小鉢に入った様々なおかずに、主菜に魚の煮付け。つやつやした白ご飯にお味噌汁。
それらを綺麗に食べ終わり。いつもより贅沢なお昼ご飯に満足して、月島が箸を置いたときだった。
「そういえば。せっかく誕生日休暇取得第一号になれるところだったのに残念だったな月島」
目の前で食事を続けている鶴見に言われている台詞の意味が分からず。
「……なんの話ですか?」
月島はそう返した。
「この前、社内で通達メール来てただろう。来年度から社員の誕生日を休暇にすると」
そう言われると、そんなのが来てたような気もしないでもない。
なにせ、ここのところ年度末で忙しく。月島は業務に関係ないメールなど気に止めていなかった。社内通達に対して、良い態度ではないが。
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