これまでに培ってきたカンか、無傷では厳しいなと思って引き受けた任務があった。血生臭い戦闘に巻き込まれ当たり前に返り血も浴びれば刺されて流した血も服にこべりついていた。応急手当てはしてもらったがしばらくは安静だなとどこか他人事に自分の体を見て思う。
何も言わずに出ていくと仲間のことだ、後から逐一文句を言われるに違いないし、説明したところでついていくなんて言われかねない。
しばらく留守にするという置き手紙だけ残しておいて来た。まあそれでも当たり前に言われるのだろうけど。
そんなことを考えながら重い体を引きずるようにしてようやく拠点へと辿り着く。
視界がモンマルトを捉え後少し、後少しとゆっくり近づいていく。すると店の前近くに来た時に扉が音を立てて開いた。
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