「隙も作れて抵抗手段も無くせる。一石二鳥だろう?」 ひりつく空気を穿つかの如く鋭い一撃が繰り出される。
長い歴史の中、イシュガルドの竜騎士達が洗練を重ねてきたそれらは竜の爪と錯覚する程に鋭く、竜の牙を連想させる程に重い。
正しく『竜を屠る』為だけに磨かれ洗練された妙技。竜と渡り合う程の威力は人の身には重すぎる。
故に。あまりに強大過ぎる力と対峙する時はぶつかり合うのではなく、いなすのだ。
「うっ……わあ……あの攻撃って避けられるんだ……」
紙一重。
攻撃に追い付けなかったからギリギリを避けた訳ではない。[[rb:見 > ・]][[rb:え > ・]][[rb:て > ・]][[rb:い > ・]][[rb:た > ・]][[rb:か > ・]][[rb:ら > ・]]ギリギリを避けただけ。
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