タコにいじめられるにょっぽちん!「ッあ……♡♡♡♡ぅあ……♡♡♡♡♡」
にゅる……にゅる……ッ♡♡
四肢に絡みつくぬるりとした触手。びっしりとついた吸盤が、決して腕も脚も離さない。黒いホルタービキニの隙間を縫って入り込んでくるそれに、独歩はひどく混乱した。
「お、俺……な、なんで……っ、こんな目に……!」
どうして。なんで。海水浴に来ていただけのはずなのに。もがいてももがいても、吸盤が吸い付いて離れない。チーム3人で海に行って、偶然会った他チームの面々とビーチバレーをして……飛んで行ったボールをどこまでも追っていたらこのザマだ。これも休みに浮かれた俺のせい……なんて思いながらボールに手を伸ばした矢先、その手が太い触手に絡め取られたのだった。やばい。何だかわからないが、こいつに捕まったらやばい。気づいたときには遅かった。ザバンと水しぶきを上げて浜辺にやって来たのは、 二匹の蛸。一匹は大きく、もう一匹は小さい。彼らは器用に浜辺まで歩み寄り、戸惑う独歩をあっさりと捕らえたのだ。
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