1.今日からここに住むんだね「あ~、やっと落ち着いた~」
「まだ全然片付いてないけどな」
「それは追追やるとして、今日の寝床は確保出来たし!」
寝室に置かれたキングサイズのベッドは大寿くんがこだわって選んだもので、バフッと倒れ込んだらもう起き上がるのが嫌だと思うほど寝心地がいい。
「ほら、大寿くんも来て来て!」
ベッドに寝転んだ俺を呆れた顔で見てた大寿くんに手招きして誘えば、しょーがねーなって顔をしながらも大寿くんは俺の隣りに並んで寝転んだ。
今日から俺と大寿くんはこの家で一緒に暮らしていく。
仕事も順調とはいえ、どうしても家賃は折半するという俺の希望のために、前に大寿くんが住んでいた家より少し狭いけど、「別に狭くても気にしない。お前がいればそれでいい」という大寿くんの殺し文句でここに決めた。
「今日からよろしくね」
「あぁ」
デカいベッドなのにこんなにぴったりとくっついて、デカい意味ある?なんて思うけど、離れたいとは思わない。むしろもっとくっつきたい。
見つめ合って、どちらからともなく顔を寄せ、キスを交わす。
同棲一日目、この家での最初のキスだった。