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    saku2442

    pdl 荒新の字書き
    幸せな推しの妄想をするのが日課です

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    saku2442

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    2022年 荒新書き始め

     肌寒さに目が覚めた。ゆっくりと瞼を持ち上げ辺りを見渡すと、まだ薄暗くて夜明けにはほど遠いらしい。いくら目を凝らしてもさすがに時計の針を確認することは出来なくて、しかたなくぼーっと天井付近を眺めていた。
     しばらくして慣れてきた目に、ぼんやりと物の形がわかるようになって、仰向けていた身体を横へと倒してみる。すぐに丸くて形のいい頭が見えて、こっちを向いていないことに少しの不満と寂しさを感じてしまう。一緒に布団に潜り込んで、眠りについた時にはこっちを見ていたはずなのに。
     むぅと膨れながら自分達の間に開いた隙間を埋めるように、そっと寄り添った。ぴたりとあたたかな背中に胸をくっつけて、腕は抱きしめるように前の方へと回す。鼻先をうなじへうずめ、すぅっと息を吸い込む。とたんに身体全部が靖友の匂いに満たされて、ひどく安心した。
     靖友のぬくもりと匂いに包まれて、ふわふわと柔らかな眠気が戻ってくる。ひとりで寝ていたら味わえない、とびきりの幸せ。このまま眠りに落ちてしまおうと意識を手放しかけた瞬間、腕の中の靖友が身じろいだ。ふっと抱きしめる力を弱めると、くりると寝返りをうった靖友がこちらへと顔を向けた。
    「……なぁに、さむかったぁ」
     うっすらと瞼を持ち上げ、舌足らずな口調で尋ねてくる姿が可愛い。
    「ん、ちょっと。でも、もう大丈夫だから」
     口許を緩ませて、そっと靖友の頭を撫でるとその手を掴まれた。
    「んー」
     半分寝てるみたいな返事をして、握った手を離し、靖友の手はオレへと伸びてくる。ぎゅっと抱きしめてから、頭をふわりと撫でられた。
    「これなら、さむくないだろぉ」
     耳元で囁いてから、靖友はオレの額に口づけをくれる。そのまま頭を引き寄せられて、完全に靖友の腕の中におさめられてしまう。
    「やすとも」
    「……ん」
     返事はくれるけど、すぐにでも夢の中へ戻ってしまいそうな靖友に小さな笑いがこぼれる。靖友の首筋に額を寄せて、猫みたいにスリスリと擦り付けた。
    「おやすみ」
     ふんわりと吐き出した呟きに返ってきたのは、小さな寝息。どこよりも落ち着ける腕の中、オレは今度こそゆっくりと意識を手放した。
     
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    saku2442

    DOODLE大学生荒新
    お昼時にメッセージのやり取りをする荒新のお話。待宮さんも登場します。
    だって、君は特別。
     うどんを一口すすったところで、テーブルの上のスマホが震えた。すぐに止まったそれは、通知を知らせるためにピカピカ光る。箸を置き、代わりにそいつを手に持った。素早くロックを解除し、送り主を確認すると想像していたヤツからのメッセージ。
    『うまそうだろ!』
     その一言と共に送られてきた写真。そこには分厚いカツの乗ったカレーが写っていた。昼食にしては中々のボリュームだが、こいつなら平気で平らげるだろう。口いっぱいに頬張り、幸せそうに食べる姿を思い浮かべ自然と口元が緩む。
    『うまいからって早食いすんなよ』
     そう文字を打ち込んでから、テーブルへスマホを置き食事を再開させた。
     新開はこうして、自分の食べる物を撮ってよこすことがある。それ以外にも澄んだ青空、季節の花や路地裏の野良猫。何気ない日常を切り取ったようなそれらに、オレはいつも癒やされている。本音は恋人の写った写真の方がいい。けど自撮りが下手なこいつは、まともな写真をよこしたことがなかった。たまに福ちゃんが送ってくれる写真の方が、よっぽど上手く撮れている。
    2084

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