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    朱さん

    @nathu_ga_chikai

    ぷらいべったーと、ぽいぴくと、名刺メーカーどれが1番使いやすいかなぁと模索中。
    支部に投げる程じゃないやつを投下していく予定。

    ちなみに敬称つけてる理由は3文字にするための苦肉の策

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    朱さん

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    ウエディングライブを書きたくて書きたくて…ドレス描写したら満足気味なんだけど、尻たたきにあげとく…。続きをかくのよ、私。
    (モブAs視点。原作小説のプロローグを真似してます。あの感じが好きだから)

    #竜ベル
    dragonBell
    #ウエディングライブ
    weddingLive

    ウエディングライブ 『U』にログインする感覚は、スカイダイビングに似ている。
     視界を埋めつくす雲海の中に飛び込み、落ちていくのだ。けれども、恐怖という感情は芽生えない。それは、落下速度が本当のスカイダイビングよりもずっとゆっくりだからかも知れないし、好奇心が感情の大半を占めていて他のことを感じる余地がないからかもしれない。
     雲海がひらけた先にあるのは、超高層ビル街だ。
    そのビル街で、絵にかいたような小花が紙吹雪のように舞っている。華やかな街だ。現実世界ではおおよそ味わう機会が少ない空気だった。
     大通りを泳ぐようにしてまわる。空があるはずの場所にも、逆さになった超高層ビルがひしめいていて、間違いなく世界の中心を感じさせた。
     超高層ビル群の隙間から、三日月が見えた。
     アナウンスが響く。
    《『U』はもうひとつの現実》
    《Asはもうひとりのあなた》
    《ここにはすべてがあります》
     アナウンスが言葉を紡ぐ度に、胸が高鳴った。
    《現実はやり直せない。でも『U』ならやり直せる》
    《さあ、もうひとりのあなたを生きよう》
    《さあ、新しい人生を始めよう》
    《さあ、世界を変えようーー》

     不意に、街のざわめきが途切れる。
     ザァ、と波から上がるような音がして、そちらを見た。
    そこにいたのは、クジラだった。無数のスピーカーを身に纏った巨大なクジラが、ゆったりと遊泳している。その鼻先に、人影がみえた。
    「いたわ!」
    「ホントに竜といる!」
    「ベル!!」
     人影は、白いドレスを纏っていた。足先まで隠れるドレスは、後ろのフリルから総レースのトレーンが流れている。特徴的な桃色の髪は、赤いバラをいくつも差し込み編み込まれていた。
     どこからともなく現れたスクリーンか、人影の姿を大きく映した。
     Asたちから上がる声が大きくなる。
    「ベル!」
    「おめでとう!」
    「おめでとう!!」
     祝福の声があがる。その声に、ベルと呼ばれた女性Asが幸せを詰め込んだ笑みを浮かべ、横にいる誰かを見上げる仕草をする。
     スクリーンに、隣の人物も映った。突き出る二本の角に、長い鼻面。襟のたてたマントこそ赤いが、その下のスーツは白い。モンスター型のAsは、表情こそわからないが、金色の瞳を細めて愛おしげにベルを見下ろしていた。
     彼女が何かをモンスター型Asに告げる。モンスター型Asはひとつ頷いて、彼女から後ろへ数歩下がる。それをきちんと見た後、ベルはまっすぐに前を向き、唇を開いた。
     こぼれたのは、歌声だった。
     幸せを謳う歌が、彼女の口から紡がれ、クジラがのせたスピーカーから伴奏が鳴り響く。
     『U』の隅々までいきわたるであろう歌に、誰もが笑みを浮かべる。
     歌にあわせて体を揺らしていたベルが、不意に後ろのモンスター型Asを振り返った。謳いながら、彼女は彼に手を差し伸べる。その手を彼がとり、クンッと引く。ふわりと、彼女の動きにあわせてドレスの裾がふくらむ。ウエストの位置にあるリボンを崩さないように、彼の手が彼女の腰にまわる。そうして二人、ゆるやかにステップを踏む。
     歓声が、響く。その歓声に負けない歌が、『U』に響き渡った。
     絵にかいたような「幸せ」な光景に、胸がいっぱいになった。ほぅ、と熱のこもった息を吐きながら、どこか冷静な頭で思う。
    「いったい、なんのイベントなの?」
     ぽつりと呟いた言葉に、近くにいたAsたちが笑顔で答える。
    「結婚式よ!」
    「歌姫と竜の!!」
    「あなた、こんな最高の日に初ログインなんて、ツイてるわね!」

    ーー今日が『U』で一番盛り上がるイベントの日で、サイッコーに幸せな日よ!!

     名前も、顔もみたことのない初対面のAsの言葉と笑みが、その言葉がいかに真実であるかを物語っていた。
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    Leriz__

    DONEルージュ、エンヴィー、マイガールこの習慣が始まったのはいつからだったっけ。


    その日は珍しくスタジオにいたのはアタシだけで、大きな鏡台を独り占めして流行りのメイクを試していた。

    (あら?メイクさんにもらった新作、なかなかいいかも……プチプラなのに結構やるわね……)

    思わぬ掘り出し物に段々心が浮き足立つのが分かる。自分を磨けば磨くほど、世界もどんどん輝き出す感覚がなんとも言えず好きだ。
    ふと、扉の向こうから聞こえるコツコツコツと規則的に響く足音に気付く。かと思うと少し間があいて、まるでステップを踏むように不規則なものに変わる。

    「どなたかご用かしら?泉ちゃんも王様も今はいないわよォ」

    躊躇いを見透かして、そう声をかけるとおずおずと顔を覗かせたのはあんずちゃん。

    「まぁあんずちゃんいらっしゃい!どうしたのォ?」
    「お願いがあって……実はね、校外のお仕事でちゃんとした会議に出ることが段々増えてきて、流石に少しお化粧した方がいいかな、と思って色々見てみたんだけどさっぱり分からなくて……お姉ちゃんなら相談に乗ってくれるかなって……」

    頼めない?と眉尻を下げて困ったように笑うのを見たら断れなくて、その時から月に1 1434

    1Noya_cat

    MEMO長いのもお好きなの〜👏😌✨
    個人的には🐉は長い尻尾でベルに巻きついてて欲しい…(◍´꒳`)b
    尻尾がある竜の幻覚見てる その1普段は見えないようにしているが実は立派な尻尾を持ってる竜。長いからあると邪魔なんだと普段は消しているが、アバターの整理をしているときにベルに衣装を着けていない素の竜を見られて尻尾があることがバレる。見てみたいと目を輝かせるベルに竜が否と言えるはずもなく、渋々といった体で初めてUにログインした時以来であろう尻尾の表示をONにした。たゆんと大きく揺れる漆色の尾には鬣と同じく夜のような深い黒の毛が流れている。触っても大丈夫かと伺う彼女にコクリと頷けば、喜色をにじませて意気揚々とその細い指先をゆらりゆらりと揺れる尾に這わせていく。
    本来人体には存在しない器官だがなぜかちゃんと感覚があるそれに、ふわりと撫でる細い指先へと視線を伸ばせば彼女は楽しそうに何度も何度も愛おし気に優しく触れいく。なんだかとても恥ずかしいことをしているみたいだ。と心の中で冷静な自分が一言口をはさんでくる。そんな邪念を瞬きでごまかしながら、彼女が撫で始めてしばらく時間がたったころ、漸く青空色の瞳が竜の金色の瞳とかちあう。キラキラと瞳を輝かせる彼女の圧に、思わず少し背をのけぞらせながらもういいのかと聞けば、コクンと頷いてくれる。
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