「なぁ、最近の悩みっちゃ悩みなんだけどよ……お、すげー長いミミズ」
「悩みなら聞くぞ?……そいつはここの畑の王ミミズだ。返してやってくれ」
「あー、うん……ミミズ王じゃないか?王ミミズだとミミズの種類みたいだぞ」
オロルンとイファは、炎天下の中、畑の雑草を2人で抜きながら器用に2個の会話をしていた。
「ミミズは畑を耕してくれるからな。王様だ。王ミミズだ。よしそろそろ休憩しよう」
オロルンが後半のたいして内容の無い会話を選んで答えたあと、立ち上がり首に巻いていたタオルで汗を拭う。
「…納得いかねぇ」
イファは会話の内容になのか、ミミズに王をつける場所の事なのか、そう呟いてオロルンの後ろをついて行った。
「あぢー水くれ水」
2015