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    v_ran_tan

    @v_ran_tan

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    v_ran_tan

    MAIKING現パロのオーカイが温泉旅館でのんびりするお話。現パロなので因縁は消し飛んだしオエの情緒が育っている。半袖で過ごすには少しばかり寒くなってきた頃、俺はオーエンと温泉旅行に来ている。
    全国各所に人気の温泉街があるが、ここも有名な温泉街のひとつだ。
    テレビでたまたま温泉特集を見て、行きたい、と俺が何の気なしに放った一言が切っ掛けだ。じゃあ今週末、だなんてオーエンが言い出すものだから、慌てて止めたのが懐かしい。今月は買い物をし過ぎたから金欠だった。だが、それを伝えるとオーエンは自分が全額出すのだから関係ない、とばっさり。
    確かにオーエンは俺より6歳も歳上で、仕事もしていて、かなり稼いでいる。パソコンで仕事をしている、ということしか知らないけれど、見るからに高そうなマンションに住んでいるし、着ている物もブランド物ばかりだ。だからきっと、オーエンにとって2人分の旅費を出すことなんて痛くも痒くも無いのだろうけれど、それは俺が嫌だった。
    俺はまだ学生で、色々な面で限界はあるけれど、オーエンとはできるだけ対等でいたい。だから、オーエンに全て頼るのは、嫌だ。
    俺はオーエンのお金目当てで付き合っているわけではないから。2人で楽しむ為なら、自分もその分の出資をしたい。
    自分も出す、と言ったら、資金溜まるまで 4158

    v_ran_tan

    DONE現パロで、旅行するオーカイと忘れ物。
    おばか投票に参加して頂き、ありがとうございました!
    あ、と声を漏らしたのはカインだった。
    「……財布、無くした…。」
    「は」
    カインが肩に掛けた鞄の口を引っ張って中を見せると、オーエンは盛大に溜息をついた。
    「ほんと、馬鹿じゃないの。忘れ物ないかって言ってたのはおまえの癖に。」
    「あー、それはそうなんだが…すまん。多分旅館に忘れたんだと思う。電話していいか」
    問にオーエンは早くしろ、と睨んで返し、カインはもう一度小さく謝ってスマホを取り出した。
    手紙型のアイコンをタップし、目的のメールに羅列された文字から電話番号を見つけ出してタップする。
    「…あ、もしもし。あの、一昨日から2泊したものなんですけど、財布の忘れ物ってありませんでしたか」
    『────────』
    「えっと、部屋は…」
    「望月。」
    「望月の間です。はい……はい、分かりました。」
    記憶を辿るカインの視線の先で、テーブルに頬杖をついて、オーエンはカインが聞くより早く面倒くさそうに答えを寄越した。
    通話口からどこかで聞いたことのあるクラシックが鳴っているのを確認して、カインはオーエンに片手を上げて礼を言う。
    「はい、あ、それです!そう!その茶色の!えっローショ、 2186