お見舞い開けてある窓の外から賑やかな子供達の声で目が覚める。壁に掛けてある時計に目をやれば丁度下校の時間。本来なら私も学校から下校している最中だが、風邪を引いてしまった。薬のおかげで熱は下がっているがまだ身体の怠さが残っている。ベットから動くのが億劫で天井を見つめていたら玄関の方から聞き慣れた声が聞こえたと思ったら雑な足音を鳴らしながら私の部屋の扉が勢いよく開いた。
「具合どないや?」
平次がそう言いながらズカズカと遠慮なく床に座りこみベットにもたれ掛かる。
「だいぶ良くなった…って何できたんや…」
「何ってそりゃ見舞いに決まってるやろ」
「アホ…移るから早よ帰り…剣道の大会も近いやろ」
『まぁまぁ、俺のこと気にせずゆっくり寝とき』
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