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    暁/houhoupoteto

    @houhoupoteto

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    オロイフ、ヌヴィリオ、タル鍾SS置き場

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    暁/houhoupoteto

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    タル鍾:二人だけの秘密
    その手は熱を帯びていて
    ※情けなさタル
    ※カッコいいタルはいません
    ※空が冷たい

    #タル鍾ワンライ
    tharuWanLai
    ##タル鍾

    「ね…あの、さ」
    初めて心が通じあった夜に
    「ん、なんだ公子殿?」
    そのふわりと笑う先生の笑顔が堪らなくて、腕のなかで乱れる先生が堪らなくて勿体なくて、
    「付き合…ってること、他には内緒ね」
    自分で言うのも恥ずかしくて、うつ伏せのまま顔を隠して
    「二人の秘密、ね」
    凄く、ドキドキした。
    …それが間違いだった。

    璃月の酒屋のテーブルに突っ伏してため息をつく。
    そんな熱い夜から早1ヶ月。オレが任務でしょっちゅう出掛けてるのもあるが勿論ここには戻ってきていて、でも道端で会っても「久しいな公子殿」とにこやかに返事されるだけでなーんのアプローチもなし。
    夜は任務だし日中は先生が仕事(と言っても本当に働けているのかは些かギモンだが)だしで基本はすれ違い。
    久しぶりの休みで、ついさっき夕暮れの中バッタリあったから
    「これから二人で飲みに行かない?」
    と誘ったのに
    「すまない先約がいるんだ」
    とそそくさと立ち去られたオレの心はもうズタズタ
    「なにこれ…夢…?」
    両想いだったの自体が寧ろ夢である方が説明がつく今、惨めだ
    「…なにしてんの?」
    力なく、ゆっくりと顔を上げて振りかえると、そこには相棒がいた
    「相棒…?よくわかったね、オレがここにいるって」
    「いやいるって言うか外から姿がみえてさ。璃月でその格好、目立つっていい加減自覚したら?」
    相変わらずの無気力の冷たさをオレに向けてくる。止めてくれませんかね追い討ちは
    「なんのようだい?独りになりたい気分なんだよ今は」
    「そ?これから鍾離と飲むからついでにと思ったのに」
    お前か!!…相棒とは飲むのにオレとは呑まないのか…
    「来る?」
    「行く」
    食い気味で返事をしてしまう自分が情けない

    「あ、待った?」
    「いや、今来たところだ。公子殿も来たのか」
    眩しい。酒も入ってるからか先生の笑顔が眩しい。相変わらず整った顔をしている
    「さっきはどーも。フられたけど呑みたい気分だったんで誘われたんで来ましたよ」
    「そうかそうか、まぁ座るがいい」
    皮肉も通じないのかよ
    「先に呑んでたの?なんにしようかなー」
    そう言いながら、相棒は先生の正面へ
    「オイラものみたい!!」
    「パイモンはジュース」
    「そんなのずるいぞ!!」
    憤慨しながら相棒の隣へ
    …あれ?
    「なにをしている?立ったまま呑む気か?」
    「あ、いや…」
    ゆっくりとイスを引き、座る
    ちらと横をみたがすぐに反らした
    …久々過ぎて直視できない。近い。整っている。
    そんなオレの気も知らないで、この男は愉しそうに嗜みながら話をしている。…そんな笑顔向けられたのなんていつだよ。しかもオレじゃない。
    楽しそうな右側を尻目に、気を反らすために、左側の窓から外を眺める
    満月が海に映っている。
    「…っ!?」
    右の太股に何かが触れる
    少し触れ、とんとんと軽く叩かれ、乗せられる手のひら。
    綺麗な水面に映る月を必死に見つめるも、鼓動がうるさい
    酒を呑むために、自然と前を向き、視線だけテーブルの下に落とす
    置かれている左手
    少し、少しずつ、内腿によってくる
    そろそろと、焦らすように。
    気を抜くと、ヤバい
    「うわぁ!!」
    「あーなにやってんのパイモン!!」
    びくんと体が跳ねた
    パイモンがコップを倒しテーブルにぶちまけたのだ
    相棒はおしぼりで慌てて拭き出して、パイモンはあわあわと八の字に飛び回る
    オレは恐る恐る隣を見た
    細くなった石珀色が妖艶に輝き、声は出さず『しー』と、口許がわずかに動く
    その仕草だけでこの場で押し倒してしまいたくなる衝動にかられる
    それを知ってか知らずかオレの肘をちょんちょんと叩き、おろした手に、するりと指を絡み付けてくる
    「ほら、ここも濡れているぞ?」
    と飛びながら拭くパイモンに爽やかに右手で指示を出しながら、
    左手は、そのしなやかな細い指でオレの指の付け根を弄ぶかのように擦り付けてくる
    もはやオレは床の染みに全てを集中しなければならない
    少しでも気を抜くと理性が吹っ飛ぶ
    「申し訳ないけど帰るね。服がびしょ濡れだよ」
    「うぇぇまだ食べたりないぞ…」
    「誰のせいだよ全く…あ、とりあえずモラ置いとくね」
    そんな言葉に「へぁ?」と返事するしか出来ないくらいにはIQが低下している
    「夜道は気を付けるのだぞ」
    そうにこやかに手を降り送り出すこの男

    扉が閉まったと同時に弾けるようにオレは先生の唇に噛みついていた
    「ん…ふぁ…」
    なんの抵抗もなく迎え入れられる舌
    なぜここは店なんだ
    「先生…あんたがわかんないよオレは…オレをどうしたい訳?」
    はは、と笑いオレの掌に頬を擦り寄せ
    「二人だけの秘密、なのだろう?」
    上目遣いでそう告げられる
    そう言うことか、そう言うことかよ
    「こういうタイミング狙ってたわけ?」
    「さぁ…?」
    「ムカつく!!」
    ガタガタと乱暴に椅子から引きずりおろし「帰るよ!!ほら!!」と、強引に腕を引き歩かせる
    「もういいよ!!もうナシ!!オレが持たない!!」
    「モラを…」
    「オレが払うから!!…あんたはカラダで払ってくれよ」
    あまりにも悔しくてそう宣うと
    「仕方がないな」
    と笑った。

    オレはテーブルに突っ伏していた
    「隠してると思ってたわけ?」
    相棒の冷たい声が頭に降り注ぐ
    「誰でも端から見てわかるくらいの反応だったけど?だからあの時誘ったんだし」
    「だって…」
    秘密、とか言っておきながらオレの言動でとっくのとうにバレていた事がわかり、辛い
    「いいじゃない両思いなんだから。俺を巻き込まないでくれる?」
    「うぅ…そんなこと言うなよ相棒…」
    「お幸せに」
    「…ありがとう」
    ぶっきらぼうな祝福に、オレは涙声で答えた。
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    Replies from the creator

    暁/houhoupoteto

    DONEオロイフ/🦇🩺
    『やきもち!』

    ※ハモワノレ中の捏造、❌まだいない
    ※カッコいい🩺が書けません
    ※原作中ストーリー破綻は気にしないで下さい(お願い)(詳しいこと記憶から抜け落ちてしまいました)
    拝啓 ばあちゃん。
    フォンテーヌで発見したことがあるので報告です。
    俺達は一人でいるとモテるらしい。

    …なんてコーヒーを口に含みながら考える。
    「苦っ」
    別に好きでコーヒーを選んだわけじゃない。メニューをみたらよく分からないおしゃれそうな名前が連なっていてどんなものなのか想像ができなかったから、知ってるものを注文しただけ。
    ナタならテーブルに使うであろう調味料が置いてあるから特に考えずに「ストレートで」とか頼んだけど何も置いてなくて砂糖入れられなくてしょうが無く苦いコーヒーを少しずつすすっている。

    初めての海外、知らない街、青い空、雰囲気のいいカフェ
    いい気持ちになりたいところだがカクークはパレメルモニアって所で取り調べ受けてて気が気じゃないしオロルンはなんかの作戦に付き合ってていねぇし内心ソワソワして仕方ないが、そもそもそのソワソワを表に出した所でオロルンもカクークもいないから相手してくれるやつがいない。
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    DONE美容師タル設定お借りしました。

    現パロ。


    現パロにするとタルと鍾先生の口調がよくわからん難しい。
    敬語タリヤがタメ口になるタイミングを考えている。いつ?
    美容師タルは付き合い始めてもしばらく敬語抜けなくてしょ先生によそよそしく感じるからいい加減やめろって怒られるんですかね。

    お客さんとプライベートで関わりを持っちゃいけないとかで好きになってしまってモヤるタ(文字数
    19:24


    都心から少し離れた郊外の駅。



    冷たい空気に長時間さらされたせいか
    少しだけ身体の感覚が鈍い。




    ちらりと時計を確認して、出口へ向かって歩き出す。


    閉店作業の時間だ。


    今日も何人かに声をかけてみたけれど、
    実際に店に来てくれそうな人は居なかった。



    手応えのなさに沈んだ気持ちのまま
    はぁ、と小さくため息をついて
    ふと顔を上げると
    さらさらと揺れる長髪が目に入る。


    ロータリーと道路を跨ぐようにかかるデッキを
    冷たい夜風が通り抜ける。

    風が黒い髪を撫でる度に
    フットライトのオレンジ色を反射して、
    キラキラと輝いて見える。



    綺麗な髪だな、そう思ったと同時に追いかけていた。




    すみません、少しいいですか?



    声をかけてから進行方向に回り込む。



    きょとん、とした顔をするその男の双眸も
    キラキラとオレンジ色に輝いていた。



    綺麗な人だ。じわじわと顔が熱くなっていく。



    「あっ、 えーっと、ぼく、こういうもので」


    しどろもどろになりながら
    トートバッグからビラと名刺をセットで取り出して渡す。


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