空に誓い4 抱き上げられ、風を切るような速さで帰宅してきた。
帰宅までの間にも、悟の荒い呼吸をずっと肌に感じていて、それだけ我慢をさせていたことを、今更思い知る。
「さとるっ、待って」
「もう十分待ったでしょ」
「ちがっ、そうじゃ……、んっ!」
玄関に入るなり、アイマスクを剥ぎ取った悟に押し倒されて唇を塞がれた。舌を差し込まれぐちゃぐちゃに掻き回されるせいで、溢れた唾液が頬や顎を伝う。獣人ゆえか、悟の舌は自分のそれよりも大きくて長い。そんな舌に口腔を貪られ続けているので、息が苦しい。
一度息を整えさせて欲しい。ただそれだけなのに、悟の肩を押した手が不満だったようで、手首を掴まれ床に押し付けられた。
「んんっ、ふっ……、は、っ……、っ」
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