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    だみぃにゃん

    @pumpkincat02

    陳情令で沼に足を滑らせました。
    ここにないものはぴくしぶに収納済。

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    だみぃにゃん

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    Tanaさんの、一番好きな虞夫人の絵がタグ付きで見えちゃったので(/ω\)

    皆生きてる平和な世界せってい。
    珍しくギャグテイスト(かけない人なので中途半端すみません)

    #魔道祖師
    GrandmasterOfDemonicCultivation
    #虞夫人
    mrs.Yu

    その日息子たちは、共同で夜狩へと赴いた姑蘇の仙師を伴って蓮花塢へ戻ってきた。
    今は息子の江澄と魏無羨、姑蘇の藍曦臣と藍忘機が、雲夢の宗主である江楓眠を前に夜狩の報告を行っている。
    蓮花塢のもう一人の主であり、宗主夫人である私も同席していた。

    そのさなか、ぽんという音と共に、縮んだ。
    なにが?息子たちがである。
    「はあ?」思わず声が漏れてしまった。はしたない。

    三歳だった頃だろうか。小さくて可愛い姿の二人がそこにはいた。
    胸がきゅうっとなる。
    なっっんて可愛らしいのかしら?
    ふくふくほっぺに、紅葉のようなおてて。
    零れそうなよっつのおめめがこちらを見ている。
    眩暈がする。

    「ど、どういうことなの」
    「なっななな何故二人が可愛くなってるんだい」
    夫も動揺しているようだ。
    双璧の二人も固まってしまっている。

    縮んだ二人は、はじめきょとんとしていたが、次第にきゃっきゃと声を上げて遊び始めてしまった。
    その様子に我に返り、
    「阿澄、阿嬰こちらへおいで」と呼ぶ。
    素直に寄ってくる二人に思わず笑みが漏れる。懐かしい。
    体に外傷はないようだ。毒の気配もない。

    「夜狩の途中、妖が作り出したと思われる霧にお二人は巻かれました。そのせいかもしれません。霧が原因ならば、妖は退治したので、時間経過で元に戻ると思われます。」
    こわばった表情のまま藍曦臣が、そう口を開いた。
    なんて迂闊な。元に戻ったらお仕置きね。
    ひとまず胸をなでおろす。

    改めて冷静になり、この後のことを思案する。
    とりあえず、今日の報告はお開きにした方がいいだろう。

    「姑蘇の公子方、本日は蓮花塢にて疲れを癒してください。部屋を用意させてます」
    そう顔を向けたところで気づいた。気が付いてしまった。
    急な事態に固まっていると思っていたが、藍曦臣は阿澄を、藍忘機は阿嬰を凝視している。
    目は見開き、興奮しているのか息が荒い。
    藍曦臣は頬を赤く染め、藍忘機は一見わかりにくいが耳を染めている。
    「ど、どうかしたのかな?」
    同じく気づいてしまった江楓眠が声を掛けるが、聞こえていないようだ。
    じりっと足が一歩こちらへにじり寄る。

    「ひっ」思わず小さく漏れる。
    瞬間体が動く、勢いよく剣を引き抜き、息子たちをひっつかんで飛び乗る。
    己の悲鳴を全て喉奥へ押し込み、全力で御剣をして蓮花湖へと飛び出した。

    後ろからは双璧の二人が追ってくる。
    「すごーい」「はやーい」
    腕にはいきなり始まった鬼ごっこに、楽しそうに歓声を上げる我が子たち。


    絶対に捕まってはいけない。
    本能の告げるままに虞夫人は全力で逃走を図った。


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    sgm

    DONEお風呂シリーズ可愛いね~~~!!ってとこからの派生。
    江澄の右手の後ろに蓮の花が見える気がしました。フラワーバスですか。ちょっと見えすぎじゃないでしょうか。江宗主。大丈夫ですか。いろいろと。
     ゆるりと意識が浮上した途端、少しばかりの暑さを覚えて江澄は小さく眉根を寄せた。覚醒するうちに、五感が少しずつ戻ってくるのが、閉じたままの瞼の裏がほんのりと橙色になり、すでに陽が昇っていることが分かる。
    「ん……」
     小さく声を漏らしてから、ゆっくりと瞼を上げた。ぼんやりと目に飛び込んできた天井を暫く眺めて、寝返りを打つ。隣にいるはずの男がいない。卯の刻は過ぎているのだろう。手を伸ばして男がいただろう場所を探るとまだ少し温もりが残っていた。一応用意しておいた客房に戻って着替えているのか、瞑想でもしているかのどちらかだろう。ぼんやりと温もりを手のひらで感じながら、牀榻に敷かれた布の手触りを楽しむ。蓮花塢の朝餉は辰の刻前だ。起きるにはまだ早い。寝ていていいとは言われているが、共寝をする相手の起きる時間にすっかり身体が慣れてしまった。冬であればぬくぬくと牀榻の中にいるのだが、夏は暑くてその気になれない。今もじわりじわりと室内の温度が高くなり、しっとりと身体が汗ばんで来ている。
     江澄は一つ欠伸をすると、身体を起こした。昨夜の名残は藍曦臣によってすっかりと拭われているが、寝ている間に汗をかいた 2456

    takami180

    PROGRESS続長編曦澄10
    あなたに言えなかったことがある
     魏無羨は結局、藍曦臣からの伝言とやらを口に出さなかった。尋ねても、「同じようなことは伝えた」の一点張りである。
     江澄は聞き出すことを早々に諦めた。片付けを終えて私室に戻る、その途中で行き先を変えた。
     泊まる者のいない客坊は、当然なら静かである。闇に沈む室内を見回しても、誰かの名残は見当たらない。
     藍曦臣の滞在中、彼はいつも江澄の私室にいた。茶を楽しみ、楽を合わせ、碁を打った。
     それでも、ここは彼が使っていた部屋である。
     江澄は暗闇の中を進み、牀榻に腰掛けた。
     藍曦臣はここで何を思っていたのだろうか。
     彼が幸福を味わっていたとは思えない。魏無羨を遣いに出すくらいである。江澄の気持ちはすでに気取られているのではないだろうか。
     ふいに窓からぼんやりとした光が入った。細い月が山の端から顔を出している。
     江澄はごろりと寝転がった。
     聞きたいことがある。あの夜、藍曦臣が残した言葉の意味がいまだに理解できていない。
     いったい何に対しての礼を言われたのか。
     藍曦臣は微笑んでいたのに、悲しげだった。
     苦しめたいわけでも、悲しませたいわけでもない。
     魏無羨の言った「別れたいの 1909