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    kaannmi

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    kaannmi

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    ブラ晶♀
    確かラキスケ~~って言いながら書いてた気がする……

    ##まほやく
    ##ブラ晶
    ##小説

    いちいち言うな!ミスラとオーエンの魔法が飛び交う中、逃げ場を無くして植え込みの影にしゃがみこんだ。何故こんなことになってしまったのか……
    もはや彼らには私のことは見えていないらしい。


    つい先程のこと、ほぼ同じタイミングで掴まれた腕、そして睨み合うふたり。こちらの声はまったく届かず真っ青な空が覗く天井……
    私のせいなのか正直分からないが、居合わせてしまった宿命だ。飛び出していったふたりを追いかけるようにして外に出た。

    どうにかして、ふたりの喧嘩を止めなくては……そう思って外に出たはいいのだが、完全に巻き込まれる形になっていた。どうにか植え込みまで逃げてきたが、助けを求めに動くこともできない。まさに八方塞がり……

    一体どうしたら……途方に暮れて天を仰いだその時だった。

    こちらに向かって飛んでくる箒が見える。空高くを滑空していた箒から何かがひらりと飛び降りた。
    それは目の前に、綺麗に着地をするとガシリと肩を掴んでくる。

    「おい、賢者!おまえこんなところで何してんだ!」
    それは私が聞きたい。藁にもすがる思いで降ってきた救世主に助けを求めた。
    「ブラッドリー!!た、助けてください!ミスラの添い寝かオーエンのクリームで……!!」
    「は?何言ってんだ。早くずらかるぞ」
    しどろもどろに伝えた事情は一瞬で蹴散らされ、「死にてぇのか」とため息をつかれた。
    しかし、このままふたりを放っておいていいのだろうか。
    「こんなのに巻き込まれたら人間のおまえはひとたまりもねぇよ」
    ヒュッと音を立てて何かが頭上を抜けていく。ブラッドリーはそれをひょいと軽く避け、こちらに手を差し出した。

    「ほら、もうアイツらおまえのことなんて見てねぇだろ」
    「ですよね!?逃げていいなら逃げます!」
    「じゃあ行くぞ!よっと」
    一目散に彼の手を取ると、ぐいっと引き上げられ、小脇に抱える。
    植え込みの影から安全に出るタイミングを窺っているブラッドリーにそれとなく提案する。
    「あっ……あの、も、持ち方変えてくれませんか」
    「文句言うな。今は逃げるのが先だろ」

    「あーわりぃ、わりぃ。あんまり出っ張りなくて気づかなかったわ、そんな怒るなって。お、今だ、行くぞ」
    「ひゃあ!!えっ!!飛ぶんですか!?」
    「ったりめぇだろ!」
    「ひゃああああ!!」
    「ったく、騒ぐなよ」

    急な浮遊感に驚くと、横抱きに箒に乗せられて、シートベルトように腰にまわった腕、見上げると真剣なブラッドリーの顔。

    逃げ切れるかと思ったときだった。

    「賢者様をどこに連れてくの?」
    「賢者様を離してください」

    「ブラッドリー!!ふたりとも私のこと見てました!!」
    「あー、そうみたいだな。どうするか……」
    「賢者は俺との用事がある。てめぇらはまた今度にしろ」



    しかし、彼の手の位置が非常に悪い。持ち方もおかしいと思うが、それよりも手の位置が少し上すぎやしないだろうか。

    彼の顔を窺うと、





    もしかしてわざとなのではと思うくらい気にしていない。気付いてないならそれはそれでショックなのだが……

    「いや、その、あの……」

    「なんだよ?わがままだな」

    「っ!!じゃなくて!!ど、どこ掴んでるんですか!!」

    「は?腹だろ……」

    そういってふにふにと二度揉んだ。そう、揉んだのだ。

    「……すまん」

    ちらりとこちらを見ると彼の手は申し訳程度に胸からずらされた。

    もうミスラとオーエンの喧嘩なんてどうでもいい。この男、最低だ。腕から抜け出そうとバタバタと手足を動かすがまったく歯が立たない。

    キッと睨みつけるが、彼はミスラとオーエンの喧嘩の様子を窺い続けていた。助けようとしてくれているのは確かなのだが。

    「〜っ!!最っ低ですね!!」

    「あーわりぃ、わりぃ。あんまり出っ張りなくて気づかなかったわ、そんな怒るなって。お、今だ、行くぞ」
    ぐわっと持ち上げられて、身体が宙に浮く。

    「ひゃあ!!えっ!!飛ぶんですか!?」
    「ったりめぇだろ!」
    箒を取り出し、私を抱えたままそれにふわりと跨る。
    「ひゃああああ!!」
    「ったく、騒ぐなよ」

    急な浮遊感に驚くと、横抱きに箒に乗せられて、シートベルトように腰にまわった腕、見上げると真剣なブラッドリーの顔。

    ミスラとオーエンのドンパチはどんどん遠ざかっていく。
    ちゃんと助けてくれた。
    それはわかっている。わかっているのだが……

    「そんなに怒るなよ、事故じゃねぇか事故」
    「………」
    「小ぶりなのも需要あるって、俺はでかいほうが好みだけど、って、いッ、てぇ!肘やめろ!」
    「もう黙っててください!!」

    素直に感謝なんて言えるわけない!!
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