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    シュウ

    @Wgamesyuu

    ワーフリとシロを愛してます。
    シロマグ、シロアル、シロクロ何でもござれのごちゃ混ぜ注意。

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    シュウ

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    シロ×アルク/11章4-3の例のシーンの時点で2人が両思いだったら…?と言う可能性の世界の話を恋愛ふわふわアルクでリベンジしました。
    キスはしますがエッチは寸止めです。
    時間帯捏造してます。

    親友で恋人なアイツ「——なあ、アルク」
    低い、けどしっかりと通る声に振り返る。

    「全部終わった後にケリをつけなきゃいけねー話がもう1個ある。分かるか?」

    白い、大きな親友の真摯で鋭い、真っ直ぐな瞳が僕を射抜く。
    魔物を容易く切り裂く鋭い爪と何でも砕けそうな大きな牙。
    見上げる程巨大な体躯。
    太い首と広い肩幅。
    分厚い胸板に割れた腹筋。
    人の頭などトマトのように握りつぶせそうな大きな手。
    まるで胴体のような太腿と太く逞しい腕。
    その身体に刻まれた数々の傷跡。
    なにからなにまで、僕とは違う屈強な白虎。
    初めはその威圧感がおっかなくて、絡みづらくて、苦手だった。
    けれど今は……そんなこと気にならない程に信頼している、僕の大切な……頼りになる親友だ。
    ——親友……だよな?

    「………」
    そんなことに思考を飛ばしてしまい、返答にまごついているといつの間にか目の前まで接近していたシロが呆れたように口を開く。

    「おめーの女関係だ」
    「またその手の話……!?」

    いつものように意地の悪い笑みを浮かべながら問い掛けてくるシロに顔から火が出る。
    シロはほんとに意地悪だ。
    2人きりになるとすぐこの手の話で僕を揶揄って探りを入れて来る。

    「おう。
    そのお前の女関係をよ……1発で解決しちまう方法が1つだけあんだよ。
    ——わかるよな?」
    そう言い放つとシロは僕の肩をガシッと掴み、逃がさないとばかりに距離を詰めて来る。
    「——ッ……!」
    琥珀色の双眼が至近距離から僕を射抜く。
    鋭い目力に捕らえられ、目を逸らす事ができない。
    その瞳から伝わる本気の視線から逃げられないと悟ったその瞬間。
    ——僕は、吹っ切れていた。

    「——そうだね。
    もう付き合っちゃおうか」
    「おう、いいぜ」

    ……………。

    ?????

    「え???」
    「なんだよその面。
    これで解決だろ?」
    まるで当然のように、したり顔で即答するシロに頭が追いつかない。

    ——僕は、今何を言った??
    なぜそんな事を???

    「いや、その、えっと……?
    そんなあっさり!?
    僕が葛藤した意味は!?!?」

    「悩む必要、あんのか?」
    「え?」
    「お互い好き合ってんだ。
    問題ねーだろ?」

    ——好き合ってる……?
    シロの言う通りだ。
    僕はシロが好きだ。
    いつから?なんて覚えてない。
    けど、間違いなく僕はシロが好きだ。
    だけど——

    「……わからないんだ」
    「あぁ?」
    「シロの言ってる『好き』と僕の『好き』はどこか違うような気がして……」

    シロの事を考えると、色々な感情が溢れてくる。
    親友として、仲間として。
    強くて頼り甲斐があって。
    一緒にいると安心して、心が満たされる。
    飲んだくれでギャンブル狂いでだらしないけど、困った時や窮地の時は必ず側に居てくれる。
    いつも誰かを気にしてる心配症で、優しいくせに素直じゃない。
    そんなシロの事が僕は好きだ。
    それは紛れもない事実だ。
    ——なのに……。

    「なんか、実感が湧かないと言うか……
    付き合うって言っても……
    これ、何か変わったのかな、って……」
    歯切れ悪く言葉を紡ぐ僕に、シロの表情から笑みが消える。
    「ほぉ……?なるほどなぁ……」
    僕の心情を察したらしいシロは、急に目を細めたかと思うと僕の顔をまじまじと見つめ始める。
    ——さっきと、同じ目だ。
    獲物に狙いを定めた猛獣のように鋭い——本気の目。

    「なら、わからせてやるよ」
    「——ッ……!!」

    低い、とても低い声だった。
    シロがまるで別人のように感じられてしまう程に威圧感があった。
    その雰囲気に気圧されて身動きが取れないでいると、顎に手を添えられグイッと顔を持ち上げられ視線を固定される。

    「……ちょ、シ、ロ——!?」
    視界いっぱいに広がるシロの顔。
    「目ぇ閉じろ」

    直後、唇が塞がれた。
    「——んッ……!!」

    ザラついた舌に唇をなぞられ、割り開かれる。
    熱い舌が侵入し、僕の舌に触れる。
    絡みつき、貪られていく。
    シロの大きな舌が口内を暴れ周り、蹂躙される。
    「んぅッ!……ぁっ……!!」
    熱い唾液を流し込まれると同時に僕の舌にもシロの舌が絡みついてくる。
    舌の裏側や上顎をなぞられ、蹂躙される度に身体の奥が熱くなる。
    快楽に思考を焼かれ、蕩けた声が上がりそうになる。
    力が抜け、崩れそうになる身体をシロにそっと支えられ、抱きしめられる。
    頭がふわふわしてきて何も考えられなくなる程に思考力が奪われていく中、唯一認識できるのが、シロの溢れんばかりの愛情と——シロへ向ける溢れんばかりの愛情だけだった。

    ——わからないフリをしていたのかもしれない。
    憧憬や親愛の延長だと思っていたその感情。
    シロの事を考えれば考える程、その気持ちがわからなくなって……。
    けれど、自分に向けられる笑みに胸が高鳴り、やたらと密着してくるその距離感に平常心をかき乱され、気付けばその感情を隠すことが出来なくなっていたんだと——この感情の正体を、ようやく……理解できた。

    「ん、はッ……!はぁっ……!はぁ……ッ……!」
    長いようで短い口付けが終わり、シロの口が離れる。
    2人の間を銀色の糸が繋ぎ、切れる。
    熱に浮かされ、上気した意識のままシロと目が合う。
    「少しは意識したか?」
    いつもの意地の悪いニヤけ面。
    けれど、その真っ直ぐで力強い視線が僕の目を捉えて離さない。
    「意識、した……?意識???
    ちょ、待って……
    別の意味でまだ意識が……」

    ——僕は今、何をされた?
    シロに……キスされ……?

    意識が回復し、状況を理解したことで急速に羞恥が込み上げてくる。
    僕の身体はこの状況に異常なほど脈打ち、耳まで真っ赤に染まって行く。
    ——なにこれ、なにこれ!?!?

    「僕、やっぱりシロが好きだったんだ……!?
    し、シロも僕のことが!?!?」
    「ったりめーだろ?
    つーか、今更何言ってんだよ……。
    あー……とりあえず落ち着けよ」

    ——落ち着ける訳がない!!
    混乱と羞恥が合わさり、自分でも何を考えているのかわからなくなる。
    そんな僕の有様に苦笑いしたシロは、やれやれといった様子でそっと僕の背に手を回す。
    「んぶっ!?」
    直後、ぐいっと引き寄せられ、広く分厚い胸板に顔が埋まる。
    モフっと柔らかい被毛と分厚い筋肉の弾力を感じると同時に、シロの体温と心音が直に伝わって来た。
    ちょっと獣臭くて、雄臭い。
    けど、不思議と落ち着くシロの匂い。
    力強い心臓の鼓動に合わせるように、僕の鼓動の高鳴りも落ち着きを取り戻していく。

    「……大丈夫か?」
    「……大丈夫に見える?」
    むっとした顔でシロを見上げそう言うと、
    「軽口叩く余裕があんなら問題ねーな」と笑い、僕を解放する。
    いつもより優しく感じるシロの眼差しになんだか気恥ずかしくなり、視線を逸らしてしまう。
    こんなに重症だったなんて……。

    「ま、ちっとばかし強引だったかもしれねーが……。分かり切ってる結果をいつまでも
    『わからないフリ』し続けていられるほど俺は付き合いよくねえからな」
    ふっ、と口端を上げ、苦笑するシロに何か含みが感じられ、ジト目を向ける。
    「……それ、僕への当てつけ?」
    「わかってんじゃねーか」
    悪びれもせずに肯定するシロに嘆息する。
    ここまでお膳立てしてもらってやっと自分の気持ちを自覚した事を暗に揶揄され、情けなさや恥ずかしさが込み上げる。

    「シロってほんと意地悪だよね……」
    「ははっ、そうむくれんなよ。
    ……俺も限界だったんだ。
    そのくらい言わせろや」

    そう苦笑し、僕を見つめるシロの目は——いつもの揶揄うような目つきではなく、どこか熱を帯び、真剣な眼差しだった。

    「限界って……なにが?」
    「……『なにが』って……。
    お前……なぁ……!」

    少し余裕を無くした様子でガシガシと頭を搔くシロに首を傾げる。

    ——今日のシロは、何だか様子がおかしい……。
    そう感じた次の瞬間——
    「——ッ!?」
    大きな手で顎を掬い上げられ、強引に視線を合わせられる。
    熱を孕んだ琥珀色の視線が僕を貫く。
    情欲を隠しもせず、ギラリと光るその目に思わず怯む。

    ——こんなシロの顔、見たこと、ない……。

    「お前の『匂い』に俺がどんだけ我慢してたと思ってんだ……!何度『食いてえ』と思ったか……!!」

    初めて聞くシロの劣情を孕んだ低い声にゾクゾクとしたものが背筋を走り、ゴクリと喉が鳴る。
    怒りが滲んだ荒い呼吸、食いしばった歯からギリギリと軋む音が聞こえる。
    目は焦点がブレ始め、いつも余裕のある表情が今はまるで余裕を感じられない程に追い詰められているようにも見える。

    「てめえの笑顔に、声に、仕草に……!
    何度食らいついてやろうかと思ったか……!!」
    「——……ッ……!」

    普段とはまるで違うシロの様子に完全に気圧されてしまい、息ができない程に心臓が早鐘を打つ。

    ——怖い。
    シロと初めて出会った時のように、本能的な恐怖が込み上げる。
    身体が震え、立っているのもやっとの状態になってしまった僕を見て、劣情を宿していたその目に罪悪感と後悔の念が浮かんだのがわかった。

    「シロ……?」
    その表情からシロの我慢していた事と自分のしでかした事を理解した僕も罪悪感に苛まれる。

    「……わりい」
    劣情を宿していたシロの眼差しに優しげな光が戻り、顎に添えられていた手がそっと離される。

    「……クソッ……」
    悪態を吐きながら背を向け、僕から距離を置こうとするシロに思わず手を伸ばし、腕を掴む。
    「…………」
    簡単に振り払えるだろうに、シロは足を止め、耳を後ろに傾け僕の動きを待ってくれる。

    「ごめん……シロ……」
    「……なんでお前が謝るんだよ。
    そうじゃねーだろ」
    眉根を下げ、困ったような表情で振り返るシロ。
    「だって、シロが——いたっ!?」
    「阿呆」
    言いかけた言葉を遮られ、頭を軽く小突かれる。
    「わかってるよ。
    それがお前だろ?」
    いつもの意地の悪い顔に戻ったシロは、揶揄うように笑い僕の頭にポンっと手を置く。
    言葉は乱暴だけど……優しく、落ち着く、いつものシロの手だ。

    「そのどうしようもねーくらいふわっふわなところも引っくるめて好きになっちまったんだ……
    今更謝んな」
    不器用で意地悪な物言いの中に見え隠れする、真っ直ぐな愛情。
    ——応えてあげたい。
    その気持ちに気付いた時、僕の中で燻っていた感情が芽生え始める。

    「シロ……」
    「なんだ?
    まだウダウダと——ッ……!?」

    何か言いかけたシロの太い首に腕を回し、抱きついた。
    ぐっと顔を寄せ、唇を突き出す。
    驚きに見開かれた琥珀色が戸惑いの色に染まっていく。
    そっと自分の唇を押し付け、優しくシロに口付ける。
    不器用に下手くそだけど精一杯の気持ちを込めて——。
    自分からした初めてのキスは、思った以上に恥ずかしくて。
    けれど、気持ちを自覚してしまった僕の心はどうしようもなく高鳴っていて……。
    そんな僕の頰はきっとこれ以上ないくらい真っ赤だろう。

    「……っとにてめえは……!!
    やってくれるじゃねーか……!
    何をしたかわかってんだろうな……!?」

    そっと僕の肩を掴み少しだけ離したシロは、僅かに頰を染めながら獰猛な笑みを浮かベる。
    その感情は、怒りか、興奮か、羞恥か。
    どのような感情を孕んだものか、僕にはわからなかったけれど……。
    いずれにしても、その感情は僕だけにしか向けられないものであることだけはわかる。
    その事が嬉しくて、少し得意げに笑い、
    「わかってる。
    って言うか、カッコつけすぎでしょ?」
    と、揶揄うように言ってやった。
    「この、野郎……!!」
    その言葉を聞いたシロはガシッと僕の頭を固定すると、顔を寄せた。
    情欲にまみれたその視線と荒い鼻息、けれどまだ遠慮を感じ、湧き上がる愛しさを隠すことなく微笑む。

    シロはきっと、僕が想像するよりずっと前から我慢していたのだ。
    僕の答えが出るまで。
    僕の想いが固まるまで。
    僕の覚悟が決まるまで。
    ——だから……。

    「もう、我慢しなくていいよ」
    「——ッ……!!」

    シロは一瞬、顔をくしゃりと歪めた後、目尻を下げた顔で僕を見つめると「馬鹿野郎……!」と言葉を零しその大きな腕で僕をギュッと抱き寄せた。
    「ンッ……!シロ、苦し……ッ!」
    「……色々片付くまで我慢するつもりだったんだがな……。
    そこまで煽られちまったら——もう我慢できねえ」
    耳元で熱く囁かれた次の瞬間、
    「え、うあっ!?」
    途端、抱き上げられる感覚に驚き、咄嗟にシロの首に縋りつく。
    片腕で軽々と僕を抱えたシロはそのままずんずんと歩き出す。

    「えーっと……シロさん?
    どこへ行くおつもりで??」
    「わかってんだろ?
    ……俺の部屋だ」

    それだけ答えると僕を抱え直し、所謂お姫様だっこの体勢でワールドフリッパーの前で止まる。
    ——恥ずかしい!なんて思う余裕もないくらいに恥ずかしくて、顔から湯気が出そうな程赤くなってるだろう僕を見たシロは悪戯にニヤリと笑い口を開く。

    「お望み通り抱き潰してやるよ。
    ——覚悟しとけ」
    「——ッ……!!」

    獰猛な肉食獣を前にした獲物のような、そんな気持ちだった。
    口調は冗談っぽく聞こえるのに、その目は逃がさないとでも言いたげな激情を宿していた。
    シロに——本気で抱かれてしまう。
    そう理解すると同時に、僕の身体は本能的に恐怖と期待に震え、下腹部がジワリと熱を帯びる。
    それを気付かせまいと、首に回した腕に力を込め、そっと目を瞑り……
    「お、お手柔らかに……お願いします……」
    消え入りそうな声で……シロの耳元でそう囁いた。
    それを知ってか知らずか、くくっと喉を鳴らしたシロは「そりゃてめえ次第だな」と愉しげに笑い、ワールドフリッパーを起動する。

    ワールドフリッパーが放つ光とシロの腕に身を委ねながら、この先の事に想いを馳せる。
    ——どうやら、ひと足先に大きな山場が見えて来たようだ。
    正直、怖い。
    不安も少しある。
    だけど、それ以上に……シロの気持ちに答えたい。
    受け止めてあげたい。
    シロの——全てが欲しい。
    ——なんて、僕は随分、欲張りになってしまったみたいだ。
    その気持ちの赴くままにシロに身を寄せる。
    覚悟と決意を胸に秘め、強く、強く抱きつく。
    それに応えるように、僕を抱え上げる太い腕にも力が込められる。
    『心配すんな』
    ——転移の光に包まれる直前、シロの心の声が……届いた気がした。



    あっという間に部屋まで辿り着き、やや乱暴にベッドへと投げ込まれる。
    痛みはない。
    なんせシロが横になっても問題ない、とても大きなベッドだ。
    シロはあまり部屋のベッドは使わない。
    それでも僅かに染み付いたシロの匂いに胸が高鳴った。
    熱くなった顔でシロを見上げ、気恥しさを紛らわすように言葉を投げる。

    「もう……ムードもへったくれもないね」
    「うっせえ。
    ……そんなもん気にしてられる程余裕ねえんだよ」

    そう吐き捨てるように言うと手慣れた手付きでバックルを外し、装備を投げ捨てズボンを脱ぎ捨て、下着一枚になる。
    月明かりに照らされ輝くその肉体に思わず目が奪われる。
    真っ白な被毛に走る黒い縞模様。
    フサフサなその被毛の下から浮かび上がる強靭な筋肉。
    発達した山脈のような僧帽筋は太く逞しい首と繋がれ、逞しい上半身を支えている。

    広く分厚い大胸筋は呼吸に合わせ静かに上下し、そこから連なる大きな三角筋から上腕筋、前腕筋の太さは僕の太股以上で、その巨大な手は僕の身体など骨ごと握り潰せるであろう力強さを孕んでいる。
    腹筋は厚く割れ、くっきりと浮かび上がる腹直筋と腹斜筋がその腹圧の凄まじさを表している。

    そこから腰にかけて続く巨躯を支える太股は大腿四頭筋ではち切れんばかりにパンパンに張り詰め、丸太を思わせるその太さは僕の腰よりも太い。
    身体中に刻まれた大小様々な傷痕すらもその肉体を彩る装飾のようで、シロの風貌にある種の迫力を与えていた。

    僕の身体とは似ても似つかぬ強く大きいその身体。
    普段から何度も直視している筈なのに、この状況で改めて見せられたシロの身体は最初に会った頃よりもずっと大きく、逞しく見えた。
    思わず顔が火照り、見惚れてしまう。
    逞しく雄々しいその身体を前に、早鐘のように高鳴る鼓動と血液が身体中を駆け巡る感覚を自覚する。

    「——ッ……」
    ——そして何より、下着にくっきりと浮かび上がる巨大な膨らみに視線が釘付けになる。
    その暴力的なまでの質量、存在感に自然と喉が鳴る。
    甘い期待と緊張に押し潰され、頭がどうにかなりそうだった。
    そんな僕の視線に気が付いたシロは揶揄うように薄く笑うと、腰に手を当て僕の顔を覗き込む。

    「どうした?俺の身体なんざ見慣れてんだろ?今更見惚れたか?」
    図星を突かれた僕は、恥じらう様に目を伏せる。
    「っ……!そ、そりゃ……何回も見てるけど……。
    改めて見ると、やっぱ……凄いなって……」
    「へ、そうかよ。
    嬉しい事言ってくれんじゃねーか。
    ——だがよ、わかってんのか?」
    意味深に笑い、含みを持たせたその言葉に顔を上げると——目前に迫るシロの顔。
    顎に節くれだった太い指が添えられ、クイッと持ち上げられる。

    「お前は今から……その身体の持ち主に抱かれちまうんだぜ?」

    情欲を隠さない獰猛な笑みを浮かベるシロにゾクゾクとしたものが背筋を走り、ゴクリと喉が鳴る。
    恐怖。緊張。——そしてそれ以上の期待感。

    ——僕はこれから、この屈強な白虎に抱かれてしまうのだ。
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