ミスターシービーの誕生日を祝う話「おめでとうございます」
ミスターシービーは彼女を担当している女トレーナーにいわれた。朝練に出た時だ。
「ああ。誕生日」
「ええ」
ミスターシービーも身長が高い方だが彼女はもっと高い。百七十センチを超えている。
「ありがとう」
「誕生日プレゼントについては決めてください」
「今?」
「後でも構いませんが、何にするべきか浮かばなかったので」
相手のことを想って選んだ誕生日プレゼントであっても外れるときは外れてしまう。
それならば、相手に直接聞いて選んだ方が早いし確実だ。今日聞くのかとなったが、聞いている暇は確かになかった。
女トレーナーはミスターシービーのこと以外も忙しいし、ミスターシービーもミスターシービーでやることがある。
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