことによる暗殺だ。ゾムはまだ戦闘寄りだが、お前は違う。殺意なき暗殺とは変な言葉だが、お前のそれはそう言い換えられる。
    まぁ、どちらもメリットデメリットが存在し、だが必要な方法だ」
    「せやな。ゾムさんは短期決戦、僕は長期。けれどもゾムさんのはどうしても派手になり証拠が残ってまう。反して僕のは地味な裏方。上手くやれば犯人に仕立てることも出来るし巧妙な罠を残すことだって可能。また証拠が残りにくい」
    「だが幼かった頃のゾムに手解いたのはお前だろう?」
    「——はぁ、あっきれた。いつの間にグルちゃんは僕の過去を漁ったん?」




    「アイツのあれは、一種の仕事病であり、今は亡きご両親の教えであり、我々に心を許した証である」
    他者から侮られるよう動きなさい。出る杭になってはいけない。思考を気取られてもいけない。特異性は覆い隠して、凡夫であれ。けれども己の中でその才能を磨きなさい。
    同情を誘い、弱みをさらけ出し、相手の懐に潜り込む。それを行うのに「有能さ」は不必要であり、価値を見出されてはならないのだ。
    とても優秀な工作員である母親から受け継いだそれは、彼の中で深く深く根を生やし、彼は無意識下でもそれを施行しようと身体が動くようになった。いいや、なってしまった。

    体力は軍人よりないが一般人よりはある程度。知能はそこそこ。単純な暗記はまだ得意だが計算などは単純なミスをする。反射神経もまぁいい程度。気配に疎い。接近戦が弱く、情報処理班として後衛に所属している。
    ——それが人からの評価であった。

    本当の自分の実力は、もはや自分にすら分からなかった。けれどもやれることは多かった。何せ単独行動が基本だったから。

    スナイプは得意だった。勉強は好きだった。潜入のため、一通りの言語は話せたし書けた。暗号の解読のため様々な知識を詰め込んだ。電子機器類は組み立てすらできた。情報戦で負けはなかった。人のいるところでは眠れずいつも警戒した浅い眠りだった。薬と毒の知識はかつての保護者に教わった。同時に教わった料理の方が楽しかったが、どちらの知識も自分を助けた。
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    fuji_u2dch

    MOURNINGホシクジラ(宇宙鯨)という種族の青さんのお話を書こうとしてあまりのファンタジー感の強さにやめたもの

    ホシクジラ(宇宙鯨)とは?
    宇宙を泳ぐ鯨。幻想種のうちの一つ。海の鯨と似た身体をもつが、これまで関わったことのある種族のカタチを借りることもでき、言葉を交わすことも出来るらしい。
    生き物の夢を餌とする。これまで食べてきた夢を身体に貯蓄することで、透明な身体の中で星が瞬くようにも見える。
    宇宙飛ぶクジラは夢をみない 潮騒の音と月の静けさ。宵闇の安寧と夜風のせせらぎ。それらに浮かされて、すいと尾鰭で静まり返った星海を蹴った。
     人型をしていたならばきっと、鼻歌を奏でたであろうぐらいには、ホシクジラの鬱は上機嫌だった。このような夜には、美味しい食事が摂れる。事実、先ほどの海辺近くの家で眠っていたニンゲンの夢は、少しばかり食んだ瞬間にすぅと融けるような心地よいものだった。きっと水晶を食べた時は、あんな味だ。無味のようでいて、しかし爽やかで。後味の引かない涼しさに、それから少しばかりのうらさびしさをアクセントに添えて。見事にホシクジラとしての鬱が好む夢だった。
     腹ごなしも済んで、なんとはなしに人の多い都市部へ方向を変える。文明の灯りが灯された建物の聳え立つ空へ。泳ぎにくいけれども、どうせ自身を気にするイキモノは少ないからホシクジラは悠々と尾鰭を上下させ、身体を泳がす。時計塔だかなんだか知らないが、邪魔な建物を目印に。夜なのによおやるわと胸のうちで呟いて、目下のいくつもの光を眺める。月夜の海面より、地上はよっぽど眩しかった。
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    fuji_u2dch

    MEMOCharles、Charles!血濡れた一族、国の番犬!

    ——ああ、割れた鐘は、二度とその音を鳴らされない。

    彼らの作品としてまず最初に考えた結果性癖の福袋みたいな設定になりすぎてお蔵入りした「一族シリーズ」について。なお藤浪の初期の作品は大抵ここから着想を得ています。
    「一族シリーズ」メモ『とある一族の話』

    シャルル、と名付けられたその青い瞳の少年は、国が有する優秀な技術者である二人の両親の元に生まれました。

    機械工学を専攻し国のマザーコンピュータの開発にすら関わった父親と、国の諜報機関の第一線で働く母親の間に生まれた彼は、類稀なる頭脳を持った明晰な子供でした。
    乾いた大地に雨が染み込むように、父親からは機械に関する知識を、母親からは諜報のイロハの手ほどきを受けて育った少年は、国が欲する「人材」として育っていきました。
    彼は優秀でした。彼の父親も母親も彼を慈しみ、愛を持って彼を育てました。彼はそれを良く享受しながら、優秀なる人材へと育ちました。
    少年はいつか自分もお国のため、国民のために働くのだと理解していました。そこに疑問などはありません。痛いのも苦しいのも嫌いですが、そういうものなのだと受け入れておりました。大きくなったら、父と母のようになるのだと、信じていたのです。
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    fuji_u2dch

    MOURNING亡国の死神のおはなし。或いは何処かの国にいる情報を一手に担った、爪を出さない鷹のおはなし。

    完成させる未来が一切見えないので供養しておきます。古参ふぉろわが覚えているか分かりませんが一応説明すると「一族シリーズ」です。なお文章ではないです。文章ではない。これは(書きたいところしか書いていない)箇条書きと言うんだ
    亡霊の墓を暴く夢の中だ。
    そう、これは夢の中だ。或いは過去の懐かしき記憶の回想。
    自分も彼も、今よりほんの少しだけ背丈が低くて、今よりもっと若いときなのだろう。
    対面する彼の顔は見えない。長い前髪が目を覆い隠してしまっているのだ。深い深い海の底のような瞳を。
    彼が口を開く。
    常の軽々しい声とは異なり、それは重く、決意に満ちた声だった。
    「これだけは、譲れへん。例えグルちゃんの頼みでも、僕は絶対にこれだけは曲げん」
    思えば、彼が明確な意思表示をするのはとても珍しいものだった。確固たる意思なんて持ち合わせていないように見えて、その実、磐石とした決意とプライドを持ち合わせている彼は、それを他者から隠す。何枚ものヴェールを重ね、煙に巻いて、その中身を決してわからせない。性分なのか、誰かからの教えなのか。まぁそんなことはどうでもいいのだ。大切なのは、そんな彼が自分に言い放った内容。
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