今日、告白します「え、いいの!?」
稲妻に平和が訪れ、抵抗軍が解体されてから一週間後の元屯所にて。
次なる目的地は決まっているのだが、まだ私にはどうしてもここにいなければならない理由があった。
「うむ。明日であろう?構わぬよ」
少年が朗らかに笑いながら持っていた荷物を地面に置く。解決したとは言え国家レベルで大規模な問題だったのだ、色々と後片付けが残っているらしくゴローの手伝いをしているのだそう。
彼の名は楓原万葉。稲妻を巡る旅で知り合い共に戦った仲間だ。とにかく優しい男の子で、惹かれていくのにそう時間はかからなかった。
率直に言う。私は彼が大好きだ。
(だから……)
新天地に向かう前に気持ちを伝えたい。これからは会う機会もあまりないだろうし、思い出が風化してしまわぬ内に告白、しなければ。そう考えて勇気を出し、彼を買い物に誘ってみたのだ。
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