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    Sυιყσ

    うちよそSSの箱。

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    ☆こそフォロ

    ※現パロ

    ##うちよそ
    ##バースデイ
    ##現パロ

    Happy Momo Day 12.2512月ー… 街ではイルミネーションが輝き、何某キャリーや何処其処ビーバー等が猛威を振るう時期。
    丁度、世の子供たちが朝おきて枕もとのプレゼントに大興奮する日の当日にモモは生まれた。
    クリスマスに産まれたなんてモモちゃんこそサンタさんからの贈り物ね、という親戚の言葉に、そんな訳ないでしょう馬鹿なの、と心の中で鼻で笑っていた幼少期から今日まで、クリスマス兼誕生日は家族で過ごしてきた。
    美味しいケーキも素敵なプレゼントも、家族と一緒に過ごすからこそモモには大切で、だからこそ時折母親が「お友達と遊んできていいのよ」と心配そうに言うのにも毎年首を傾げていた。

    「お母さん、今年のパーティ、ケイも呼んでいい?」

    照れくさそうに、視線を逃がしてもそもそとつぶやいた言葉は、モモの両親が涙するには十分すぎる言葉であった。
    お祝いしなくては、なんて言い出すので大袈裟よと苦笑して朝食を口にする。
    モモの母親などは当日のお料理なんにしましょう、と胸躍らせているのでくすぐったい。
    友人、と呼べる存在をおよそ連れてきたこともなければ、一緒に遊びに行く、などと言ったこともないため、
    そんなに心配させていたのかと心苦しくもあったが、初めて家に呼びたいと思った妹のような友人がクリスマスも誕生日も一緒に過ごせるとなると、
    モモ自身も嬉しくないわけがないのである。

    「それで、何時頃には家にくるの?」
    「わからない」
    「ん?………モモ、その。ケイさんにはきちんとお話してるのだろ?」
    「まだよ。今日、言おうっておもって…その…」

    ごにょごにょ。
    まさかこの期に及んで、「ケイがくる、って言ったら、の話になるのよ」というセリフを聞くことになるとは思ってもみなかった二人は、
    けれどもなんだか甘酸っぱいような微笑ましいようなくすぐったさを覚えた。
    上手く誘えるといいわね、といった母親に、うん、と頷いて、モモは鞄をもって席を立つ。
    いってきますから数時間後、母親の携帯に、ケイくるって、の文字がはいり、両親揃って大袈裟にガッツポーズするのはまた別の話である。

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    できたhoney drop,melty time
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    -.-.-.-.-.-.-.-.-.-.-.-.-.-.-.-.-.-.-.-.-.-.-.-.-
    honey drop,melty time

    手元の書類を読み終えると、ヴァーレインは小さくふうと息をついた。探し物屋に依頼していた調査に関する中間報告書だ、難しい内容ではない。……ではないのだが、読み終えるまでは、いつも少し緊張をしてしまう。

    依頼したのは死んだ母親の形見。大きなアンティークのブローチだ。随分昔に手を離れ、それきり行方がわからない。手がかりは小さな写真一枚きり。金属細工の中央に埋め込まれた、まばゆく大きな石。それが高価なものなのか、それとも量産品のありふれたものなのか、それすらもわからない。
    そんなものをあてもなく探すことが、途方もないことである自覚は持っていた。目新しい報告があがることもそうあることではない、知っている。
    しかし、それは落胆や失望といった類とは違う感情だった。
    どこか予定調和的な、それでいて裏切られることを望むような期待感。夜空を見上げた瞬間に目の前を未知の飛行物体が横切ることを期待するような、他人が聞いたら笑ってしまうかもしれない、でも切実で純粋な幼い願いにも似ている。

    「よみおわった?」

    隣に座る少年は、ケーキを口に運びながらレイの様子を覗 4213