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    fuuka_xxxx

    三度の飯より妄想が好き

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    fuuka_xxxx

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    22巻軸の一虎の誕生日を祝いたい千冬と、祝われ慣れていない一虎のお話
    いい感じのタイトルが思い浮かびませんでした🎂💦

    鈴鳴りネコセトラの開催、おめでとうごさまいます

    #ふゆとら
    Chifuyu ×kazutora

    一虎くん、お誕生日おめでとう の話(9月16日になる数分前、と思って読み進めてください)

     やっぱり寝る前にもう一本飲んでおくか……。

     冷蔵庫を勢いよく開けて棚を見れば、手前には発泡酒しかなくて一虎は仕方なくそれを脇に押しのけて奥を探した。たしかに先日買った酎ハイが一本残っていた気がする。今はビールテイストより、酸味とスパイス程度の苦味の効いた柑橘系のものが飲みたい。
     ガサガサと奥へ奥へ手を伸ばしていく。今夜の料理当番は早番で上がった千冬で、調理する時に色々と動かしたりしたのだろう。いつも手前に置いてある一虎のアルコールは奥に仕舞い込まれて、漁らないと見つからない。今朝、冷蔵庫を見た時は二本残っていたし、今夜は一本しか飲んでいない。だから残りが一本あるはずなのだ。
    「ったく、千冬が飲んじまったとか? でももらう時はもらって良いか確認するもんな……。じゃあ、やっぱりもう一本あるはずじゃん」
     大きくも小さくもないサイズの冷蔵庫を漁っていたその時、下の棚に見慣れない四角い箱が目に入った。薄いピンク色の箱の上に持ち手がある様で、貼ってあるビニールで中が透ける仕様になっている。見慣れない箱が気になって一虎はそれをゆっくりと取り出した。持ち手をあげて中に見えたそれは──
    「……ケーキ?」
     明日来客の予定でもあるのだろうか。小さい頃、まだ両親が離婚せず家庭内暴力が絶えなかった頃、父の知人が家に来る時は一大事だった。数日前から室内を隈なく母親と一虎に掃除させては、ここが拭き足りないと殴る蹴るを繰り返して余計に部屋を汚していた。どうにかきれいにしたら暴力の跡が見えないように母親には化粧をさせて、他所行きのワンピースを着せて接客させた。質の良い店屋物を注文して、甘いものが好きな相手へはデザートに和菓子や洋菓子を母親に買いに行かせていた。
     そのせいか菓子は嫌いではないが、どうもケーキのようにきれいにデコレーションされたものは好きではない。どちらかといえば塩気のあるスナック菓子の方が好きだ。きれいに整えられたものを見ると、人に対して自分をよく見せようとする父親を思い出して気が滅入ってしまう。
     それでも千冬が誰かのために用意したこのケーキには罪はない。箱を床に叩き落としてしまう前にそれを冷蔵庫にしまった。酒を飲むにしてもテンションが下がってしまって、今飲んだら不味く感じてしまいそうだ。

    「……まぁ、こんな日は寝るに限るな」

     冷蔵庫に入っている作り置きの麦茶を飲んで、一虎は部屋に戻っていった。


    ***


     現在、9月15(日)23時55分、一虎が部屋を出てキッチンへ向かう足音がしんと静まった部屋に響いて聞こえる。麦茶は冷蔵庫のドアポケットに置いてあるし、酒類は上の段の棚にいつも置いている。下の方の棚は調理中以外で見ないことは、ここ最近注意深く観察して確認済みだ。しばらく中を漁る音がしたが、大騒ぎしている様子はうかがえない。冷蔵庫特有のドアが閉まる音がして、それから部屋に戻ったようだ。

    「……セーフ、か?」

     千冬はベッドから抜け出して、足音を立てないよう注意してキッチンに向かった。よかった、冷蔵庫にある箱は夕方にしまった時と変わりなく鎮座している。中のケーキが崩れないように慎重に取り出してテーブルにそっと置いた。ポケットに突っ込んできたスマホで時間を確認すれば23:58と表示してある。
    「やばい、日付け変わる!」
     本当は箱から取り出したケーキをテーブルに置いておきたかったけれど、悠長に作業をしている余裕はないようだ。そろそろ声を掛けなければと一虎の部屋の襖を控えめに叩いた。

    「一虎くん、起きてます? ちょっと出て来て欲しいんですけど」

     千冬の計画としては日付けが変わった瞬間にケーキのロウソクに火を付けて、誰よりも早く一虎の誕生日を祝うというものだ。本当は火を付けた状態で一虎を呼び出したかったけれど蝋が垂れてはいけないし、何よりこちらが動く前にキッチンに入られてしまったので準備に時間がかけられなかった。ライターはポケットに入れているし、プレゼントのの用意は用意している。
     この部屋で初めて過ごす誕生日を楽しい思い出にしてあげたい。千冬の心からの思いだった。
    「ん〜、そろそろ寝ようと思ってたのに、なんだよ千冬」
     2DKとそれほど広くはない間取りだとキッチンから互いの部屋は繋がっていて、テーブルから数歩で一虎の部屋の襖がある。ゴロゴロするならフローリングより畳が良いと言った彼のおかげで、部屋割りはすんなりと決まった。
     襖が控えめに開いた先には言葉通り少し眠そうな目をした一虎が立っていた。
    「ちょっとこっち来てください! ほら、行きますよ!」
     突然腕を引っ張られ理由も告げられずにテーブル前まで引き摺られて、なにか怒られるような事でもしたのだろうかと眠いなか考えた一虎の目の前にあったのは、先程、冷蔵庫で見つけたケーキが入った箱だった。
    「ごめん、千冬、このケーキもしかして贈答用だった? 何かと思ってちょっと持ち手の隙間から見ちゃったけど、新しいケーキがいるなら明日の休憩中にでも買いに行くけど……」
     矢継ぎ早に話しかける一虎に何言ってるんですかと呆れ顔の千冬に、ケーキじゃなかったら何が原因なんだとここまで連れ出された理由が分からない。
    「あのねぇ、今日は何月何日ですか?」
    「9月15日?」
    「日付が変わったからそれは昨日です」
    「じゃあ、16日!」
     自信満々に言う一虎に、そうだけどそうじゃなくて……と肩を落とした千冬は何の日か分かりません? と改めて尋ねてくる。なんだかこちらが悪い気がしてきて、妙な空気になってしまった。たまたま握っていたスマホで検索すれば、オゾン層保護のための国際デー、マッチの日など色々な記念日が出てくる。
     さっぱり分からない、これはお手上げだ。これ以上千冬を呆れさせる前に降参ですと白旗を上げた。考えて分からないなら尋ねるしかない。
    「……マジっすか? 演技だと思ってたのに……。あのですね、9月16日は一虎くんの誕生日じゃないですか。あれは誕生日ケーキです。どうせだから今からお祝いしませんか?」
    「あ〜、そっか、誕生日だったか。すっかり忘れてたわ」
     なんで忘れるの? と笑う千冬は箱からケーキを取り出してロウソクを立てていく。そこに火を付けて部屋の電気を消して、歌い出した彼に呆気に取られているうちに「早く火消して」とせがまれて訳もわからないまま息を吹きかけた。誕生日ケーキがある誕生日なんて記憶になくて、自分宛に用意されてるなんて考えもしなかった。

     一虎がぼんやりとしている間に千冬はフォークとコーヒーを用意して、食べますよと楽しそうだ。
    「ほら、明日も仕事なんだから、さっさと食って寝ますよ。それじゃあ、いただきます」
    「いただきます」
     フォークをぶすりとケーキに突き立てて食べ進める千冬の行儀の悪さになんだかほっとして、一虎も同じようにフォークを突き立てた。ケーキなんて何年振りだろう、こんなに甘かったっけと思いながらちびちびと食べていたらふと目が合ってにっこりと微笑まれる。
    「何笑ってんの千冬、じっと見られるの苦手なんだけど……。祝ってくれてありがとう」
     そう言われて居住まいを正した千冬は明日仕事終わったらDDモーターズ寄って帰りましょうねと話して笑っている。夜中にホールケーキを切らずにそのままフォークで食べるなんて、子供の頃の自分が見たらどう思うだろう。そう思うとおかしくて、つい笑ってしまった。

    「ドラケンの店? まぁ、いいけど……。なんかあんのか?」

     まさか十年分の誕生日プレゼントとして千冬からケッチをプレゼントされるなんて、26歳になったばかりの一虎は想像もしていなかった。
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    Replies from the creator

    fuuka_xxxx

    SPUR ME先日あげたフリアメ女体化の続き
    勢いでwebオンリーサークル参加を申請したので、今急いで続き書いてます。これが続き②で、あと③と④まで続く予定…。大丈夫、終わるよ…

    ※本当はこちらのベースになった、偶然再会した✈️🍬にょたがデートする話を最初に書く気でしたが、癖のためにダンスする✈️🍬にょたを我慢できませんでした。今回も私の趣味にしか配慮してないです
    フリアメ(女体化)練習② ◎◎シティとはそこそこに賑わいのある街のようだ。人の行き交う街並みを眺めてから、アメジオは夕方までどうやって時間を潰そうかとばかり考えていた。


      ⁂⁂⁂


     アメジオの部下であるジルやコニアと共に利用している潜水艇は大きくはないが、三人で使うには十分な広さがある。他の幹部たちは知らないが自分たちで定期的に清掃もしているため、清潔さは保たれていると思う。今日は予定もなくオフだからと自室に掃除機をかけていたアメジオは、気が付けば先日任務で出向いたパーティでのことを思い出して顔を顰めたり、ぼんやりとしてしまう自分に気が付いて頭を抱えた。
     俗に言う告白とやらをされた気がするのだが、肝心な時に『みたい』という煮え切らない態度が気に入らない。こちらがあたふたとする様を見て笑うつもりだったという線もありうる。それなりの修羅場を潜り抜けてきていると自負している。タイミングよくスマホロトムのアラームが鳴ったが、もしあのままフリードの腕に抱きとめられていたらどうなっていたか……。
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    fuuka_xxxx

    MOURNING私は三度の飯より好き女体化が好きなんですが、ちょぎにゃんではまだ書いてないじゃん??と思い書き始めたんですが、段々これ着地点どこなん????となり没決定になったのですが、もったいないので書いてる所までここで供養しようと思います🙏
    あと1000文字くらい続き書いたら終わる気がするので、気が向いたら書いてみようと思います
    にょた南泉くんのちょにゃ(書きかけ) 泣く子も黙る刀剣男士とはオレのこと──

     顕現時にそう意気揚々と口上を述べたその刀剣男士は自分自身の違和感に気付いた途端、猫のような可愛らしい語尾で叫びだしたのでした。
     柔らかな猫の毛並みを思わせる豊かな金髪、くりっとした丸い瞳の上には影が出来るほどの長いまつ毛、日焼けを知らない白い肌、ぷっくりとした愛らしい唇、グラマーを絵に描いたようなバランスの取れた肢体……。演練場で見かける男士の同位体と同じ戦装束を着込んでいる目の前の刀剣男士、もとい刀剣女士はわなわなと震えている。

    「小さい上に体が……体が……女だにゃあ!!!!」

     政府の見解によると日本刀の付喪神である刀剣男士は若い男性の体を模して顕現するものらしい。それはかつて刀を振るっていた主たちが男性で、合戦場はそんな彼らが命懸けで鎬を削る場所だからだ。脇差以上の個体は成人男子の如く若く健康的な肉体を得て実体化している。短刀は主に子どもや女性の護身用としての歴史があるからなのか、幼く可愛らしい見た目で顕現するものが多い。
    2988

    fuuka_xxxx

    TRAININGはぁ〜、エッチなちょぎにゃん書くぞ!と思ってるのになかなか筆がならなくて、それなら現パロちょぎにゃんで気分転換するか!という理由から書いた、頭のネジが数本外れてるおバカさんな長義くんが出てくるちょぎにゃんです。
    格好いい長義くんはいません、本当ごめん…
    作家長義くん×俳優南泉くんの現パロ 抜けるような青空、透き通る青い海、そして白い砂浜を駆け抜ける一人の青年。
    『すっきり爽やか、夏の水分補給に』
     なんの捻りもないキャッチコピーもその青年のナレーションにかかれば極上のものに思えてくる。

    「はぁ、にゃんくんかわいい……。一ケースをイ◯ンで購入すれば特製クリアファイルが付くのか。今から買いに行くぞ、偽物くん!!」
     リビングのテーブルに置いたノートパソコンから顔を上げて、テレビから流れるコマーシャルにこの部屋の主は反応した。山姥切長義、大学受験時にストレス発散の一環として書いた小説が出版社の目に留まり、瞬く間に人気作家になった時代の寵児である。
     また始まったとばかりに目深に被ったフードを触り、偽物くんと呼ばれた男──山姥切国広、長義と同い年の従兄弟である──はジャージのポケットに捩じ込んでいたスマホを手に取り淡々と返事をした。
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