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    aumabc

    @aumabc

    文章体の二次創作保管庫にします。
    殆どMZMだと思われます。

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    aumabc

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    Twitterでお題を頂いてSSの練習をしていた時の文章。お題「2人ではじめてのキス」

    #MZMart_B

    美味部屋中に散漫するツンと鼻につく香り。俺の大切なその人は匂いを発しているその液体と同じ色の長い髪を床に垂らし、知らない人間の喉元に牙を立てていた。
    「あぁ、ごめん。覗くつもりじゃなかったんだ。」
    そう言って踵を返す。吸血鬼の食事を覗くだなんて悪趣味な真似をするつもりは本当になかった。ただ、俺も飢えていたのだ。
    今日は妙に外が明るくて、ソワソワして。あぁ満月だったか、と気付いたのはその匂いに連れられて無意識に彼の部屋を開けてしまってからだった。
    「待って。」
    いつもよりワントーン低い声が腹に響く。食事中の彼はいつものコーサカではない。髪も爪も牙も羽も、狩りの道具が全て隠されずに晒されている。化け物として上位種の彼の本来の姿の前では俺だって少しの恐怖を覚えてしまう。
    「ごめんって、怒らないで。」
    そんな恐怖を悟られたらコーサカが傷付くことを俺は誰よりも知っている。相方で、同じ化け物で、友達で。何より大切な家族みたいなもんだから、怖いなんて感情は悟られてはいけない。いつも通りの笑顔で食事の邪魔をしたことを詫びれば、彼は困ったように眉を下げた。
    「怒ってない、来て。」
    人間を偽らないコーサカは言葉が少ない。いつもはあんなに多弁なのに。
    「ん。」
    傍に寄り差し出された手を取れば、ぐいと引っ張られコーサカの顔が近づき、そしてごくあっさりと唇を奪われた。唇で唇を開かれ、注がれる噎せるように甘美な液体。その正体が血液だと気付く頃には彼の表情が伺える距離に戻っていた。
    うまくね?コレ。なんて言いながら俺も食べやすいように四肢をもごうと動くコーサカ。しかし彼の言葉なんかよりも俺は困惑していた。
    「え????俺ら今キスした??」
    「は?」
    ドスの効いた声で顔に影を落としながら出てきたその言葉に、ひっと声が漏れた。あれだけ恐怖を悟られないようにと決めていたのに。
    「え、あー…………したわ。うん、した。」
    俺の心配なんて気にもせず、というかそんな言葉は耳に届かなかったかのようにぽかんと口を開け空を見上げるコーサカ。次第に髪は短くなりいつもの彼の姿に近付いていく。
    「かんっっぜんに無意識だった。」
    まだ完全に普段の人間に寄せた姿には戻っていない彼の尖った耳が薄紅色に染まっていく。
    「美味いもん、分けてくれようとしたんだ?」
    「ったりめぇだろ、貴方も好きそうな味の部分だったんだよ!」
    ぶっきらぼうに言う彼に、恐怖なんてものはもう抱かなくなっていた。
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    apollo07222

    DONE明確に🐺🦇です。
    事後っぽいな。
    #MZMart_B
    #MZMart_R
    幸福論 たとえ遮光カーテンで締め切っていたとしても、雨雲が朝日を遮っていても、朝日を感じて目が覚めてしまうのは、もともと太陽光に怯える吸血鬼の本能なのかと勝手に思ってる。根拠はないけど。今日は太陽光の気配じゃなくて雨の音で起きたと思う。静かに雨が降る音が遮光カーテンで締め切られた窓の外から聞こえてきていた。
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     目の前には俺の体を両腕で抱き寄せて未だに深く眠るアンジョーの首筋と鎖骨から肩までが無防備にも露わになっていた。というかほぼ裸だ。お互いにパンツだけ履いて寝たことは覚えてる。昨日夜から今日未明まで相応に求めあった過程で、前後不覚になって縋りついた筋張った首筋に甘ったるく齧り付いたり、爪で引っ掻いたりした痕が薄暗い室内でもしっかり見えてなんだか無性に恥ずかしい。
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     〝自分ではない誰か〟という存在は何にも代えがたいものだ。かつての狼のコミュニティでは言わずとも当然の共通認識であったし、東京というコンクリートジャングルに出てきてからもその恩恵に何度何度も救われていた。
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     そんな毎日が楽しくて仕方ない。刺激に溢れている。飽きる気もしない。それでいて安心して背中を預けられる。感性が一致している。自分の生き様に誠実だ。言葉交わさずとも深く信じている。
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