反転ロド お城シックスパックのアルマジロ添えスーパーの買い物カゴにに飛び込んできた丸があった。驚いて注視すると焼き立てパン色の丸は解け、大層愛らしいアルマジロが凛々しい目でドラルクを見上げた。
「使い魔になるアルマジロのジョンです」
「ドラルクだ。よろしく」
使い魔契約もまだなのに言葉が通じる私たちは畏怖だ。次元を超えてきたというのでそういうこともあるのだろう。
名前を呼んで頭を撫でる。ジョンはムンと両腕に力を入れて力瘤を作り白い胸毛の下で六つに割れた腹筋を披露した。武者修行の成果という筋肉を讃え自身の貧相な腕に抱き上げる。
「帰ったらお風呂だ」
食品を入れるカゴに武者修行帰りのアルマジロはいただけない。何を食べたい?と話しながらスーパーを歩き回る。使い魔契約をすることは当然に思えたので、帰るなり一人と一匹で風呂に入り入念な保湿の後パンケーキの食事をした。晩酌のドラルクの血は「ヌエエエエ」とジョンが口直しを求めるほど美味しくなかった。
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