オクシアSS(R-15)!オクタビオ君が過去に遊び人描写ありますのでご注意!
あとオビさんが女々しい
前置きが長ったらしいのは嫌いだから、ついつい先を急ぐのは駄目な男の考えだとは解っている。百歩譲ってワンナイトの関係ならまだしも、相手は昔から交流があり、好き合って繋がった大切な人だから尚更だ。
「シルバ、無理しなくても良いんですよ?」
「無理なんかしてねぇよ!」
そんなことを考えていると行為がなおざりになっていたのか、心配そうなオビの声が降ってきて思わず声を荒げる。困ったように眉を下げるオビに申し訳なく思いつつ、男に二言は無いと意を決して目の前にある性器にしゃぶりついた。
もっと抵抗があるかと思っていたが、案外すんなりと受け入れられてしまったのは自分がどうと言うより、相手が彼だからなのだろう。
事の発端は本当に下らない酒の席の雑談で、たまには舐めてみたら良いと言われて二つ返事で返してしまったのが原因だ。
オビと付き合うまではストレートとして性生活を送っていたから、舐められる事はあっても舐める事なんて一度も無かった。
そこでふと、なぜオビがあんなにも口淫が得意なのか考えかけて、すぐに止めた。
思考を目の前の行為へと戻す。とりあえず勢いで咥えたものの、この後どうしていたっけと目線を上げると、まるで初めて歩いた我が子を見守る親のような視線とぶつかって、何とも言えない気持ちになってすぐに反らした。
とりあえず手を使って、そろりそろりと顔を上下させてみる。滑りを良くするために唾液を出そうと意識してみるが、あれやこれやと考えているとどうしても動きがぎこちなくなってしまう。
「ふふ、そんなに怖がらなくても良いですよ。もっと強くして大丈夫ですから」
「ん、」
見かねてアドバイスをしてくれる声はどこまでも甘く、優しい。情けなさと同時に何だか無性に悔しくて、少しでも気持ち良くしてやりたいと思考をフル動員する。
あぁ、そういえば昔クラブで引っかけたブルネットのあのコは、こんな風にしてたっけ。懐かしい思い出が脳裏に甦り、舌の腹でねっとりと肉棒の裏側を舐め上げる。
バーで声を掛けられた年上ブロンズのお姉さんはスゲー先っぽ舐めてたよなぁ、なんて先端を咥えて、舌先でカリ首をちろちろと舐めてみた。
あとSNSで会ったショートヘアのちょっとキツめのあのコはこんな風に舐めてたな、とえづきそうになる手前まで飲み込んでみると唾液がじわりと溢れて、人体の神秘に感動しつつその滑りを借りて手を滑らせる。
「…、シルバ」
「んー?」
ふと、頭に乗せられたオビの指先がくしゃりと髪の毛を乱すのに顔を上げると、先ほどの優しい表情とは裏腹の、どこか不満げな顔があって。
「何だよ、良くなかったか?」
「いえ、逆です」
「はぁ?」
「急に良くなった。だから駄目です」
「いや何でだよ」
語気荒く詰め寄ると、目を細めたオビは珍しく拗ねた様に、ストレートに不満を声に出して呟いた。
「私はそんな風にしたことありませんよ」
「……、」
その言葉に、お互い裸でいるのも忘れ無言で暫く見詰め合う。何度か心の中で反復してようやくその言葉の意味を理解すると、冷めていた熱が急激に高まるのを感じた。
「…何、妬いてる?」
「ええ」
「うわなにそれすっげぇクる」
「何ですかその特殊性癖」
「じゃああんたの真似するから、俺が覚えられるまで舐めてくれよ、なぁ?」
そういって笑うと、オビはふいと顔を背けて何も言わない。けれどもそれがイエスのサインだなんて解りきっているから、不機嫌な横顔をこちらに向かせて、キスをする。
慣れないことはする物ではないが、結果としてオビのこんな姿を見られたのは、怪我の功名かもしれない。
とりあえず、機嫌をなおしてもらう為にまずは精一杯愛してやらなくては。
勉強会は、その後で。
・・・・
その後お姉さんにバッチリ仕込まれるタビオくん