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    Satsuki

    短い話を書きます。
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    Satsuki

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    お正月なので(?)去年の六月に出したレトユリアシュハッピー3P本の書き下ろし分を再録します。本は七月の時点で完売しています、ありがとうございました!230101

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    Satsuki

    DOODLEレトユリアシュのようなユリアシュのようなもの。アッシュくんがかわいそう。
    「君とベレト先生が、キスしてるのを見たって人が……それって本当なの?」
     それを聞いて、ユーリスはハハッとアッシュを笑い飛ばした。笑い声を聞いて、アッシュはカッと顔を赤くする。言うべきじゃなかった。彼の気を引きたい一心で口走ってしまったその噂話は、下品だし、本人に確認するようなことではなかった。でも、彼に振り向いてほしかったのだ。青獅子学級に来た時からピンと来ていた。ローベ伯のところにいた子でしょう、と話しかけても、どうやらユーリスはあまりその話をしたくないらしく、疎まし気な視線を寄越しただけだった。僕はロナート様のところにいたんだ、と自分の話をしても、「ふうん」「そうかよ」としか返事してくれない。一緒に草むしりをしても、馬の世話をしても、ユーリスは何故だかアッシュに冷たい。冷たいように、見える。実際彼は、青獅子学級の面々と一線を引いているようだった。アビスというところがどんな場所だか、詳しいことは知らない。だが、アッシュには想像がついた。親を亡くして、行く当てもなく兄弟と彷徨ったあの街。人々の視線。生きるために仕方なく、食べ物や金目のものを狙って盗んだ、あのときの自分。今ではとても恥ずかしい過去だけど、もしかしたらユーリスは今、そんな状況なのかもしれない。先生とキスをしていたという噂だって、ユーリスを貶めるためだけの誰かの作り話かもしれない。陰口を本人に伝えるなんて、してはいけないことだ。アッシュは急に胸がツンと痛んで、ユーリスの顔が見られなくなった。
    3022

    Satsuki

    BLANK全然明記していなかったのですが当方が書いている捕虜フェリは全てざじさん(@zazi_333)の素敵な捕虜フェリのファンフィクです。
    また書きたいところだけ書きました。シルヴァンにおいたをする悪い捕虜フェリです。全裸だけどえっちではないです。多分この後えっちなお仕置きをされる。されてほしい。
    ぼんやりと、冬の朝日が雪の上を照らし出すように意識を取り戻したのは幸運だった。フェリクスはその身を包んでいる温もりが、毛布ではなく湯によるものだと知覚したあとも、寝息を装い瞼を閉じたままでいる。ちゃぷ、と水面を揺らして、背後にいる誰かがフェリクスの肩に湯をかけている。その誰かの裸の胸板がフェリクスのぐったりと力の抜けた背を受け止めて、首を肩に凭れ掛からせている。小さく聞こえる機嫌のよさそうな鼻歌。フェリクスはまだぼんやりとする頭で薄っすらと目を開き、蝋燭の炎にちらちらと揺れる湯船を見た。
     そこから先は、ほぼ脊髄反射で体が動いたと言って良かった。
     まず最初に、背後の人間以外、周囲に人の気配が感じられなかったことがフェリクスをそうさせたと言える。それに、狭い浴槽の中に大の男が二人詰め込まれていたことで、足が不自由なフェリクスでも相手の足の間で体を支えることができた。なにより相手が油断しきっていたことが勝因だったが、彼も数時間にわたっての性交に疲労していたのだろう。だからフェリクスは、瞬時に身を翻して彼の濡れた赤い髪を掴み、渾身の力を込めて浴槽の縁に頭を叩きつけてやることができた。
    1988