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    bunbun0range

    敦隆、龍握、タダホソの人。

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    bunbun0range

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    モチハナ? ハナモチ?(もはやモチ+ハナ)
    花森が出国する日の持田をイメージした。なんちゃって持田の独り言。
    甘い言葉もなければ、付き合ってないと思うけど相変わらずクソでか感情を持ってる2人。
    ちなみに飛行機にちゃんと花森は乗ってる。

    #モチハナ
    hollyhockFlower
    #ハナモチ

    飛行機 吸い込まれそうなほど遠く青い空に、一本の飛行機雲が伸びる。
     東京の電線は宙に浮かんでおらず代わりに地面に張り巡らされていて、松葉杖をついた持田の視界を邪魔するものは何もない。昼間の太陽の眩しさに目を細めると、地上から飛び立った飛行機との距離が縮まった気がした。
    『今日、花森が日本を発つらしい』
     その噂を城西から聞いた時、持田はもうそろそろだと思ったくらいの軽い感覚で、さして心に引っかかる問題ではないと感じた。あちらのシーズンを考えればすぐに納得がいく。自分の足が物理的に止まっている間に、花森がこれまでと同じペースで成長し、当然の評価を受け日本から飛び出しただけの話だった。持田と花森は、頻繁に連絡を取り合うような関係ではないし、出国を知ったところで持田は花森を見送るつもりは毛頭ない。持田にとって花森は、高みを目指す自分に唯一迫ろうとする存在で、ジュニア時代から招集され、幾度も同じ試合に出場し苦楽を共にした相手でもあった。しかし、怪我で代表から離脱せざる得なくなった持田が残された花森とサッカーをする機会は、現状、花森と同じ舞台に立つか、再び代表に返り咲くしかなくなってしまっている。
     怪我の残る片足を中途半端に宙に浮かせ、誘われるように真っ直ぐ飛行機に向かって手を伸ばす。
    ——俺もそこに行く。
     グシュッと飛行機を強く握り潰してしまえば、一瞬、自分の掌の中に収まったように思えた。
     しかし、それなりの足さばきでディフェンダーをかわすように飛行機が旋回し、手の中からすり抜けていく。そのまま雲を突き抜け、次第に見えなくなっていった。こんなところで収まる俺ではないと主張するように。
    「ハッ……!」
     鼻で笑い、硬く握っていた拳を開く。
    「せいぜい向こうで潰されるなよ、ハナ」
     立ち止まって空を見上げる持田の掌に、鋭い爪痕の痛みだけが残ったのだった。
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    bunbun0range

    DONEモチハナ? ハナモチ?(もはやモチ+ハナ)
    花森が出国する日の持田をイメージした。なんちゃって持田の独り言。
    甘い言葉もなければ、付き合ってないと思うけど相変わらずクソでか感情を持ってる2人。
    ちなみに飛行機にちゃんと花森は乗ってる。
    飛行機 吸い込まれそうなほど遠く青い空に、一本の飛行機雲が伸びる。
     東京の電線は宙に浮かんでおらず代わりに地面に張り巡らされていて、松葉杖をついた持田の視界を邪魔するものは何もない。昼間の太陽の眩しさに目を細めると、地上から飛び立った飛行機との距離が縮まった気がした。
    『今日、花森が日本を発つらしい』
     その噂を城西から聞いた時、持田はもうそろそろだと思ったくらいの軽い感覚で、さして心に引っかかる問題ではないと感じた。あちらのシーズンを考えればすぐに納得がいく。自分の足が物理的に止まっている間に、花森がこれまでと同じペースで成長し、当然の評価を受け日本から飛び出しただけの話だった。持田と花森は、頻繁に連絡を取り合うような関係ではないし、出国を知ったところで持田は花森を見送るつもりは毛頭ない。持田にとって花森は、高みを目指す自分に唯一迫ろうとする存在で、ジュニア時代から招集され、幾度も同じ試合に出場し苦楽を共にした相手でもあった。しかし、怪我で代表から離脱せざる得なくなった持田が残された花森とサッカーをする機会は、現状、花森と同じ舞台に立つか、再び代表に返り咲くしかなくなってしまっている。
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    shi_na_17

    DOODLE昨日のイベントで配っていた無配なんですが、印刷する数見誤っていてあんまり配れませんでした!すいませんでした!!!!足を運んでくださった皆様、ありがとうございました!!!!
    お化け屋敷じゃねぇんだぞ!「はぁ…………」
     のし、のし、のし。
     普段はそんな音なんかする訳無いんだが──え? しないよね? 大丈夫だよね?──今日に限っては絶対に、のしのし言ってる。間違いない。
    「っ……ま、まぁ、落ち着きなよ…………仕方ないじゃない、シンヨコなん…………ぶふっ」
     おいテメェ笑ってんだろわかってんだからな! くそこのっ……!! こいつの方はなんかあんまり変わってねぇのマジ腹立つな!!
    「笑うくらいなら口開くんじゃねぇぞクソ砂ァッ!!!!」
     むかついて殴ろうにも、ヌリカベになっちまった俺の腕の可動域は驚く程狭い。肩関節は横方向で固定されてて、前方向への可動は無し。前に動かす為には肘を曲げての運動しかない。しかしこのヌリカベ、不思議な事にコスプレというよりも変身に近いらしくて、ぐるぐる腕を回しても違和感も擦れもなくスムーズだ。足は壁の下辺から生えてるから問題はない。そんな痒いところに手が届く仕様がまぁ、ただただムカつく訳だが。
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