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    りかこ

    @49raspberry

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    りかこ

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    ジャンエレ小話
    尻丸出しギャルソンエプロンのえれちゃんからの派生
    付き合ってるジャンエレがコンパに参加してる現パロ
    21/4/19

    「ギャルソン」

    よそ行きの笑顔でエレンが隣の女性の質問に答える。
    血液型や選考科目、食べ物の好き嫌いに少し踏み込んだ猥談。
    そして男のステータスを探るための”どんなアルバイトをしているのか?”
    そりゃあペタンコの財布よりも分厚い方がいいだろう、それがレシートの束なら話は別だが。

    なまじ顔が整っているエレンがギャルソンと告げれば、ホテルや洒落たレストランのイメージが勝手についてくるらしい。
    なにがギャルソンだ。響きが良いだけでつまりはただの給仕係じゃないか。
    居酒屋でビールジョッキを運んででかい声張り上げてる男もギャルソンになるってか?

    「タイネクタイにギャルソンエプロン、黒で統一されてる」

    どんな制服なのかという問いにエレンが首元を指で撫でながら説明する。
    そんな些細な仕種すら絵になっていて女性からの関心が高まる。
    写真を見たいと言われ、業務中は携帯の所持は禁止されているからと断ると女性から残念な声があがった。

    そりゃそうだ。”あんな姿”もし写真に収めていたとしても公に公開できるものではない。
    エレンは会員制の高級クラブで金持ち相手にケツを振って酒を注いではよそ行きの笑顔を貼り付けて金を稼いでいる。
    そう、まさに今眼前で繰り広げられる光景そのものだ。
    まさか先ほどの説明でタイとエプロンを裸体の上から直接着衣しているとは誰も思うまい。
    スキニージーンズからでも分かるカタチのよいエレンのケツの割れ目だって、肌のツヤや色、ホクロの数さえ丸分かりだ。
    まあ、その割れ目を押し開いた先、ケツ穴の皺の数まで拝めるのは俺だけなんだがな。

    …。
    ハァ…しょうもな。
    明日には顔も思い出せない女相手に対抗心を燃やしてどうする。
    そもそも対抗心てなんだ。異性にモテるエレン相手なら分かるが。
    エレンに群がる女にマウンティングしてどうすんだ。
    己が優位な立場であることに内心ほくそ笑んでるとか、どこまでも救いようがない。
    自覚した途端いたたまれずに俺はトイレに逃げるため席を外した。
    尿意を催していたわけではないので手洗い場で適当に時間を潰して戻るつもりだった。

    「おいお前が抜けたら場が白けるだろ」
    「めんどくせーよ、もうこのまま二人で抜けようぜジャン?」

    トイレの扉が閉まる直前にするりと猫のように体を滑り込ませてきたのはエレンだ。
    ああ、またそうやって俺の腐ったマウント根性を喜ばせる。
    先輩の顔を立てるためのお付き合いコンパ。
    エレンが参加すると大奥…エレンに女性が群がる独占状態の名称…でひとり勝ちなので最近機会は減っていたがゼロではない。
    洗面台の鏡越しに目が合うとエレンはしな垂れかかり、うなじに息を吹きかけてきた。

    「ジャンは色白だから酒が入るとすぐに火照るな」
    「わざわざ弱った俺を笑いにきたのかよ」
    「なんでそうなるんだよ、可愛いって話だろ」
    「同じなんだわ…っ、舐めんな」
    「綺麗なピンク色で美味そうだ」

    いつ他の客がやってくるかも分からない便所で長身の男二人がなにをやっているんだか。
    やはり鏡越しに視線を交差させるとエレンが顎でいちばん奥の個室を指す。

    「コンパ”抜ける”の無理なら、せめて”抜いて”から戻ろうぜ?」
    「お前…その、おっさんのダジャレみたいなの面白いと思ってんのかよマジで…勘弁しろよ」
    「なに震えてんだ寒いのか?」
    「お前のギャグセンスにな」
    「…いい度胸だ、すぐにアンアン言わせてやるから安心しろよ」

    ニッと白い歯を見せて意地悪く笑うエレンの目尻には小さい皺がたくさん寄っている。
    そうそう、よそ行きではない彼の笑顔はこんなにもおぼこいのだ。
    そしてコイツは外見がイイだけでギャグセンスは壊滅的、下半身から先に生まれてきたようなドスケベ大魔神なのだ。
    吹っ切れた俺は今日一番のマウンティングに誇らしげだった。
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