吸血鬼ロナ(吸ロナ)、退治人ロナ(ロナ)と邂逅
恨みつらみ怒り憎悪を剥き出しにしてロナを殺しに来る
突然の状況に理解が追いつかないロナ、反応が遅れ
怪力での殴打をまともに食らい叩きつけられる
「お前が殺したくせに。どうしてお前だけが!」
◆
自分の判断ミスで退治中しくじって窮地に陥ったドラロナ
助かったのはロナだけ
ロナは退治人を辞め、吸血鬼化する為にどんな手段も試した
旧知の仲である吸血鬼達にはとても頼めない
(ドラを自分が殺してしまったという負い目)
新横浜を離れ、名も知らぬ高等吸血鬼を誘っては、噛み付かれることを繰り返した
その過程で身体は穢れきってしまった
片目も、いくつかの指も差し出した
声を差し出し、喉も潰れてしまった頃ようやく吸血鬼へ転化
幸いにも欠損は全て回復
この身体なら、力なら、今度こそドラルクを守ってやることができる
二度と同じ失敗はしない
全てはいずれ生まれ変わるドラルクと再会するため
別れた日に交した約束だった
いつか必ず君に会いに行く。ドラルクはそう言った。
だから自分は何年でも、何百年でも待つ。
その為に人の身ではいけない、長い生を得る必要があった。
◆
そうして二百年と少し経った頃、
吸ロナは吸対隊長のダンピール、ドラルクと出会う。
待ち望み続けた再会、
ドラルクの名を呼ぶが反応が悪い
俺のこと覚えていないのか、
必ず会いに行くって約束しただろう、
だから俺はこうして、こうなってでも。
吸ロナの言葉を遮る吸対ドラルク
「確かに私には、必ず会いに行くと約束した相手がいる。私は幼い頃から……今も、その約束を叶えなければと思い続けて生きてきた」
「彼の名はロナルドという」
「高潔で無垢な吸血鬼退治人、それがかつて私が愛した男だ。決して貴様のような吸血鬼ではない。紛い物ごときが、彼の名を語るな」
◆
ロナを庇う吸対ドラルク
吸対制服の“死なない”ドラルクに驚くロナ
おい、しっかりしろ、と身体を支えるロナ
吸対ドラはロナの顔を、格好を見て、涙を滲ませる
「ああ……ロナルドくん。私のロナルドくんだ」
「会いたかった。ずっと君を、君だけを探していた」