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    periwinkle_ss

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    skbサンプルです

    #夏五
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    たんごのあーる

    TRAININGこれが、本当に一番最初に書き上げたヤツ。
    百鬼夜行後。
    「すまん、起こしたか?」
    静かに戻ってきたつもりだったが、どうやら起こしてしまったらしい。今朝早く姿を見せたかと思ったら、「ちょっとここで寝かせて。」と有無を言わさず、硝子の職場でもある医務室のベッドに、五条が潜り込んだのは数時間前。
    柔らかな午後の日差しが差し込むベッドの上で半身を起こしながら、まだ少しぼんやりとした表情をしているが、その人並み外れた美貌は損なわれない。ペットボトルの水を手渡しながら、小言を言ってみる。
    「ちゃんと寝て、ちゃんと食べないと。お前も人間なんだから、一応。」
    「一応、って。相変わらずだよね、硝子は。」
    まだ眠いのか、眼を擦りながらぼやく五条は、やはり疲れているように見えた。
    「大人なんだから、睡眠も栄養も、ちゃんと摂ってるよ。そもそもどっちも少なくても、大丈夫。僕、最強だから。」
    立て膝に頬杖をつきながらにんまりとする顔に、学生の頃の屈託ない笑顔がよぎる。
    「大人、ってのは、自分のことは自分でちゃんと出来るヤツのことをいうんだ。まぁいいけど。私の手を煩わすようなことはするなよ、五条先生。」
    「わかってるよ、硝子せーんせ。クソ爺ィの相手やら、連日の任務とか 1131

    uncimorimori12

    DONE2021/11/7 夏五オンリーで出す予定だった無配もったいないから出します。
    不気味の谷 五条悟と再会したのは、桜けぶる春風が前髪をさらう大学の入学式でのことだった。
     あんまりにも長閑で退屈で面白みに欠ける大学生活初日。ホヤホヤの新入生を招き入れようとサークル勧誘の列が大きく口を開ける桜並木の下で、私は脳裏をつんざく白髪の男と再会した。頭ひとつ分飛び抜けた五条悟と人混み越しに目が合うなんてベタな展開に、思わず腹の底から漏れ出た笑いを噛み殺すのに失敗する。けれども、餞別とばかりにニコリと微笑みを返してやれば、五条悟は急速に興味を失ったのかフイと視線を逸らし私とは逆方向に歩いて行ってしまった。はて、確実に目が合ったはずなのにこの反応はどういうことだ。そりゃ五条悟にとっての夏油傑とは、決して良い思い出ばかりでは無かっただろう。楽しかったと呼べるのはほんの三年にも満たない時間で、残りといえば裏切られた苦い記憶とせいぜい侘しさなんてところではなかろうか。しかし、こう言っては何だが夏油傑を見つけて興味を示さない五条悟なんて存在しうるとは到底私には想像つかない。見捨てられ、取り残されようと、わざわざ息の根を止めにやって来るほどに執着を傾けて来た男だ。そんな人間が、私をそこらの芋虫を眺めるような視線で見るだろうか。そこまで考え、ふと思いつく。もしや五条悟は前世の記憶が無いのではないか? 自分にすらこびりついているってのに五条悟がすっからかんなのは不思議ではあるが、ありえない話ではない。そうでなければ自分の姿を認めた瞬間、人混みを薙ぎ倒しすっ飛んでこなきゃおかしいだろ。まあ、呪霊もいなければ六眼も持っていなさそうな今世の五条ならば仕方がない話ではあるが。いくら五条悟と言えど、今やただの一般人。包丁で刺せば刃は届くし、数人がかりで襲い掛かれば殺せるだろう。そういう、しがないちっぽけな人間だ。よって記憶を引っ提げずに私の前に再び現れたとしても、それはまったく不思議なことではない。まあ、無かったところでやることはただ一つ。
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