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    Takamori のR15小説
    行為はしてない、キスのみ
    (2人は同棲してます!)
    Kさんの産卵、苦しむ描写があります
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    #小鳥遊キアラ#森カリオペ#TAKAMORI

    卵を産むキアラと死神の話「あー‥カリ?」
    「ん?どうしたのクソ鳥」
    パソコンに向かって歌の編集をしていた私は回転椅子を回して声のしたほうへ体を向ける。
    声の主のキアラはおずおずと何故だかぎこちない。
    「えっと‥今日お風呂先入っていい?」
    「え」
    突然キアラから言われたその言葉に一瞬私は戸惑う。
    というのもキアラはよく私が先に入っていると遅れて入ってくるのだ。
    (カリー!私も入るー!!)だの
    (カリの背中、私が流してあげる!)だの
    何かと理由をつけて一緒に入ろうとするのだ。(ただでさえ風呂場が狭いのでやめてほしい)
    だからこそ、こんなこと言われるのは初めてだった。
    「あの‥カリ?」
    停止した思考がキアラの声で再び動き出す。
    「あ‥もちろんよ。どうぞ」
    (なんで?)とも聞こうとした。
    しかし変に反応すると、それはそれで語弊が生まれそうなのでやめておいた。
    キアラは心なしか少し寂しそうな顔をして
    「うん、ありがとう」
    それだけいってドアを閉めた。
    寂しいなら一緒に入ればいいのに。
    私は一瞬でそう思って、すぐにその気持ちを取り消した。


    風呂からでると私は濡れた桃色の髪を適当にタオルで拭く。
    ドライヤーでなびく髪を櫛でほぐしていく。
    ふと私はチラッと洗面所から私の部屋の方をみた。
    私の部屋のドアから光が漏れている。
    (あれ、消し忘れたっけ)
    そう思った刹那、ドアが開く。
    光から出てきたのはキアラだった。
    そして手には何か持っている。
    (‥!あいつ!!)
    一緒にはいらなかったのはそういう理由か。
    私はドライヤーをガタンと置くと、キアラの方へと足を向ける。
    「クソ鳥!」
    私がそう呼びかけたとき、キアラは予想以上に驚いてこちらをみた。
    いつもと違う怯えたような彼女に多少の違和感を覚えながら、私はキアラにゆっくりと歩み寄る。
    「私の部屋から何持ち出したの?!」
    キアラは尻尾を巻いた子犬のように自分の部屋へ逃げ帰る。
    「おい!まて!」
    私は逃げようとするキアラの腕を掴んだ。
    「まっ、まってカリ!!これは」
    「無断で私のプライベートに入っておいて言い訳なんてしないわよね?」
    ジタバタする彼女の手から握られたものを奪い取る。
    それは私のジャケットだった。
    「ちっ!違うのカリこれは」
    「さてクソ鳥?私のジャケットで何をする気だったの?」
    「本当に違っ!」
    キアラはそう言いかけて、私を掴んだ。
    彼女の手は風呂上がりだというのに汗ばんでいて私が思う以上に焦っているみたいだった。
    「・・・う」
    そう思った刹那、キアラの体がビクと揺れる。
    「き、キアラ?」
    私がそう尋ねてもキアラは返事をしない。
    代わりにまるで痛みに耐えるかのように私を掴む手に力を込める。
    「・・・はぁっ、はぁ」
    彼女の顔はのぼせたように高揚し、息が荒い。
    明らかに何かおかしい。
    「キアラ、貴方どうしたの」
    私はキアラの体に触れようとする。
    するとキアラは私の手を避けるように後ろに下がった。
    「だめ!カリ!!」
    その衝撃で彼女の体がふらりと揺れる。
    「キアラ!」
    私は咄嗟に彼女の体を抱きとめる。
    バランスを崩したキアラに釣られて私も尻もちをつく。
    腕の中をみると真っ赤な顔の彼女がいる。
    目はトロンとし、相変わらず息が荒い。
    いつものコイツなら この状況になったら黄色い歓声をあげそうなものだが、じっと黙ったままだ。
    「熱でもあるの?」
    私は彼女のおでこに手の甲をかざす。
    少し熱いような火照っているかのように感じる。
    その最中にもキアラは私の腕を弱々しく掴もうとしてくる。
    「カリ、大丈夫だから」
    「何が大丈夫よ。いつも私には体調に気をつけてとかいう癖に自分が体調崩したら私に心配もさせないわけ?」
    私を遠ざけようとする声に、私は思わず語気を強める。
    「・・・いや、カリ嫌だ。見ないで」
    キアラは駄々をこねる子供のように、私を拒絶する。
    宝石のように光る紫の目から大粒の涙が零れる。
    「・・・アンタに何が起こってるのかは知らない。だけどそんな苦しそうな姿見てほっとけると思う?」
    私は彼女の頬に手をやり、伝う涙を拭う。
    「力になりたいの、お願い」
    私は真剣な顔でキアラをみる。
    そんな私をみて、彼女は少し微笑む。
    「・・・ふふ、カリって本当に死神?」
    「別に弱ってる友達を放っておけるほど性格は悪くないわよ」
    そんな会話をして、とりあえず私たちはキアラの部屋に行くことになった。
    思えば私たちは部屋の廊下の中で座り込んでいた。
    このままでは体が冷えてしまうし、コイツのことも放っておけない。
    私は持っていたジャケットをかぶせ、キアラの肩に手を回すと部屋のドアを開けた。

    キアラのベッドに着くと、彼女をゆっくりと座らせる。
    「んく・・・っ」
    「っ!キアラ苦しいの?」
    私の問いかけにキアラはゆっくりと頷く。
    「カリ、落ち着いてきいてくれる?」
    私はもちろんと言うように顔を縦に振った。
    彼女はふーっと息を吐く。
    「私、卵ができたの」
    その短い言葉を理解するのに私の頭はかなりの時間を必要とした。
    「・・・は?」
    「まぁ、見るのが早いかな」
    そういってキアラはパジャマを捲り上げた。
    「っ!!!キアラ!」
    私は思わず顔を背ける。
    「みてカリ」
    そう言われて私は恐る恐る彼女のほうをみる。
    服をめくった彼女の下腹部に小さな膨らみがあるのがわかった。
    「・・・まさか本当に?」
    「信じられないなら触ってみる?」
    まさか、というように私は思いっきり顔を横に振った。
    キアラは私の様子に やっぱりね というかのように失笑する。
    「私も最初信じられなくて正直今も困惑してる。だから怖いの」
    笑顔をつくる彼女の声は震えていた。
    いつものおちゃらけているキアラではない。
    私は彼女をギュッと抱きしめる。
    「・・・カリ?」
    なんて声をかけていいか迷う。
    私だって心の準備は全然できてない。
    そもそもたまごが生まれる原理なんてわからないし、もし卵の中に命が宿っていたら。
    怖い。
    でもキアラはその何倍もの不安に押しつぶされそうになっているんだ。
    「・・・私は何があってもアンタのそばにいる」
    腕に力をこめて、私は口を開く。
    「だから1人で抱え込むのはなしよ、クソ鳥」
    「・・・カリ」
    キアラの声が涙声になっていく。
    「ッ!・・・ウ」
    そしてその声をかき消すかのように呻く声がする。
    「ーーーーーーッ」
    「っ、キアラ」
    お腹を抱え込んで苦しむキアラを横に寝かせると、私も横になり彼女のお腹を摩る。
    ズボンとパンツをおろして、少し楽なようにしてあげる。
    段々と激しくなるキアラの息遣い。
    「キアラ、落ち着いて深呼吸しなさい」
    「やってるよ、やってる・・・っ!!」
    ベッドのシーツを掴んで耐えるのに精一杯な彼女を優しく撫でる。
    「ふー、ふー」
    ビクンと揺れる彼女の体から、彼女が強い快楽と痛みを感じていることが分かる。
    「ンンッ」
    「貴方ならやれるわ クソ鳥」
    「あう・・・っ」
    上手く力めないのだろうか、キアラの息は不規則になっていく。
    「ッ・・・息が・・・うまく」
    ヒューヒューと喘息のように彼女は肩で息をする。
    このままだとまずいかもしれない。
    もう手段は選べない。
    「ッキアラ、こっちむきなさい」
    「っふぇ」
    キアラが素っ頓狂な声を出す前に。
    私は赤いジャケットを引き寄せて、彼女の唇にキスをした。
    「?!?!」
    混乱するキアラを他所に、息を吹き込む。
    「っぷは、どうクソ鳥?息のリズム掴めた?」
    「・・・」
    キアラは口を離しても 未だにポケーっとしている。
    そんな彼女をみて、こっちまで羞恥心で破裂しそうになる。
    落ち着け、これは救命行為で決してそういう意味じゃない。
    「もう1回してカリ」
    「・・・はぁ?!」
    「次でいけそうなの」
    すっかり息の整ったキアラが上目遣いで私を見る。
    大きなため息をつき、私は覚悟を決めた。
    「今回だけよ」
    「・・・やったぁっ!」
    キアラの下腹部の膨らみに手を置き、その腕に彼女はしがみつく。
    「ッあ、きた」
    痛みの波にあわせて。
    私たちは2回目のキスをした。
    「ふぅっ・・・ふっ」
    腕に込める力が強くなる。
    そして
    「ーーーーーーーーッ!!!!!!」
    ポコン。
    ビクビクと揺れる彼女から数秒遅れてワインコルクが抜けたような音がする。
    ベッドの上に真っ白な卵がうまれた。
    「はぁはぁっ」
    2人とも息を切らした部屋の中は途方もない安堵で満ちていた。

    「それにしても」
    濡れたシーツを取替えながら、キアラは口を開く。
    「カリがあんなに大胆なことするなんて。無理やり唇を奪われて・・・」
    「うるさいクソ鳥、アンタの息の仕方がへたくそなのよ」
    「うふふ、そういうことにしておくね」
    「んんー!!!!」
    不機嫌な声で対抗するが、彼女は嬉しそうだ。
    「そういえば この卵、見てみたんたんだけど無精卵っぽいよ」
    手のひら大の大きさの白い卵を光にかざす。
    彼女の言った通り、中に生命は宿ってないようだった。
    「・・・逆に有精卵だと思ったの?」
    「わからないよ?私がカリのことを想いすぎて、もしかしたらカリの子供を産んだのかもしれないし。」
    「アンタらしい発想ね。流石よクソ鳥」
    気持ち悪いことを言うキアラに呆れた顔で返す。
    「落ち着いた?ならそのジャケット返して欲しいんだけど」
    私は着替えのタオルを持って、ベッドに座る彼女に渡す。
    「えー、安心する匂いだからもう少し嗅いで・・・着てたいんだけど・・・」
    「そもそも匂いを嗅ぐな!ほら、返しなさい!」
    私は襟をグイグイと引っ張り、返すように催促する。
    仕方ないなぁというように キアラはジャケットをゆっくりと脱ぐ。
    「はい、ありがとうカリ」
    「ん」
    少し汗ばんだジャケットを受け取る。
    「さて・・・もう日も超えたわ。今日は早く寝なさいね」
    「ねぇカリママ〜、お休みのキスは?」
    「調子に乗るんじゃない!!」
    すっかりいつもの調子に戻ったクソ鳥を私は軽くあしらう。
    「じゃ、おやすみ」
    「はぁい」
    立ち上がった私はキアラの部屋のドアに手をかけた。
    「・・・ありがとうカリ」
    そんな囁くような声が聞こえた気がした。

    「あー・・・このジャケット洗った方がいいわね」
    ドアをでて私は洗面所へと向かう。
    手にある湿ったジャケットはまだ誰かが着ているみたいにほのかに暖かい。
    「・・・」
    私はジャケットを顔に近づける。
    彼女の、キアラの匂いがした。
    「あ〜・・・なんでわかっちゃったのかしら」
    意識している自分を認めたくなくて 彼女と交わった唇を手の甲で擦る。
    横目で見た鏡には赤面する私が映っていた。
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