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    hoshiiroiro

    @hoshiiroiro
    基本的に半死の小説をあげます。
    雷ノラ多め。なんでもかくよ。

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    hoshiiroiro

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    えっちな描写はないけど、するとかしないとか言ってる

    ##雷ノラ

    【雷ノラ】甘え下手エアコンの音が響く室内でノラは膝を抱えた。
    ここは雷我の部屋で、二人きりで、ベッドに並んで腰かけて――それぞれスマホをいじっている。
    いつものことだ。しゃべったり、一緒に何かをして過ごすこともないわけではないけど、大体こうなる。思い切り遊ぶとなると夜鳴全員で、となるのも理由の一つだった。
    けれど、この時間は別に二人にとって苦痛ではない。少なくともノラにとってはそうだし、雷我も同じはずだ。なんとなく隣にいることが、空間や時間を共有することが、不思議と心地よいのだ。たまに交わす会話だとか、かけるちょっかいだとか、そういうのも含めて。
    ただ、なんとなく今日は、落ち着かない。
    サーフィンしていたSNSの大海を閉じて、ちらりと横の雷我を見る。雷我は相も変わらず真剣な眼差しでソシャゲにいそしんでいた。
    「ねえ、らいがくん」
    「んだよ」
    「シないんですか?」
    ぴくり、と雷我が固まる。はあ?という表情でノラを見た。
    「お前、今朝から調子悪かっただろ」
    「それは、まあ、そうですけど……」
    別に風邪を引いたほどのものでもない。ただ今日は爆弾低気圧が高知を襲っていて、朝から暗いし怠いし頭が重たかった。信乃のような体質でもないはずだが、疲れがたまっていたのかもしれない。それで、ノラは今日一日随分とおとなしかったのだ。
    「……シてえの?」
    「え?」
    不意を打たれて、とっさの返事が出来なかった。
    「違えのかよ」
    「違わないです」
    嘘だ。
    ムラムラしてるわけではない。むしろハッスルする元気がないのは雷我の指摘の通りだ。
    でも。
    「らいがくん、シたいって言ったらシてくれるんですか?」
    「……いや」
    「えーー……」
    不満げに眉を顰める。
    別に今日じゃなくてもいいだろ、と雷我はかたくなだった。
    「大体なんで急にそんな」
    「いいじゃないですかべつに」
    でももういいです、とスマホの電源ボタンを押す。暇つぶしのパズルアプリでも開こうかとしたとき、「ノラ」と名を呼ばれる。呼ばれた方を向き、
    「なんです、」
    か、を言うときにはもう眼前に雷我がいた。
    雷我の左手はいつの間にかノラの顔に添えられていて、あれと思えば、唇に柔らかな感触。
    触れるだけ、重ねるだけのキスが、続く。
    いつもなら――いつもなら、そのまま激しく何もかも奪われて、ベッドに押し倒されるのに。
    左手がノラの後頭部に回り、そのまま引き寄せられている。
    「ら、いがくん?」
    さっきまで唇を合わせていたから、身体の距離はゼロに等しい。腕はやがて背中に回され、両手でしっかり閉じ込められている。
    普段あまりしない体勢に、さすがにびっくりしてしまった。
    「らいがくん何を、」
    「お前さ」
    目の前どころか真横にある、雷我の唇が勝ち誇ったようににやりと笑う。
    「かまってほしいならそう言えバーーカ」
    瞬間、ノラは己の頭の中が沸騰するのを感じた。
    「ッッッうっさい馬ーーーーーーーーーー鹿!!!」
    図星だった。
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