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    Anulus_x

    @Anulus_x

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    Anulus_x

    MOURNINGこんな長いの書くつもりありませんでした。
    支部には出せない出来なのでここで供養します。
    ワンダショしか出てこないCP無のホラー風です。CPに見える表現があってもそういう意図では書いてないのでご承知おき願います。

    !注意!
    ・ホラー苦手人間が書いたエセホラー
    ・読み返してないので設定齟齬がある可能性大
    ・15000字ほどある
    「……おや、あれは」

    客席の先、ゲートに視線を固定した類が驚いたように声を漏らした。

    ワンダーランズ×ショウタイムは全員が高校生で構成されるユニットである。そのため、普段の平日は学校が終わった後の数時間しか練習することが出来ない。しかし夏休みに入り、1日を通して練習出来る日が多くなった。
    夏といえば怖いのは熱中症である。体調管理に厳しい司の指導のもと、1時間に1回は必ず水分を取るための短い休憩が挟まれていた。
    類が声を漏らしたのは、そうして取られた短い休憩で水分を取った後、次に行う演出用のノートを取ろうとステージから客席へ、そしてふとその先のゲートへと視線を移した時である。

    「なんだ、どうした類?」

    司が水分補給をしながら、類と同じ視界を持つように隣に立った。しかしながら司の目には特に異常は見当たらない。
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    Anulus_x

    DOODLE記憶喪失になる類の話。突然始まり突然終わる。
    寧々が練習から帰ると、母親はやけに急いで出かける準備をしていた。バタバタと着替える母にただいま、と声をかけ、「そんなに急いで、どうしたの?」と尋ねる。母親はようやく寧々に気づいたのか、動きを止めゆっくりと寧々を振り返った。その表情を見て寧々は酷く嫌な予感がして、肩にかけたままだった鞄の持ち手を潰した。

    ────類くんが、事故に遭ったって。
    そう聞いたのは先刻のことだ。司の元に連絡が来たのはユニットの中でも最後で、寧々からえむへ、そして泣いてしまった寧々に変わりえむから司へと直接連絡が入ったようだった。
    今日は練習が終わった後、司と類が残ってそれぞれ練習と機器の調整を行っていた。司は課題となっていた部分をなんとか飲み込み、一段落着いたところで何か手伝えることはあるかと類に声をかけ、今日は練習もハードだったし終わったなら早く帰った方が良いと返答を受けたのだ。その時の類は手元から目を離さず、声はしっかりしているものの意識の9割は手元に向いていることが分かったため、司はお前も早く帰るんだぞ、と苦笑し帰路についたのだ。数時間後、日が落ち切った頃に類が帰り道を歩いている時、不運にもアクセルとブレーキを踏み間違えた車に突っ込まれたという。
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