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    FineRisoluto

    @FineRisoluto

    Fine Risolutoふぃーねりぞるーと。FF14用アカ。 FF14の自機小説を公開しています。
    pixivにもいます(こっちの名義は鳥羽直人)
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    !FF14の6.0までのネタバレを含む可能性があるのでご注意ください!
    FF14自機のフィーネの6.0の後日談です。
    大きな山場もなく、ただ平和な冒険の後日談が好きな人向け。

    #FF14

    ある「元」光の戦士の6.01その5「ふぅ」
     白い吐息が口から漏れる。
     チョコボに乗って走っているせいもあるが、クルザスは年中寒い。
     モードゥナを出て、一旦クルザス中央高地へ。その後、すぐに黒衣森北部へ。そのわずかな時間でも、雪の積もったこの土地はどうしても寒い。

     そういえばこのあたりが雪国になったのは第七霊災以降ではなかったか。
     ともすれば、このあたりもダラガブの影響でエーテルが凝固しているんだろうか。
     モードゥナが雷、クルザスでは氷のエーテルが噴き出していると考えるとなかなか忙しい土地だ。
     鼻先が冷たくなってくる。寒いのはあまり得意ではない。次からはもっと着込んでこよう……。
     ぱしゃり、と水音を立てて、チョコボが川を横切った。
     エオルゼア、ひんがしの国、第一世界、果ては宇宙まで共に旅したチョコボといえど、こんな凍りつきそうな川に足を突っ込ませて渡らせるのは心配になる。
     凍傷にならないように、黒衣森に着いたら休ませよう。

     次第にアドネール占星台が見えてくる。野垂れ死にそうな無職に初めて出会った場所だ。あのころはこんな長い付き合いになるとは思いもしなかった。
     占星台を見上げていたら、ぐい、と右側に引っ張られる。チョコボが道を曲がったのだ。
     フィーネはチョコボの背中をなでた。騎手がよそ見をしていても、どこに向かっているか理解して、自ら正しい道を進んでくれる。
     黒衣森が見えてきた。この寒さももう少しの辛抱だ。
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    FineRisoluto

    DONE・FF14の6.0までのネタバレを含む可能性があるのでご注意ください。
    ・FF14自機のフィーネの6.0の後日談です。
     大きな山場もなく、ただ平和な冒険の後日談が好きな人向け。

    ・フィーネ=リゾルート
    「元」光の戦士。アウラ・ゼラの女性。クリスタリウム中心にノルヴラントに引きこもっている。ミーン工芸館で職人として働いている。
    ある「元」光の戦士の6.03その9「なぜクラフターをやるんだ、という人がいる」
     フィーネは斧を振り下ろす。脇には既に伐採を終えたパイン原木が山になっていた。
    「ええ」
     フェオはその山の上に腰掛けて両手で頬杖をついている。
    「なぜギャザるのかと問う人もいる」
    「そうなのね」
     静寂の中をアオサギ滝の水が流れ落ちる音が心地良い。二人はヤンサを訪れていた。
    「でもクラフターもギャザラーも目的のためにするわけじゃないんだ」
     木に斧が打ち込まれる音がリズミカルに静寂を切り裂いていく。
    「お仕事だからするんだと思っていたのだわ」
    「順番が逆なんだよ。クラフターもギャザラーも仕事ではあると思う。だけどそうじゃない。仕事だからするんじゃあないんだ。やりたいことをして、楽しくなって続けているうちにそれが仕事になっていくのが一番良いんだ」
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    FineRisoluto

    DONE・FF14の6.0までのネタバレを含む可能性があるのでご注意ください。
    ・FF14自機のフィーネの6.0の後日談です。
     大きな山場もなく、ただ平和な冒険の後日談が好きな人向け。

    ・フィーネ=リゾルート
    「元」光の戦士。アウラ・ゼラの女性。クリスタリウム中心にノルヴラントに引きこもっている。ミーン工芸館で職人として働いている。
    ある「元」光の戦士の6.03その8「お前ら、会うたびに喧嘩するのなんとかならねえのかい?」
     フィーネの母の腕にできた傷の手当てをしながら、父親がため息をつく。
    「ため息のつき方が若木にそっくりなのだわ……!」
     フィーネに出された緑茶をすすっていたフェオが感激するその横で、フィーネもまたため息をつく。
    「似てないよ」
    「ほら、今、そっくりだったのだわ!」
     フェオは喜び、フィーネと父の間を飛び回る。
    「それにしてもお前、風の噂じゃあ聞いていたが腕が立つようになったんだなあ」
     父親の感嘆をよそに娘は淡々と答える。
    「母さんより腕っぷしが強い人のほうが少なかったよ?あ、でもアジムステップはもっと喧嘩っ早い人がいたなあ」
    「いやあ、それでも母さんに喧嘩で勝てるようになったなんてなあ。父さんなんだか涙腺にきたよ」
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