トビたまに深歩を絡めた話(ギャグ)「で、どう?上手くいった?」
マスターの問いに響はあからさまにため息をついた。
「その様子から駄目だったみたいだね……。よし、そんな響ちゃんにはデザートをタダで食べさせてあげよう」
「うう……ちょっと元気出る」
響と環の二人は友人がマスターを務めるシーサイドカフェYuKuRuに訪れていた。コンパニオンで生計を立てている響はよく合コンに参加していて今はその帰りだった。
「ごめんねえ、たま。ついてきてもらったのに」
「ううん、全然いいよ」
「でも、楽しくなかったでしょ……?」
「話しかけてくれた人が、優しい人だったから……」
環はスマートフォンの画面を見せた。
「え!? いつ連絡先交換したの?!」
「響ちゃんが席を離れてるときに。なんかその人が勝手に……」
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