あるところに、少し変わった男の子がいました。
4才になる渚カヲルくんは、子供なのに頭が良く大人びていて、周りから少し浮いていました。
お友達は一人もいませんでしたが、カヲルくんは気になりませんでした。
パパとママがお仕事で家を開ける事が多いので、いつもおじいちゃんとおるすばんをしているからです。
ある日の事、保育園の帰り道でカヲルくんは不思議な色をした小さな種を拾いました。
真っ黒なのに、お日様の光に当てるとところどころがキラキラと輝いて、まるでお星さまがたくさん浮かんだお空のようでした。
カヲルくんはそのままおうちに持ち帰り、おじいちゃんに頼んで用意してもらった鉢に早速種を植えました。
おじいちゃんに聞いたり、自分で本を読んで調べたりして、毎日一生懸命お世話をしました。
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