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    りつまおwebオンリー『昼下がりの約束2』開催おめでとうございます!!

    Ring.A.Bell良かったな~の気持ちで書いたSSです。付き合っているりつまお。

    #りつまお
    overearnest

    シャッフルユニットの仕事を終えたま~くんを労わってあげようと、久々にじっくり手間をかけスイーツを手作りした。
    ちょうど人も少ない時間帯だし寮の共有ルームに集合ね、と約束し、完成させたスイーツとそれに合わせて厳選した茶葉を持ってま~くんの待つ部屋に足を踏み入れた。

    一仕事を終えのんびりしているところだろう、という予想に反して、その背中にはどこか硬いものが感じられた。なにやら難しい表情を横目に、お菓子を載せたお盆を机に置く。
    「その、見たか?プロモートの動画」
    「あ~うん、見た見た。プロポーズのやつね」
    年齢を考えると少し早くない?と感じるテーマではあったものの、王道といえば王道だ。見ているこっちにも緊張が伝わってきて、初々しくて可愛かったしきゅんとするプロポーズだった。若干ちょっと少しだけ、恋人としては、ふ~んと思わないでもなかったけれど。ま~くんをアイドルとしてプロデュースするなら、こういう方向性の仕事もそりゃあるよなあとは十分に理解できる。
    「まあちょっとイメージが曖昧というか、内容がふわふわしてはいたかもしれないけど。そういうとこ返ってリアルでいじらしくて、台本じゃなくてちゃんと考えたんだろうなって感じだし。ファンの子にもウケると思う」
    「冷静に分析するなよな、恥ずかしいだろ……その、ちょっと色々あって気が回ってなかったけど、よく考えたら付き合ってる相手がこういう仕事してるのってどう思うんだろうって、今更になって気になったり、ならなかったり……」
    言いながら視線を泳がせたま~くんを見て、本当に今更じゃん、という思いと同時にかすかな感動を覚えた。普段は気遣いすぎるくらいに人を見ているくせに、こっちの複雑な恋心は分かってくれない事も多かったので。成長しているなあ、と妙にしみじみしてしまう。
    気にしてないよ、と微笑みかけたらま~くんもようやく一息ついてリラックスしてくれたようだった。俺の作ったスイーツを食べて、相変わらず味は美味いよなあとやや失礼な感想をこぼしている。
    「実は割と昔から寝る前とか考えてて、俺はま~くんとの結婚式のプランなら無限に思いつくんだよねえ。なんならお色直しだって1000回したいくらいなんだけど。まあ、ま~くん忙しいしそんなにやっていられないだろうから、こうやって仕事で少しずつ色んな姿を見られてるって思えば、結構楽しいかも……♪」
    考えるだけならばどこまでも自由なので、体質や時間の制約を飛び越えて色んなシチュエーションを想定したものだ。一面の青空、日差しの反射する海辺の式場に佇むま~くんは綺麗だろうな、と考えたことも確かにあった。夢見た姿を今回の企画で実際に見ることができたのは、あるいは一種の幸運だったのかもしれない。
    「凛月」
    「うん?」
    こちらを向いたま~くんの姿が、プロモートの映像と重なる。
    「流石に1000回は着替えられないけど。忙しいとか気にしなくていいから、一緒に考えて、なんでも好きなようにやろうぜ。……その、いつかそういう時がもしもきたらなんだけど……その時は、ちゃんと、するから……」
    「……ま~くん……途中までかっこいいのに、最後締まらないじゃん……」
    「うるいさな……こういうの、一生ものなんだからそんな簡単に言うもんじゃないだろ。……これが今できる俺なりの誠実さなんだよ」

    ま~くんのファンとして純粋に嬉しい気持ちと同時に、俺の知らないところで知らない誰かに永遠を誓われちゃってたりするんだなあと少し楽しくない気持ちもあった。自分だってこの仕事をしていく上で世界中に愛を振りまくし、そこに誇りがあるのは嘘じゃない。それでも一人の人間として、恋人として、すべてを完璧に割り切れることはないのだろう。
    腹を立てたり悲しんでケンカをするような気はない。体のどこかででゆっくり消化されて溶けていくような、自分でもわざわざ拾い上げたりしない感情だと思っていたのに。無かったことにしないで掬い上げて大事にしてくれたま~くんに、一等特別なものをもらってしまった。

    「こっちはもうとっくの昔に、家族になるって覚悟、決めてるんだから。早く俺に追いついてよね」
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    梅酒美味しい

    DONE※真緒に元カノがいます。ハッピーエンドではないです。あとほんのり背後描写注意。

    切ないのが書きたかった。色々崩壊してるけどご容赦ください。
    運命の人なんて信じてないけど、もしそんな人が存在するのなら。
    それは、君しかいないと思っていた。


    「好きだよ。付き合ってほしい。」
    素直な気持ちを伝えた。
    あくまでさりげなく。
    でも真剣に。

    「・・・ごめん。お前の事、そういう目で見たこと無い。今までも、これからも。」
    申し訳なさそうに。でも、ちゃんと目を見て伝えてくれる優しい君。

    両思いだと思ってた。何もかもお互い知っていて、だからこそ一番側で背中を預けられた。
    間違いなくお互いを信頼していた。
    辛い時は涙が止まるまで一緒に座っていたし、沢山話も聞いた。
    彼女が出来たって嬉しそうに伝えてきてくれた時も、振られて落ち込んでいた時も一番に駆けつけて共感したのは自分だった。
    最後には、自分と一緒に幸せになると。幸せにすると。信じていたから。

    「・・・りつ。お前のその気持ちは家族とか友達とかに対して思う気持ちだと思うぞ。恋愛じゃなくて、親愛の方。勘違いしたんじゃないのか?」
    少し困ったように、関係が崩れないように気を遣って言ってくれた言葉。
    ねぇ、まーくん。何であの時、俺を受け入れてくれたの。
    確かにあの時、君が俺を受け入れて。お互 738