Recent Search
    You can send more Emoji when you create an account.
    Sign Up, Sign In

    Sei_Kurage

    @Sei_Kurage

    ☆quiet follow Send AirSkeb request Yell with Emoji 💖 👍 🎉 😍
    POIPOI 45

    Sei_Kurage

    ☆quiet follow

    ‪儚華 セイは『武器は薙刀で、コードネームはシレンツィオです。組織の暗殺部隊員で、特技は掃除』です。‬
    https://t.co/Mf66jBd9bN

    電話口の先輩→梅太郎(@u_nddk)

    ##創作DKSS

    《或ル、掃除屋》マフィアパロ「お疲れ様でーす!」

     青年は清掃用のカートを連れ、すれ違う駅員に笑顔で挨拶をする。長い足元を見れば上質そうな程よい光沢のスラックスと、上品な柔らかさのある革靴を見事に着こなしている。
     しかしそこから彼の顔を拝もうと上へ視線を辿っていくと、大きめの淡いグリーンの作業着に、同じ色の帽子を深く被っている。髪は長いのか、帽子の中へねじ込まれていたが、端からは銀糸のような髪が流星の軌跡のようにパラパラとこぼれている。

    「セイくん、おつかれ」
    「駅長さん! 今日もお元気そうで何よりです」
    「はは、いやぁ今日もお客さんが多くてね。あぁ“静寂が恋しいな”」

     駅長が笑うと、セイの顔から表情が消え失せ、引き締まった。“仕事”の時間だ。先程まで笑っていた駅長もネクタイを正す。

    「今日は“どちらまで”」
    「南十五番通り、Ⅲ-F」
    「承知しました! 行ってきます」

     セイは先程の笑顔を顔面に貼り付け、駅長をその場に残してカートを戻すためにロッカールームへ向かった。
     耳の裏に指を添わせると、隠すように取り付けられたイヤホンのボタンを入れる。

    「さて、と。……先輩、聞こえてますか?」
    『うん』
    「こっちに来ますか? 先に行きますか?」
    『近くにいるから、先に行くよ。Ⅲ-Fか……それなりに準備しておく』
    「ありがとう先輩。なるべく急いでいきます」
    『Buona fortuna.』

     先輩と話しながらもあまり難しいミッションでないといいなぁ、とぼんやり考える。その間にロッカールームへたどり着いた。
     黒い柄のモップだけを手元に残し、一通り掃除用具を棚に戻す。そのまま自分のロッカーをカードキーで開け、ジャケットと帽子を放り込む。
     やぼったい作業着を取り払った中に着込まれていたのは、スラックスによく合う白いシャツと黒いベスト、そして黒いネクタイ。これが彼の“仕事着”なのだろう。黒に映える銀色の髪は、鎖骨ほどの長さで毛先が遊んでいる。

    「今日も健やかな一日を! 静寂に祝福あれ!」

     彼は今日も街の喧騒を、足音一つ立てずに往く。
    Tap to full screen .Repost is prohibited
    Let's send reactions!
    Replies from the creator

    recommended works

    moonlight_32111

    DONE診断■レオマレ
    ベッター再録 支部にも上げてるかも。
    エロくないーし、とっても残念感漂ってる。
    今日のレオマレ
    アイスを食べる。アイスキャンディーを舐める濡れた口元にむらっとする。腰に腕を回したら焦った様子で「ちょっと待って」と言われた。早く食べ終わって。
    #今日の二人はなにしてる #shindanmaker
    レオナが植物園でいつものように芝生の上で寝ていると、薄っすらと香る花の匂いとともに番の気配がした。
    相手には結婚については卒業してからだと言われているが、レオナの中ではもう一生を共にする番だ。
    「・・・寝ているのか?」
    寝ているレオナの隣に座ると、本当に寝ているのかと確認するように顔を覗き込んできた。
    まだ寝ていたいが、日中は二人の関係を周りに知られたくないという希望により、今まで通りに
    顔を合わせたら啀み合い、喧嘩をすることがほとんどだ。
    珍しく昼間から自分の近くに寄ってきたマレウスに興味を惹かれ、レオナは閉じていた眼を開け体を起こした。
    「・・・なんだよ、トカゲ野郎。」
    「特に用はないが見かけたのでな。」
    体を起こし、自分の方を向いたレオナにマレウスは満足そうにしている。
    その手にはサムのところで来る前に購入してきていたのかアイスキャンディが。
    「別にここで食べなくてもいいんじゃねぇか?」
    はぁとため息を付きながら、相手を見つめるが向こうは気づいておらず、
    嬉しそうに買ってきたアイスキャンディの袋を開けていた。
    「これは二人で食べれるらしい。」
    袋から取り出したアイスキャンディには 1290