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    usizatta

    @usizatta

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    usizatta

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    ダイ大2巻を元にした話。
    ハドラーは、6つの軍団の話を誰に向かって説明しているんだろうと思っちゃっていたやつ。

    【注意】初期のハドラーの二次創作は、どうしても描き方がカッコ悪くなってしまうので、苦手な方は避けてください。

    ショートストーリー・チャレンジ・2巻目 大魔王の名の元に集った一大勢力「魔王軍」。魔軍司令の座についたハドラーは、これ以上に凄まじい軍勢は後にも先にもない、と感じていた。
    「魔王軍の怪物たちはその性質によって6つの軍団に分かれている……」
     そして城の前に集まった怪物達に向かって、ハドラーは自分達の軍団を、その脅威を、語りかけた。もし人間がこの説明を聞いたなら、震え上がるだろうとも想像しながら。

    「不死騎団! 死をも超越した戦士たちの軍団! 人間たちを地獄に送り込む殺戮の使徒たち……!」
    「氷炎魔団! 灼熱の猛火と氷点下の吹雪! すべてを焼きつくし魂すら凍らせる恐怖の破壊者!」
    「妖魔師団! 絶大なる魔法力を誇る魔導師の軍団! いかなる人間の魔法使いもその妖力にはたちうちできないだろう」
    「百獣魔団! 凶悪きわまりない獣たちの群れ! 底知れぬパワーをふるっての進軍はまさに無人の野を行くが如し!」
    「魔影軍団! 実体を見せずに敵を撃つ闇の狩人! 大魔王からいただいた魔気を生命とし世界を暗黒に染める!」
    「超竜軍団! 最強の怪物ドラゴンの軍団! ゆえにその戦力も我が6軍団随一!」

     一通りの演説が終わり、玉座にふんぞり返っていたハドラーの前に、ハドラー直属の親衛隊にいるガーゴイルが2体、おずおずとやってきた。
    「あ、あのー……ハドラー様」
    「お願いがありまして」
    「なんだ」
    ガーゴイルたちはお互いを小突きあって、どっちが切り出すか迷う素振りを見せた挙句、二人同時にこう言った。
    「わたしども親衛隊も、ああいう感じの美辞麗句で飾ってもらえませんか⁉︎」
    2体のガーゴイルは、羽をパタパタ、腕もワキワキ動かしながら、興奮した口調で捲し立てた。
    「軍団に所属している怪物ばかりずるいですよ! あんな勇ましい! かっこいい!」
    「人間どもも恐怖を通り越してワクワクしちゃいますよ、やばい敵きたーって!」
    「なんだと?」
    ハドラーの眉間も動き出したが、これは明らかに機嫌を損ねたサインであった。ところがガーゴイルたちは気づかない。
    「そもそもハドラー様、よくあんなに表現が思い浮かびましたね!」
    「まるで神話を詠う吟遊詩人の如し!」
    「……貴様ら! この魔軍司令ハドラーをつかまえて、なにが吟遊詩人だ‼︎」
    「……あっ……うわー! ごめんなさい!」
    「出て行け‼︎」
     2体の親衛隊は血相変えて御前から去り、扉も急いで閉めた。急ぎすぎて、片方のガーゴイルが羽を扉に挟んでしまうほどの慌てぶりだった。
    「しまったな……吟遊詩人は例えがまずかった……」
    「オレたちも、なんか恐怖の怪物っぽく紹介されたかったな……」
    そんなことを話し合いながら、すごすごと廊下を歩いていくのであった。
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