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    pagupagu14

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    兄の葛藤と俺の居場所/フェイディノ+ブラッド(🎧🍕+🍣)
    ブラッドとフェイスの戦闘後特殊会話から話を膨らませたくっついてるフェイディノとブラッドの話。ブラッドがブラコンでかっこよくないです。

    #フェイディノ
    fedino

    兄の葛藤と俺の居場所 フェイディノ
    「態度は見られたものではないが、訓練はしているようだな」
    「どーも、別にあんたに褒めてもらおうとは思ってないけどね」
    サブスタンス反応が消滅後、そうして険悪なムードを漂わせるフェイスとブラッドの間にディノは割り込んだ。ディノの柔らかな雰囲気に圧倒されその険悪なムードもあっという間に和やかなものになっていく。
    「…フェイス、今日の報告書はお前が書いておくように」
    「はぁ!?」
    「まあまあ…俺も手伝うからさ!ね!」
    「…本当に?」
    「本当本当☆だって約束してただろ?」
    「うん、そうだね。アハ、じゃあ早く帰って書いて報告書出してデートに行こ?」
    「はは、そうだな…ってわけだからまたな!ブラッド」
    「あ、あぁ…?」
    聞き捨てならない言葉が聞こえたのにそれを問うことすら出来なくて、ブラッドはただ呆然と…仲睦まじく去っていく二人の背中を見つめるしか出来なかった。
    ***
    「それでぶっ潰れてんのかぁ?こいつ」
    「そう…みたいです…」
    呆れるように苦笑いするキースとブラッドに付き合わされたのはそばにいたオスカーは申し訳なさそうに笑った。
    「そんなん自業自得じゃねぇか…それにフェイスがああなったのだってディノの功績っつーか、ブラッドなら絶対できないことっつぅか…」
    「あの、フェイスさんがディノさんと付き合っている…というのは?」
    「本当だよ。つーかディノが押し切られた形っつぅか…フェイスのもうアプローチあってからだから。ありゃ、離れねえぞ?さっさと弟離れしろよ『お兄ちゃん』?」
    「…ぅ、うるさいぞ……きーす…」
    「お?起きたか?」
    「ぅう……」
    酒に呑まれたブラッドは唸り声を上げながらテーブルから顔を上げることができないでいた。まるで、以前のキースのように。
    仕方がない、とキースはオスカーに付き添いながらブラッドを送るのを手伝ったのだった。

     一方、その頃のフェイスとディノはーー。

     「あー、美味しかった!美味しいお店を教えてくれてありがとう、フェイス!全然知らない店っていうかオシャレで俺一人だったら気後しちゃって入れないような店だからフェイスが一緒にいてくれてよかったよ。」
    「アハ、それはよかった♪ 次も行く時は俺を誘ってくれていいんだよ?」
    「いいのか?」
    「うん。下心ありだから」
    「…またそういうこと言う」
    「照れてるの?可愛い」
    「う…大人を揶揄うんじゃない!」
    「そう言うんじゃないって知ってるくせに」
    「う、うう〜…」
    「はは、顔が真っ赤だ」
    顔を赤くさせるディノに楽しそうにフェイスは笑った。フェイスは気分がよかった。パトロールの時、特にブラッドと一緒に戦った時はあまりいい心地はしなかったのだけれど、あの後ディノが報告書作成を手伝ってくれて。それがメンターとしての行動のように思えたけれど提出し終わった後の「これで後はデートに行けるな?」なんて悪戯っぽく言われるものだから嫌なことが全て吹き飛んでしまった。
    デートも以前からフェイスがディノに喜んでもらえるようにと目をつけていたお店で、フェイスの思惑通り…むしろそれ以上の反応でディノは喜んでくれた。
    最初はソワソワと落ち着かない様子だったのにメニューを見て瞳を輝かせ、ピザが到着するとまた表情を明るくさせる。何度見ても見飽きないピザを美味しそうに頬張る姿は年上とは思えないほど可愛く、愛らしくフェイスの視界を占領した。ディノに食べさせてもらったピザはどんなピザよりも美味しかったし、普段見せないような笑顔を見せていたような気もする。
    「あれ、キースとオスカーじゃないか!」
    「ちょっと…!」
    甘い雰囲気も束の間、フェイスを置いて走っていってしまうディノにため息を吐きながらフェイスは追いかけた。追いつくとそこにはキースとオスカー…そして、オスカーにおんぶされたブラッドがいた。
    「なに、この人酔い潰れてるの?」
    「ええ、まあ…」
    「アハ、これはいいもの見たかも…♪」
    「ほんとだ、いい顔して眠ってる…こんなブラッド初めてみるかも!写真撮っていい?」
    「それはどうでしょう…」
    なんて話をするがふと、フェイスは気になったことを聞いてしまう。
    「それで何でこの人がこんな風になってるわけ?キースじゃあるまいし」
    「おまっ、ひでぇこと言うなぁ…」
    「原因というのは…」
    「何、言いたいことがあるなら…」
    言えばいい、という言葉はディノのあげた声にかき消される。
    「あれじゃないか?パトロール後にフェイス【デート】って言っただろ?あれを気にしたんじゃないか?俺、ブラッドにフェイスとのこと言ってなかったからさ」
    「いや、だからってこの人が普通…気にする?」
    「気にするよ、ブラッドはフェイスのことだいすきだからな」
    「…ま、ディノがそう言うんならしょうがないから信じてあげる」
    「あはは、ありがとう。キースはこのままブラッドを送っていくのか?」
    「いや、お前らと一緒に帰るよ」
    「そっか。じゃあ、オスカーまたな!ブラッドによろしく言っといてくれ」
    「はい。おやすみなさい」
    「おやすみ〜」
    そう言ってオスカーと別れた後三人はウエストセクターの部屋へと向かう。
    同じ方向を向きながら、つい…とフェイスはディノの手を引き甘えるように手を重ねると驚いたような顔をした後ディノは握り返した。
    真っ直ぐ前を見ていたディノはちらりとフェイスの方を見ると恥ずかしそうに笑う。
    「なんか、いけないことしてるみたいだな?」
    「どこが」
    ふは、と笑うとフェイスは甘えるように指でディノの手の甲に触れた。
    年上なのに可愛くて、世話が焼けて、存外うぶな彼のことに日ごと落ちていくのを感じながらフェイスは居心地の良い場所を見つけ、それを維持することに精一杯だった。
    (あんたが俺を受け入れてくれたから。俺を認めてくれたから。)
    初めてだった。自分自身を受け入れてもらえるのは。だから手に入れたい、とそう思ったのだ。
    好き、と言う言葉を口内に隠しながらフェイスはキースにバレないようにディノにキスをした。顔を赤く染めたディノに機嫌がそこぶる良くなる。
    「ふぇ、フェイス!」
    「あはは、可愛い♪」
    「おいコラ!オレの目の前でいちゃつくのはやめてくれ〜」
    そんな気弱なキースの悲鳴にフェイスもディノも楽しげに笑った。そんなある日の夜だったーー。
    ちなみに、その後ブラッドは二日酔いに苛まれたという。
    -Fin-
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    「ねえ、ディノ。それって俺じゃなきゃだめ?」
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    「……どうしても?」
    「どうしても!」
    「アハ、しょうがないなあ。ディノに免じて参加してあげるよ、但し俺ディノの隣に座りたい。ダメ?」
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    「ありがとう、ディノ」
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    「…そうだね」
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    「これとか分かりやすいぞ〜」
    「そうなの?」
    「うんっ、俺も昔お世話になったし」
    「へぇ…まあそういうのはディノのが詳しいだろうしディノに任せるよ」
    「ああ、任せておけ!」
    元から人の世話を焼くのが好きなディノは今回の勉強会をとても楽しみにしていたらしく(フェイスに頼られて嬉しいというのもあると思うが)ウキウキと張り切った様子にフェイスはこちらまで嬉しくなる気がした。
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