白い息を吐きながら真冬の冷たい空気と共にベランダから部屋に入る。
柔らかな暖かい空気に頬が包まれ、こわばった頬がゆるりとほどけた。
「お帰りキバナ」
先に仕事を終えて帰っていたダンデがキッチンからひょっこりと顔を覗かせてキバナを迎えた。
「ただいま~、今日すっげえさむかった」
そういいながらスリッパに履き替え脱いだ靴を玄関へ運んでいく。
「毎回毎回ベランダから入ってきて靴を玄関へ運んでいくのめんどくさくないか?」
「全然、早く暖まりたいし」
靴をおいてリビングへ戻ればダンデがお疲れ様とキバナの頬へキスをする。
「俺のドラゴンは寒がりだな」
「お前が暑がりなだけだ。何で半袖なんだよ」
「君のために暖房をいれていたら熱くなったんだ」
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