あの〜、「あの〜、コーサカさん」
「なんですか、アンジョーさん」
「あの、以前より気になっていたのですが」
「はい、はい」
「あの〜、あきすぎじゃない?」
「いや?そんなことないっしょ」
「ん〜、あきすぎじゃない?」
「そんな事ないってこういうデザインだもん」
「でもさ〜かなり緩くない?」
「いいんだよこれで、似合ってるでしょ?」
「それはそう、本当似合ってるし可愛いよ」
「じゃあ良いじゃん」
「いや、違うんだよ。そうじゃなくて」
「え〜、なんなのさ。これ一番動きやすいし可愛いしめっちゃいいと思うんだけど?」
「それは俺も思ってるよ」
「何?その含みのある言い方」
「そりゃあ、俺から言わなくてもわかって欲しいんだけど」
「わかってますよ」
「え?」
「わかってますよ、そりゃ。あなたのことなんて何でも」
「え?え〜!」
「首まで真っ赤にしちゃって可愛いですね〜アンジョーさん」
「わかってて俺がモヤモヤしてるところ楽しんでたってことじゃん!悪趣味!」
「なんとでもおっしゃってくださ〜い。あとあなたが俺に言いたいことは全部わかってますけど?マルっとお見通しですけど?あなたの口から具体的に言わないと伝わりませ〜ん」
「クッソーニヤニヤしやがって!俺はあなたの彼氏なので大好きなコーサカのうなじから肩までががっぱりあいてて腕とかもチラ見えしてるそのライブ衣装だと俺以外がコーサカの首とか肩とかうなじとか絆創膏がエロいこととか腕の白さに気付いてしまうことに非常に危機感を抱いていて、且つライブ後まで首に噛んだり吸ったりする痕が付けられないことが誠に遺憾です!」
「ダァッハッハッハッハ〜」
「めっちゃ笑うじゃん!めっちゃ笑うじゃん!」
「こんなの笑っちゃうでしょ!あなた。俺はあなたに全部見せて、全部あげてるのに他の人に見られるのヤなんだ」
「できれば本番はジャケットの前はしっかり閉じてほしい。し、脱がないでほしい」
「無理無理無理茹って死ぬ。吸血鬼でも熱中症になる」
「わかってるよ」
「しかも見えるとこに痕付けるの我慢してんだ、俺吸血鬼だからすぐ消せるのに?」
「付けたら、俺鏡に映んないから気付かなかった〜とか言ってわざと残すでしょ!?」
「何言ってんの当たり前だろ?で気付いてないふりして首周り広い服着て見せびらかす」
「ほんっと!ほんっとこの笑顔悪魔みたい」
「アッッハッハッハッハ」