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    saku2442

    pdl 荒新の字書き
    幸せな推しの妄想をするのが日課です

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    saku2442

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    サイバーパンク荒新で1人ワンライ
    オレだけの特権

     あー、くそあっちィ!
     サイバーだか、パンクだか知んねェけど、まだあっちィんだって! なんだってこんな厚着させらんなきゃなんねェんだヨ。しかもみんなお揃いってのがもっと訳わかんねェ。つーか、これから何すんだヨ!
     心の中でひとしきり文句を言ってから、暑さを和らげよう上着を少しだけずらす。露出した肌にほんのりと風が当たって気持ちいい。ふっ、とひと息ついたところに刺さるような視線を感じた。犯人は目の前に立っている新開で、大きな瞳をこちらへ向けている。
    「んだヨ」
     しゃがんだまま見上げると、新開の眉が少しだけ下がった。
    「靖友、それ……ちゃんと着ろよ」
    「あっちィんだヨ」
     オレと違いきっちりと着こんでいる新開は、見るだけで暑苦しい。ファスナー閉めて、手袋まで……よく耐えられるよな。
    「いや、でもさ……」
    「なに?」
     すっ、と一度反らされた視線が戻ってきて、新開は目線を合わせるようにしゃがんでくる。
    「前から思ってたんだけど、靖友さ……」
     そこまで言って、新開は口を閉じてしまった。口を開け、また閉じて、眉は下がり瞳はうろうろとさまよい出す。
    「新開、どしたァ?」
     顔を覗くようにして視線を合わせ、パクパクと動く唇へ指を這わせた。すると新開はぐっ、と息を詰まらせ、かすかにうつむく。
    「……肌、出しすぎ」
    「は?」
     ポツリと吐き出され言葉の意味がわからず、思わず変な声が漏れた。
    「カッコいいよ。靖友はどんな格好しててもカッコいいけどさ……あんまオレ以外に、その、見せてほしくない」
     バッと顔を上げ言い出したと思ったら、どんどん語尾は小さくなり同時に顔は下を向いていく。その頬はほんのりとピンクに染まり、瞳は水分を含んでキラキラしている。
     ――え、なにこの可愛い生き物……。
     こんなに可愛い顔、他のヤツに見せたくない。ぐいっと新開のフードを掴み、勢いよくその頭へと被せる。
    「うわっ、靖友?」
     今すぐキスしたい衝動に耐え、自分の上着を引き上げ着直した。
    「これでいーんだろ」
    「え、あ、うん。……あの、これは?」
     フードを掴みながら首を傾げた新開に、耳元で囁く。
    「オレ以外にその可愛い顔見せたくねーの。わかれヨ」
     ニッと口角を上げてやると、今度は首まで真っ赤にして新開は大きく頷いていた。



    ~おまけ~ 手島&真波の会話
    「またイチャついてますねぇ」
    「真波、それ言うなって」
    「ほっとくとすぐイチャつくんですよね。あの人たち」
    「イチャついてる自覚がねーんじゃねぇの」
    「あはは、確かにそうかも」
    「ハコガクも大変だな」
    「あー、でも見てると結構面白いんですよ」
    「……おまえ、あんま見てやるなよ」
    「はーい、気をつけま~す」
    (これ、ぜってー気をつけねぇやつだ)
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    saku2442

    DOODLE大学生荒新
    お昼時にメッセージのやり取りをする荒新のお話。待宮さんも登場します。
    だって、君は特別。
     うどんを一口すすったところで、テーブルの上のスマホが震えた。すぐに止まったそれは、通知を知らせるためにピカピカ光る。箸を置き、代わりにそいつを手に持った。素早くロックを解除し、送り主を確認すると想像していたヤツからのメッセージ。
    『うまそうだろ!』
     その一言と共に送られてきた写真。そこには分厚いカツの乗ったカレーが写っていた。昼食にしては中々のボリュームだが、こいつなら平気で平らげるだろう。口いっぱいに頬張り、幸せそうに食べる姿を思い浮かべ自然と口元が緩む。
    『うまいからって早食いすんなよ』
     そう文字を打ち込んでから、テーブルへスマホを置き食事を再開させた。
     新開はこうして、自分の食べる物を撮ってよこすことがある。それ以外にも澄んだ青空、季節の花や路地裏の野良猫。何気ない日常を切り取ったようなそれらに、オレはいつも癒やされている。本音は恋人の写った写真の方がいい。けど自撮りが下手なこいつは、まともな写真をよこしたことがなかった。たまに福ちゃんが送ってくれる写真の方が、よっぽど上手く撮れている。
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