バニーの日「今日はおまえのこと離さねぇから」
談話室で魔法使いたちと談笑していたときだった。
背後から近付いてきた男が耳元でそう囁き、身体が急に宙に浮いた。
「わぁっ!」
色気のない声をあげなから、私を横抱きにする声の主を見ると顔に傷のある男。
「ブラッドリー!」
「おう、賢者」
「いやいや、何してるんですか!お、降ろしてください……!」
談笑していたヒース、ルチルはぽかんと口を開けてこちらを見ている。
「だから言ったろ?今日はおまえのこと離さないって」
情熱的な言葉が降ってきて、ぼっと顔に熱が集まるのを感じたが、赤くなってる場合ではない。
「っ、いや、ど、どういう!?」
「んだよ、細かいことは気にすんな。部屋行くぞ」
「部屋!?」
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