アルペイジオ【メガ+Mダイ】「お利口にしていろよ」
メガトロンはメタルスダイノボットに留守番を言いつけた。言うまでもないことだと彼はわかっていたが、ふざけた調子で口にする。それもメタルスダイノボットは気に留めることなく、ただ”ダ”と応じた。
鳴き声のようだ、とメガトロンの思考に由無し事が過る。彼はその鳴き声を是と受け取り、身を翻した。メタルスダイノボットはその場から動くことなくメガトロンを見送り、彼がドアの向こうに消え、さらにドアがオートで閉まりきるまで瞬きもなく見つめていた。
それなりの時間が経って、メガトロンはゆったりと出て行ったドアから入ってきた。戻ってきた彼の装甲は曇りひとつなく滑らかで、艶を帯びている。
言いつけどおりに待っていたメタルスダイノボットはといえば、メガトロンが出て行った時から一歩も動くことなく立っていた。
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