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    しなのび

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    しなのび

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    五七♀
    恋人だと思ってる五とセフレだと思ってる七とお泊まりと生理の話。
    七ちゃんが生理なのでえっちしてないですが、私の趣味のせいで七ちゃんが五に下着を洗われたり、ナプキンを替えるところを見られたりする場面がふんわりとあり、可哀想です。

    #五七
    Gonana

    五七♀生理ネタ「七海、今日何時くらいに来る?」

    「仕事が終わり次第...遅くても19時くらいには向かいます。」

    「そ、楽しみにしてる❤」

    現場に向かう前に寄った高専でいつになくハイテンションな五条さんに話かけられた。こういった、誰かに聞かれる恐れのある場所では話を広げたくないので簡潔に、素っ気なく答えておく。私の無愛想な対応をものともせず身長190cm越えの大男はスキップしながら曲がり角に消えていった。

    現在、私と五条さんはいわゆるセフレ関係にある。私が呪術師として復帰してから、何度か一緒に食事をしたりしてその弾みで関係が始まった。酒に酔って...と誤魔化せたなら良かったが、生憎私は家入さんに朝まで付き合わされる時を除いて人前で酔うことは無い。あの、御伽噺に出てくる月のような、静かな蒼が熱をもって私に向けられたものだからつい流されてしまったのだ。最初は、こんな不誠実な関係はいけない、元の先輩後輩の関係に戻ろうと強く思ったが、高専時代からずっとあの人に片思いをしていた私には無理な話だった。たとえどんな酷い席しか用意されていなくても、私の方から彼の隣を離れることはできないのだ。







    ピンポーン ガチャッ

    「はいはい、いらっしゃ〜い!」

    「失礼します。」

    仕事を終えて五条さんの自宅に着いた。自宅と言うよりは、何件もある彼の保有する物件のひとつに過ぎないが彼が私を呼ぶのは基本この家で、他の物件に比べて生活感のある部屋には少しずつ私専用の本棚なんかが導入されるようになってきた。私に似合いそうだからという理由で選ばれた内装にそぐわない薄桃色の本棚を見るに、少なくともこの部屋には私以外の女性が入ることはないのだろう。
    チャイムを押せば、部屋着に着替え髪も下ろしたすっかりお家スタイルの五条さんが秒で出てくる。あの長い脚で玄関まですっ飛んで来てるのだろうか。

    「合鍵で入れば良いのに」

    「貴方がいるとわかっていてわざわざ鍵で入るのも変でしょう。」

    嘘、あなたに出迎えて欲しかった。私が来るのを心待ちしていたあなたが、その綺麗な顔を綻ばせる瞬間を独り占めしてやろうなんて思って、手に持っていたそれはエレベーターの中でバッグの奥底にしまった。

    「そーゆーもんなの?僕としてはお前が鍵使って僕ん家に帰ってくるとこも見たいんだけど...ま、僕がいない時でもいつでも勝手に入って良いからね❤」

    「はいはい。食事は済ませたのでシャワーだけ借りても良いですか?」

    彼はセフレの私にもいつだって優しく接してくれる。そんなことしなくて良いのに。まるで恋人のように接されるのが、けどあなたが私のものでないのが、酷く切ない。痛みを誤魔化し強がる心につられて、返事も素っ気なくなった。

    「ん〜、良いよ〜❤んじゃ僕はベッドで待ってようかな❤」

    気にしていないのか、浮かれて気づいていないのか、私の態度は意に介さず尚も彼は甘い声を私に投げかける。この人の、こんなところがどうしようもなく好きなんだろう。

    「貴方...ムードもへったくれもないですね...まあ良いです、すぐに浴びて出ますから。」

    「は〜い❤」

    勝手知ったる部屋に入り真っ直ぐ浴室に向かう。背後から聞こえる彼の鼻歌に気を良くしてしまう私のなんと浅はかなことか。






    ヌルッ

    「ん...?」

    脱衣所で下着を脱ごうとした時違和感に気づいた。
    まずい、これは...

    「五条さん...?五条さん聞こえますか...?」

    スタスタ

    「何?七海どうしたの?なんかあった?それとも一緒に入りたくなっちゃった?❤」

    「いえ...すみません生理がきてしまったようで...今日、えっち出来ないです...」

    予定日まであと1週間はあったはずなのに随分と早まってしまった。10代の頃と比べたら随分と周期は安定したが、それでもまだ不安定な身体は肝心な時に言うことを聞いてくれないのである。先刻の、頭上に花を飛ばし浮き足立っていた彼を思い出し罪悪感が湧く。

    「え?だ、大丈夫なの??」

    「とりあえず、予備に1つナプキンを持ち歩いているのでカバンを持ってきて頂けますか...?あと、近くのコンビニで下着を買ってきて欲しいです。今履いてるのはもちろんですけど...今日持ってきた着替えだと家に帰るには厳しいので...」

    「え?帰っちゃうの??必要なもの僕が全部買ってくるから普通に泊まっていきなよ。ほら、今お湯入れるから僕が買ってくるまでの間温まってて!!薬とか、普段何使ってるかとかある?」

    彼の提案を理解するのに数秒かかった。だって、行為ができないならセフレである私なんてお役御免なのに。今からでも、私を帰らせて他の女性と約束を取り付けることくらい彼にとっては容易なことだろう。

    「え、いや、良いです帰りますよ。だって、今日えっちできないんですよ?」

    「も〜!僕別にえっちするためだけに七海のこと家に呼んだわけじゃないよ!!お泊まりえっちは次のお楽しみ!!ね?今日と明日はせっかく休み被ったんだから2人でのんびり過ごそうよ。じゃ、僕行ってくるから。下着も僕が洗っておくからそのまま洗面台に置いといて、七海高専の頃から生理重かったし、下向くのキツイでしょ?」

    高専の頃、今より生理が重かった私は一度彼との手合わせ中に倒れてしまったことがあった。目覚めたあと、家入さんから五条さんが顔を真っ青にして私を背負ってきたのだと教えられた。 あいつ、女に生理があるって知らなかったんだって笑 さすがはお坊ちゃんだな笑 なんて笑っていた家入さんの笑顔が鮮明に思い出される。五条さんにとっても印象深い出来事だったのかと、彼の言葉を聞いて思う。

    「確かにキツイですけど、下着を洗ってもらうのはさすがに...」

    「良いから!!たまには甘えてよ、ね?」

    「じゃあ、はい...」

    ほら、また流された。自分の下着も守れないでどうするんだ1級呪術師。

    「んじゃ僕行ってくるから、早めに戻るね!」

    ただのセフレにここまでしてくれなくて良いのに...なんて思っても、正直五条さんと一緒に居れるのは嬉しい。






    「ただいま〜!!薬とナプキン、種類ありすぎてよく分かんないから何種類か買ってきちゃった!!僕ん家にも置いといた方が良いだろうから多めに買っといたよ。あとはトイレに置く用のゴミ箱と...あ、コンビニメンズのパンツしか売ってなくて、しかも色が薄いのばっかで微妙だったから、僕の使ってない新品の黒いのがあるからそれで良いかな。」

    「は...はい、ありがとうございます...」

    五条さんがびっくりするほど大きな買い物袋を提げて帰ってきた。もはや女の私ですら見たこと無いような薬やナプキンもあり、思わず圧倒される。いったいどこに買いに行ったのやら。

    「大丈夫?湯冷めしてない?とりあえず早く身体拭いて、服着て、髪も乾かしてあげるから。薬も飲むならお湯沸かすね。」

    「ありがとうございます...すみません...」

    「謝んないでよ〜。こんぐらい当然って言うか、僕じゃその辛さ代わってあげられないから...せめて頼って欲しい。可愛い後輩のお世話したいじゃん?」

    真剣な眼差しを向けてそんなことを言うものだから、ついその蒼から目をそらしてしまった。

    「他の女性にもこうしてあげてたんですか?」

    しまった、焦って変なことを聞いた。こんなこと聞いたって私が嫌な思いするだけなのに。どうやら生理で頭の働きも随分悪くなっているらしい。

    「何言ってんの!!僕恋人いた事ないって言ったじゃん!!こんなことしたの七海が初めてだよ。」

    確かに前にそう言うのを聞いたが、それはベッドの上での優しい嘘だと思っていたので心底驚いた。身体の関係がある女性は数多くいるのだろうが、恋人はいなかった、と聞いて少し嬉しくなった。ああ、私が貴方の特別になれなくても貴方が誰かのものにならないならそれで良い。

    「あ、あと部屋着も僕の借りてよ。今日持ってきたの、僕のために丈が短いやつ選んでくれたんでしょ?下着も...前に僕があげた...その...真ん中が開くやつ...」

    「あ...!み、見たんですか!?」

    以前五条さんがくれた、明らかにそういう用途の下着を持ってきた自分を心の中で叱責した。私も五条さん家にお泊まりするんだと、随分浮かれていたのでレースがふんだんに使われ可愛らしい、でも面積があまりに小さいそれを何も考えず、ただ五条さんが喜ぶだろうと思ってお泊まり用に準備してきたのだ。

    「いや、どうせ見ることになってただろうし...それでパンツ買ってきて欲しいって言ってたんだね。さすがに生理中にあれ履いて帰るのは無理だもん、ふふっ」

    五条さんが腹立たしいほど嬉しそうに顔をほころばせる。彼のまつ毛は色が薄いのに量が多く、長いので目立つ。

    「何笑ってるんですか...」

    「ごめんって、そんなんじゃないよ。可愛いなって、ね、七海大好きだよ❤」

    「む...」

    「ほら、髪乾かさなきゃ。おいで❤」

    ソファーに座るよう誘導されると、背後に五条さんが回り込み目の荒いブラシで髪を軽く溶かされる。

    カチッ、ゴォォォ

    いつ使っても凄い風量のドライヤーだ。温風と冷風が一定のリズムで切り替わって心地よい。

    「七海の髪綺麗だね...たまにはこうやって僕に乾かさせてよ。」

    「貴方、随分物好きですね。」

    たかがセフレ相手に...

    「え〜?だってこんなに綺麗な髪なんだもん!!乾かしたくもなるよ!!サラサラだし、」

    五条さんの大きな手が私の髪の根元を立ち上げる感覚に背筋がゾクゾクする。また、乾かしてもらうのも悪くない。

    「よし、乾いたよ〜。体調は?大丈夫?」

    「生理が来て時間も経ったので...ちょっとお腹が痛くなってきましたね...さっきの薬を貰っても良いですか?」

    「おっけーおっけー、これで良いかな...お湯も沸かしといたから、ほらこれで飲んで、熱いから気をつけなよ?」

    ズズっ、ゴクリ

    「七海昔から薬もあんま効かないでしょ、無理しないでね?ちょっと横になろうか?」

    「う...横になるなら、ナプキンを大きいのに替えたいです...」

    「りょーかいっ」

    スルッ

    先程まで私の髪を梳いていた五条さんの手がおもむろに私のスウェットを下に下ろす。

    「!!??ちょ、五条さん!?何するんですか!?」

    「何って、ナプキン替えてあげようと思って...」

    「さすがにそれは自分でやります!!」

    恋人にナプキンを替えさせるなんてどんな変態プレイだ!!

    「う〜ん、それじゃあ僕七海がナプキン替えるとこ見てても良い?」

    「は!?なんでですか?」

    「七海のことならなんでも知ってたいっていうか...ちょっと興味があるというか...好奇心って言っちゃあアレだけど...」

    今日は五条さんが随分世話好きな人だと知って驚くことばかりだったけど、ここまでとは...いや、これは世話好きの範疇ではないだろう。こんなとんだドスケベ野郎が教職に着いてて良いのか...
    正直、五条さんの普段の強引さを考えるなら力負けして勝手にナプキンを取り替えられるよりは大人しく私が取り替えているところを見ていてもらった方が良いだろう。

    「ふーっ、まあ、良いですけど。そんな面白いものじゃありませんよ。」

    「良いの!?」

    「勝手にナプキン替えられるよりはマシです。御手洗お借りします。」

    「わ、わ、僕が連れてくよ!!」

    ひょいっ
    軽々と姫抱きにされ、そのまま五条さんが歩き出す。

    「わ、ちょ、なんで今日そんなに過保護なんですか!!」

    「七海が弱ってるの珍しいから焦っちゃうんだよ...ほら、着いたよ」

    「むぅ...あんまジロジロ見ないで下さいよ?」

    便座に腰掛けて下着を下ろす。さっき五条さんが買ってきてくれたものの中から普段気に入って使っているものを出して開封する。

    ガサガサ、ベリベリ、カサっ

    見られているのが落ち着かなくて、素早く取り替えた。

    「へ〜、こうなってるんだ。」

    「別に面白くなかったでしょう。私が寝ている時に勝手にナプキン替えたりなんてしないでくださいよ?」

    「さすがに僕もそこまでしないよ〜。ほら捕まって、快速ベッド行きで〜す!」

    「わ、」

    とさっ

    抱き抱えられて、あっという間にベッドに着地した。

    「お布団かけて、眠かったら寝て良いからね。」

    五条さんが後ろから私を抱き込む形で一緒に寝っ転がって、私のお腹に大きな手を当ててくれる。
    膨大な呪力を身体に巡らせている彼の体温は人より高めで、心地よい。

    「温かい?嫌だったら言ってよ、僕そういうの分かんないから。」

    「ふふ、貴方デリカシーないですもんね。」

    「そう言われちゃうと言い返せないんだよな〜」

    こうして、相手に気遣われながら他愛も無い話をしていると彼が身体の関係以上に私を好いてくれているのではないかなんて、馬鹿げた考えが浮かんでしまう。
    彼の体温を、鼓動を、何よりも近くに感じる。私ばっかりどんどん彼を好きになる。

    「ね、これからも七海のこともっと教えてよ。お前、自分で線引きしちゃうとこあるけど僕お前のこともっと知りたいし、七海は五条家なんて嫌かもしれないけど結婚とか...僕真剣に考えてんだよ?」

    「............は...?」

    何言ってるんだ、この人。結婚?結婚なんてする訳ないじゃないか。だって、私はセフレなんだから。

    「やっぱり嫌?五条家ったって別に僕の実家に住む必要はないし、僕絶対にお前のこと幸せにするから...そりゃ七海は非術師の家系だけど、七海自体は呪術師なわけだし、僕が誰と結婚しても僕が生きてるうちは六眼の子供は生まれないし...」

    「いえ...あの、冗談ですよね?それとも、一時の戯れなら随分タチが悪いですよ。」

    彼が真剣な目で私に結婚展望を話続けるのを遮って言ったら、五条さんが目を丸くして心底驚いたような顔をしたと思ったら急に綺麗な蒼が悲しみに染まった。

    「本気だよ!!なんで?僕たち上手くやってけると思うんだけど...それともやっぱり僕のことそんなに好きじゃない...?告白したのも僕からだったし...断れなかった?だから僕との関係に線引きしてたの...?いや、ごめん責めてるわけじゃないよ?今日はもうこの話やめよ、今日は、ちゃんと恋人してたい...」

    「いや、というか、私と貴方...付き合ってるんですか?」

    話の核心に触れる。私の発言に五条さんがどんどん顔を曇らせいてく。学生時代の傍若無人な彼からは想像もできないほど情けない顔をする彼に こんな顔もできるんだな、この人、 なんて場違いにも考えてしまう。

    「え?そんなに!?ごめん、そんなに嫌だったのにこんな彼氏面しちゃって...どうしよ、僕今日ソファで寝た方が良い?七海はベッド好きにしてくれて良いから...」

    「違います、私は貴方のこと高専の時から好きでしたけど...私たちセフレなんじゃなかったんですか...?」

    「え、え、七海僕のこと高専の頃から好きだったの?❤じゃなくて、なんでセフレ!?僕達ちゃんとお付き合いしましょうねって!なったじゃん!!」

    なんだそれ初耳だ。

    「貴方が食事に連れて行ってくれて、そこから身体の関係が始まったんじゃないですか。」

    「いや、え?僕告白したよね?したらお前『私も好きです...』って言ったじゃん!!?」

    確かにその記憶はあるが...

    「貴方のこと随分遊び慣れてると思ってたので、行為中のああいった言葉はその場限りの都合の良い言葉だと思ってたんですよ!!」

    「え〜、そんな、じゃあ七海は今日まで僕のこと七海の身体にしか興味無いヤリチンクソ野郎だと思ってたってこと!?」

    「いえ、まぁ、否定はしませんが。そこは惚れた弱みだと思っていたので...」

    五条さんが私のお腹から手を離し、向きを変えさせてぎゅっと抱きしめてくる。良い匂い。色々と、衝撃が大きすぎてお腹の痛みもすっかり忘れていた。

    「も〜、七海ぃ...好きだよ?七海のこと、僕も高専の頃からずっと好きだった。あの頃は色んなことがあって、それどころじゃなくて、七海も呪術師辞めちゃったし言えなかったけど。七海が復帰して、なんとか僕のこと見て欲しくてしつこく食事に誘って、随分上手くいって順番がおかしくなっちゃったけど七海とえっちして、やっと好きだよって言えて...すごく嬉しかった。」

    「そんな...」

    彼の告白をやっとちゃんとした形で聞けた。夢のような気持ちで目の前の蒼を見つめる。

    「ねぇ、七海?僕とちゃんと、結婚を前提に付き合ってください!もう不安にさせたりしないし、絶対幸せにする!!だから...」



    「ええ、良いですよ...」

    ポロッと涙が零れてしまった。生理で感情の起伏が激しくなっているものだから...

    「!?七海!?ごめん、ホントにごめんね今まで、」

    「いえ、今生理で感情が昂って、いるので、」

    チュッ

    五条さんが涙て濡れる瞼にキスをしてくる。あなた、しょっぱいのあんまり好きじゃないでしょ。

    ひとしきり泣いたら眠くなってきた。五条さんがそれに気づいて

    「寝て良いよ。これまでのこととか、これからのことはまた起きてから話そ。」

    なんて言うから、五条さんの体温に身を任せて眠りについた。ああ、とても幸せだ。










    そして翌朝目覚めた七海の薬指には指輪が光っているのである。
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    しなのび

    DONE五七♀
    恋人だと思ってる五とセフレだと思ってる七とお泊まりと生理の話。
    七ちゃんが生理なのでえっちしてないですが、私の趣味のせいで七ちゃんが五に下着を洗われたり、ナプキンを替えるところを見られたりする場面がふんわりとあり、可哀想です。
    五七♀生理ネタ「七海、今日何時くらいに来る?」

    「仕事が終わり次第...遅くても19時くらいには向かいます。」

    「そ、楽しみにしてる❤」

    現場に向かう前に寄った高専でいつになくハイテンションな五条さんに話かけられた。こういった、誰かに聞かれる恐れのある場所では話を広げたくないので簡潔に、素っ気なく答えておく。私の無愛想な対応をものともせず身長190cm越えの大男はスキップしながら曲がり角に消えていった。

    現在、私と五条さんはいわゆるセフレ関係にある。私が呪術師として復帰してから、何度か一緒に食事をしたりしてその弾みで関係が始まった。酒に酔って...と誤魔化せたなら良かったが、生憎私は家入さんに朝まで付き合わされる時を除いて人前で酔うことは無い。あの、御伽噺に出てくる月のような、静かな蒼が熱をもって私に向けられたものだからつい流されてしまったのだ。最初は、こんな不誠実な関係はいけない、元の先輩後輩の関係に戻ろうと強く思ったが、高専時代からずっとあの人に片思いをしていた私には無理な話だった。たとえどんな酷い席しか用意されていなくても、私の方から彼の隣を離れることはできないのだ。
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