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    しゅう

    @a_me4869
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    しゅう

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    呪詛師が持ってきた呪具で赤ちゃんになった五条を恋人の悠仁がお世話するお話。
    ※五条は記憶持ったまま赤ちゃんになってます。
    ※五条と悠仁は恋人同士
    ※途中で七海出てきます。

    おくるみはもうゴリゴリです!おくるみ 五条Ver.

    「ということで、虎杖くん!頼みましたよ!」
    「え!?ちょっ!伊地知さん!……先生…絶対に記憶持ってるだろ…」
    「あー、うー?」
    赤ちゃんにしては、絶対に浮かべないだろうの意味深の笑顔を浮かべる赤ちゃん五条に、悠仁は深いため息をついたのであった。



    珍しく任務もなく、1人で自身の部屋で漫画を読んで暇を潰していた悠仁。お腹すいたし、そろそろお昼でも作ろうかなと考えていた時だった。
    コンコンコン
    今日は、誰も訪れる予定の無いはずの自身の部屋をノックする音が。伏黒は遠征任務で明日までいないし、釘崎なら、ノックしながら声掛けてくるだろうから、一体誰だろうと思い、部屋のドアを開けるとそこに居たのは、真っ青な顔をした伊地知と
    「はぁ?」
    こんな声が出たのは無理もない。だってそこにいたのは、黒いアイマスクをつけた五条と思われる赤ちゃんが、伊地知に抱っこされていたのであった。悠仁は、これは悪い夢だと思い部屋のドアを閉めようとするが、
    「待ってください、虎杖くん。逃げたいと思いますが、これは現実です」
    「嘘でしょ……」
    悪夢ではなかったらしい。伊地知から詳しい話を聞くと、なんでも呪詛師から回収した呪具で遊んでこうなったらしい。要するに、五条の好奇心のせいだ。全て五条が悪い。
    悠仁は絶対にろくな理由ではないと思っていたが、まさかの理由に赤ちゃん姿の五条に目を向ける。本人は、記憶を持ったまま赤ちゃんになったのだろう。悪いと思ってないらしく、ドヤった顔で悠仁を見ていた。
    「威張れることじゃないんだよな…先生…それで伊地知さん。どれぐらいで先生は戻るの?」
    「先程、家入さんに見せてきたので、明日の朝までには元の姿に戻るとおっしゃっていました。虎杖くんには悪いと思ってますが」
    あとは頼みました。と五条を悠仁に渡し、やはり優秀な補助監督。直ぐに、他の呪術師の任務先への送り迎えの自身の任務へと行ったのであった。決して、五条が放ってる圧が怖かったわけでない。決して。
    「伊地知さぁーん!?……はぁ〜。先生。絶対に記憶あるだろ?」
    「きゃっきゃぁ!」
    流石、僕のゆーじ!と副音声が聞こえそうな顔で威張ってくる五条に悠仁は、なぜ、変な所では後ろを見ずに突っ走っていくのだろうと恋人の五条にあまり理解ができなかった。釘崎とかがいたら、どっちもどっちと言う声が聞こえたのは気の所為だろう。





    結局、悠仁は五条の世話をする事になった。赤ちゃんになったせいか、伊地知から預かって直ぐに夢の中に落ちていった五条を自身のベッドの上に寝かし、先にチャチャッと昼飯を終わらせておく。そして、食べるか分からないが、五条専用にと離乳食を作っておく。やるべき事を漫画を読む前に終わらせておいた悠仁は、正直に言えば、とても暇なのである。午後に走りに行こうと思っていたが、赤ちゃんになった五条を置いては何処にも行けないし、かと言って漫画に飽きたので、何をしようかと考えているとベッドの上から、あー、うー、と母音が聞こえる。ベッドの方を見ると、起きたのだろう。五条は、悠仁の方に赤ちゃん特有の短い手を伸ばし、抱っこをしろと訴えていた。その光景が可愛くて、無いはずの母性が働き悠仁はベッドの方へ近づいた。
    「せーんせい。起きたのかー?」
    「うー、あー!」
    悠仁が自分の近くに来たのが嬉しかったのだろう。キャッキャッと手を伸ばし、喜んでいた。自身が近くに来ただけでこんなに喜んでくれるとは思わず、嬉しくて五条の頭を優しく撫でる。すると、もっと撫でろと頭を悠仁の手にぐりぐりと押し付けてくる。だが、皆さん。忘れられていたら困る。可愛い赤ちゃんでも、五条である。彼がタダで小さくなるわけが無い。悠仁は最初の警戒心などとうの昔に忘れ、五条が可愛く抱っこしてベッドに座っていた。
    「よしよーし、先生ってこんなに可愛かったんだな〜」
    「あー!!うー!!んぱい!」
    「ん?」
    「んっぱい!んっぱい!」
    「??んぱい…??ってなんだ…??」
    五条は悠仁の方へ手を伸ばし、言葉を発して何かを訴えていた。しかし、赤ちゃん特有の言葉は、悠仁には理解出来ずにいた。しかし、んぱいと言ってるからな〜、と悠仁が考え考え抜いた結果
    「はい、先生!ミルクだよ〜」
    「んやッッッ!」
    「え???これじゃねーの?んぱいと言うから、てっきりこれだと…」
    「んーぱい!んーぱい!」
    悠仁は、五条がお腹が減ってミルクが欲しいと思い、食堂から哺乳瓶を借りてきたのであった。なぜ、ここに哺乳瓶があるのは知らないが。そして悠仁は、人肌の温度まで作ったミルクを冷まし、いざ五条にあげようとすると、いやいやと首を横に振るばかり。てっきりお腹が減っていると思ったが違ったみたいで悠仁は混乱をした。ミルクも飲まなかったので、一応先程作っておいた離乳食もあげてみようとスプーンを口まで持っていくが、謎の意思が強いのか開けようとしない。言いたいことが伝わらず、グズって泣いてる五条に悠仁は困り果てていた。
    「せんせーい」
    「えーん、ぅえ""ーん!ゔぇぇえん!!」
    「あーも、どうした〜?さっきまでは機嫌よかったのに〜、」
    「ゔぇぇえん!!ゔぇぇえん!!」
    この時の悠仁は、五条を泣き止ますことにいっぱいいっぱいだったのだろう。まるで最終手段を出したかのように言った。
    「あー、せんせーい…おっぱい飲む?」
    「ゔぇぇえん……あぅ?」
    「なーんってねって、泣き止んでるし!?」
    「パイパイ!パイパイ!!」
    「え!?先生もしかして…俺のおっぱい飲みたかったの…?」
    「あーい!」
    まるで悠仁の言葉を理解しているかのように頷く五条。そして、悠仁はここで気づき、思い出したのであった。
    「先生…記憶持ってるんじゃん…」
    「きゃっきゃ!」
    「俺……もしかして嵌められた…???」
    恐る恐る五条の方を見て言うと、五条は自信満々にこくんと頷くのを見て、悠仁はまたもや深いため息をついたのであった。しかし、ここで負ける悠仁では無い。記憶を持っているのなら、離乳食はいける。絶対に。そう思い、五条を降ろし、新しい離乳食を作ろうとするが、ここで素直に降りてくれる五条では無い。五条はまるで抵抗するかのように、悠仁の服を掴んだ。そして、服を捲ろうとする。
    「え!?ちょっと!?先生!?何してんの!?」
    「んー!あー!!んぱい!ゆーじのおっぱい!!」
    「いやいや、喋れるんなら最初から喋ってくれん!?待て待て!!服を捲ろうとするな!!」
    「ゆーじのおっぱい!おっぱい!」
    「力強いな!?!?本当に赤ちゃんか!?!」
    それから、悠仁と五条の攻防戦が続く。意地でも悠仁の胸を吸いたい五条と、記憶を持っているなら離乳食をあげたい悠仁の戦いが続く。だが、五条は、無限も使っているのだろう。疲れている様子は無い。対して悠仁は、胸は吸わせたくないが、今の五条の姿のせいか、自身の力が発揮できずもう少しで服を捲られようとされていた。
    「せ、先生…」
    「あー!!ゆーじのおっぱい!」
    「もう…おれ…むりぃ〜」
    悠仁が諦めて力が抜けていき、五条に負けそうになったその時だった。
    「コンコンコン)虎杖くん。伊地知くんから聞きました。失礼しますね。」
    まさに救世主の声が聞こえてきた。悠仁はすぐさまいつもの倍の声で反応する。
    「なっなみぃぃぃぃんんんん!!!!助けてぇぇぇえ!!!!!!」
    何かを察知したのだろう。ドアの向こうにいたななみん…七海健斗はドアを開ける。そして、七海が見た光景は、なんというか、地獄図だった。
    赤ちゃんの癖に赤ちゃんじゃない五条が悠仁の服を捲り、それに抵抗する涙目の悠仁がいたのであった。七海は直ぐにベッドの方へ行く。人は稀に自分が持っている以上の力を発揮する時がある。まさに今がそれだ。七海は五条に負けないぐらいの力で悠仁の服から五条を離したのであった。悠仁はギリギリだったのだろう。七海が五条から離した反動で、仰向けで倒れ込むようにベッドにダイブしたのであった。顔を真っ赤にし、涙目で息を荒くする悠仁に七海は、まるで不審者に襲われた子を見た気分になり、申し訳ない気持ちでいっぱいになった。まぁ、変態に襲われたのだが。七海は片手で五条の首の根っこを掴むと、慈悲もなく淡々と告げた。
    「五条さん……元の姿に戻ったら直ぐに海外出張入っているので。後、今から夜蛾学長の所に向かいましょう」
    「!!!!!!あー!う!!!」
    「抵抗しても無駄です。貴方が記憶持ちなのは伊地知くんから聞いていますので。あぁ、元の姿に戻った時に彼に八つ当たりしたら…どうなるか分かってますよね?」
    「!!ぶー」
    全て先手が打たれているとは思わず、がくりと落ち込む五条。しかし、ここに彼を味方してくれる人はいない。彼自身が全て悪いからである。
    七海は悠仁の方を向くと、頭を撫でて言った。
    「虎杖くん。ご苦労様です。残りは私が責任もって夜蛾学長に届けますので。後、君には明日まで休みを何がなんでも入れておきますので、ゆっくり休んでください。今日は、本当にありがとうございました」
    「あ…うん」
    「では、失礼しますね」
    七海は悠仁へ一喝すると、五条を連れて悠仁の部屋を出ていったのであった。5時間。ただ5時間。悠仁が恋人で赤ちゃんになった五条のお世話をした時間はたったそれだけなのに、最早何もする気力もないぐらいに疲れきっていた。そして、考えることも全て諦めて言った。
    「もう…寝よう」
    「……そうしろ…小僧」
    日は少し傾いているだけで、外はまだ全然明るい。だが、濃ゆすぎたあの5時間…赤ちゃんになった恋人のせいで何もする気になれない。オマケにいつもは何かと馬鹿にしてくる宿儺までに心配される始末。悠仁は、疲れきった身体と精神を休めるようにいそいそとベッドに入っていったのであった。
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